Macintosh The Chemical Tune-UP


分子軌道計算

 咋今のコンピュータの処理速度向上により、以前では考えられなかったような高度な計算がパーソナルな環境で行なえるようになりつつあります。

 また、実験化学者と言えども、計算機化学のたしなみがある程度必要とされるようになるでしょう。

 安定構造や反応系の予測・追跡、物性予測など、実用的な目的にも面白いですが、単にコンピュータと戯れるだけでも楽しい物です。

Mac MOPAC ver. 6、ver.7(半経験的分子軌道計算)

・言わずと知れたMOPAC。
 PowerMacネイティブ対応のver 6 & 7が、当HomePageからダウンロード出来ます。
 また、東北大のftpサイトからも入手できます。

 ftp://ftp.material.tohoku.ac.jp
 pub/material/mac/mopac

 作者によると、「PowerMac6100/80でもIndigo2より速い!」とのこと。

 MOPACの他、キーワード“GRAPH”で作成したFOR013ファイルを元に電子軌道を図示する

PSI-88

も、同時にアップされました。
 これも当HomePageからダウンロードできます  こちらは、吐き出した画像を見るのに“GraphicConverter”が必要です。

   作者:種部哲朗
 tanabe@life_kikaku.asahi-kasei.co.jp

 MOPAC6は、68KMac専用版がNiftyServeのFCHEMライブラリからもダウンロードできます。
 Unix版などと比べて、インターフェースが付加されているのでファイルのやり取りが若干便利になっています。


MolCat ver2.5(可視化ツール)

・GAUSSIANやMOPACの計算結果を可視化してくれるツール。

 PowerMac版と68KMac版(要FPU)があります。
 意外とありそうでなかったツールだけに、重宝します。
 また、作者が日本人であることもうれしいですね。
 分子のコンフォメーションや結合距離などの情報を見るビューワとしてもなかなかの出来ですが、振動解析の結果をベクトル矢印付きでインタラクティブに三次元操作できるあたりに真価があります。
 計算結果 → 表示用ファイルのコンバーターも付属しています。

 MOLCATで描いた図を論文に掲載する場合には、以下の論文をreferenceに挙げることが必要です。

Y. Tsutsui, H. Wasada, Chem. Lett., 517(1995)

 JCPEにも登録されていますが、作者に直接Mailしても入手できます。
 #PPC or 68Kの明記を忘れずに

 作者:筒井祐子
      f43621a@nucc.cc.nagoya-u.ac.jp
     和佐田裕昭
     wasada@cc.gifu-u.ac.jp


GAMESS(非経験的分子軌道計算)

ab initio、すなわち非経験的な手法で分子軌道計算を行なうツールです。
PowerPC専用です。
 前述のMOPACと比べて時間がかかりますが、元素パラメータの存在に左右されないため(基底関数には種類がありますが)、幅広い元素の計算が可能です。

入手方法ですが、以下のURLから入手可能です。

また、GAMESS用の可視化ツール,“MacMolPlt”も用意されています。
IRC振動などが簡単に可視化出来るので便利。

 http://www.msg.ameslab.gov/GAMESS/GAMESS.html

kSan(モンテカルロ&分子動力学ツール)

・経験的、半経験的手法による計算ツール。
 原子レベルですので、固体中の拡散や半導体の研究に役立つでしょう。
 逆に、有機化合物の配位を知るなどという用途には向きません。
 ファットバイナリなので、PowerMac、68kMac両対応です(68Kは要FPU)。
 動画をQuickTimeに落とす事も可能。
 作者は新技術事業団のOlof Hellman氏。いちおう和製(?)です。メニュー表示が英語/日本語で切り替えられます。
    ftp://marcie.jrdc.go.jp:pub/
http://marcie.jrdc.go.jp/och/kSan/

SPARTAN(分子軌道計算パッケージソフト)

・経験的、半経験的、非経験的手法による計算機化学のパッケージソフトウェア。
 おどろくべきは、なんと$899という超低価格で提供されるところです。
 しかも、アカデミック・プライスでは$299にまで値引きされます。
(米国・カナダのみ。それ以外は$100増し)
 必要なのは、普通のPowerMacだけです。
 専用のワークステーションで一式揃えると、この数十倍の金額が要るでしょう。
 私が学生なら、今すぐにでも買うのですが。

以下のWWWサーバにて、直接購入申し込みができます。

http://wavefun.com/

G92ToSpec v1.0(出力コンバーター)

・Gaussian92(もしくはそれ以上のバージョン)の出力ファイル(.out)を、X-Y型の振動スペクトルに変換してくれます。
 つまり、Gaussianの計算結果をこれでコンバートし、グラフソフトに読み込ませることで、IRやラマンスのペクトルが得られるわけです。
 1から400cm-1までのレンジに対応しています。

 出力形式は、スペース一個、スペース十個、タブ、カンマ区切りが選択できるので、いろいろなソフトで柔軟に利用できるでしょう。

Jean-Luc Brousseau
Grad. Student
University of Miami

e-mail: ukrwq30o@umiami.ir.miami.edu

HMO-plus 2.2.0(分子軌道計算)

・ヒュッケル分子軌道法計算のパッケージです。
 計算の出力は表形式もしくはそのままカラーグラフィックで得られます。

 得られる情報は、empirical formula, number of atoms, number of pi-electrons,secular determinant, eigenvalues, total energy, delocalizationenergy, delocalization energy per pi-electron, eigenvectors,charge densities, dipole moment, total charge, electron density-bond order matrix, electrophilic, radical, andnucleophilic superdelocalizabilities, mutual and self-atompolarizabilities, and freevalences. The program also displays acolor diagram of the pi-electrostatic potential。

 the molecular orbitals, the atom-centered, bond-centered, ortotal pi-electron populations, and a pi-electron densitydifference map that are constructed using STOsが、カラーダイアグラムとして表示できます。
(訳手抜き)

 MOPACやGaussianなどを走らせる前のちょっとした検討に便利です。

    Allan_Wissner@internetmail.pr.cyanamid.com

MM2(分子力学計算)

・分子力学計算ツールとして著名な『MM2』のMac版です
 68k、しかも、030以下でないと安定動作しないと思われます。
 88年の作なので、無理も無いことです。
 IIシリーズなどお持ちの方はぜひお試しください。
 Chem3Dでモデリングした分子も、MM2形式で出力が出来ます(Chem3D Proならば、MM2計算もできるのであまり意味はないが)。
 説明スタック付き。  

 MILLERM@UCLACH.BITNET(今でも繋がるか不明)
ftp://ftp.ari.net/pub/MacSciTech/


R E T U R N