Macintosh The Chemical Tune-UP


分析支援ツール

 分析に基づく定量的議論に、いまやコンピュータは欠かせないものとなっています。

 また、仮説やアイデアの検証に気軽に使える環境として、Macintoshを活用してみるのもいいでしょう。

MacFID 5.1(NMRスペクトル・プロセッサー)

・NMRのFIDデータを、Macitoshで解析できます(フーリエ変換後のデータも可)。
 日本ではJEOLの装置がとてもメジャーですが、今のところ、JEOL形式のデータを処理できるのはこれだけだと思われます。
 PowerPC版と68K版(要FPU)があります。5MBもあれば十分動作可能。

 ReadMe!によると、「NMRが世に出て50周年。これを記念してフリーウェアとして世に送り出すこととしました」とのです。
 配布されているのは機能限定版ですが、一次元のデータ処理ならば全く問題ありません。
 登録して正規版にすることも出来ます。

 PowerMacならば、全く問題ない速度でフーリエ変換などの処理が行なえます。
 また、チャートをコピー&ペーストでワープロなどに貼り付けたりと言ったことも簡単に出来ますので、持っていて損はないツールです。
 AppleScriptにも積極的に対応しており、業務の自動化にも力を貸してくれることでしょう。
 操作はシンプルで、至ってMac的です。
 いじっていればだいたいわかります。MacALICEやMacNMRを使ったことのある方なら、すぐに使えることでしょう。

 とは言え、はっきり言ってバグが多く、不安定なのです。
 しかし、この便利さにはかえられないため今日もバグと格闘しつつ愛用しています。
 オンラインでの配布はされていないようです。
 所在をご存じの方がいらしたら、ぜひ教えてください。

 Tecmag, Inc.
        6006 Bellaire Blvd.
        Tel: (713) 667-8747
 NMR-UPGR
        Fax: (713) 667-3180
        Attn: Paul J. Kanyha, Ph.D.
        Sales & Marketing Manager


MMCalc(分子量計算)

・分子量計算機です。
 これは自分で原子やフラグメントの数値をいじれるので、ルーチンワークが多い人や、あまりメジャーでない元素を扱う人には便利かも知れません。
 もちろん計算結果はコピー&ペースト可能。

John Anthony
anthony@uclac2.chem.ucla.edu


MFCalc(フラグメント分子量計算)

・マス・スペクトル フラグメントの分子量計算ツールですが、これは便利です!
 まず分子量を入れておくと、そこから元素組成を逆算してくれます。
 これまでは手で計算したり、スプレッドシートで総当たり的に解析していた人も多いのではないでしょうか。
 元素はC、H、N、O、Si、P、S、F、Cl、Br、I、B、Naが使えますが、これら元素が含まれるか、含まれるとすれば何個から何個か、許容される誤差範囲はどの程度か、など指定すると、しばらく計算した後に想定される組成式を表示してくれます(複数の候補があれば全て)。
 そこから先は自分で判断しましょう。
 この結果はプリントアウト出来ますし、コピー&ペーストも可能です。

 JED Software.

YakkouMMCalc
(分子量計算)

・MMCalcは分子量を構造式から計算してくれます。元素分析の結果や、質量分析の結果と照らし合わせるのに便利。

 当HomePageよりダウンロード可。
 Niftyserve、FMACUSLにも登録されている。
 種部哲朗
 tanabe@life_kikaku.asahi-kasei.co.jp

SwaN-MR(NMRスペクトル・プロセッサー)

・MacintoshでNMRスペクトルの解析、可視化が行なえるツールです。
 バージョンアップして、PowerMacでも動くようになりました(現在ver3.1.2)。
 4次元まで対応している優れモノです。
 
 詳細については、以下の論文が参考になります。
Balacco, G.;
SwaN-MR: A Complete and Expansible NMR Software for the Macintosh.
J. Chem. Inf. Comput. Sci. 1994, 34, 1235-1241

 Systrem7以上、16inchカラーモニタ、そして二次元以上の解析のためには12MBのRAMが必要です。

 対応するNMRの機種は、Varian XL,VRL,and Gemini. Bruker AC,AM,and AMXです。
 GE、MacFIDのバイナリファイルや、ASCIIファイルの出力も処理できるそうです。
 VXR、 Unity、TecMagなど、他機種の形式も、場合によってはコンバート可能だそうです。
 これは作者のDr.Giuseppe Balaccoにお願いするそうです。

 ダウンロードしたファイルを解凍するのにはパスワードが必要だそうです。
 これは作者のDr.Giuseppe Balaccoに手紙を書くのですが(E-Mailではない)、翌日にはFAXで返事が来たという話もありますので、対応は迅速なようです。

 かなり評判が良いので、興味のある方は使ってみて損は無いでしょう。
 MacAliceやMacFidとの比較は残念ながらわかりません。

 qobrue.usc.es
 directory /ftp/pub/nmr/SwaN_MR_312

 ccl.osc.edu
 directory /pub/chemistry/software/MAC/Swan-NR

 Or from the following gopher server:
 gopher://ccl.osc.edu:73/11/software/MAC/Swan-NR

 Dr. Giuseppe Balacco
 MENARINI RICERCHE s.p.a.
 Via Sette Santi, 3
 I-50131 Firenze
 ITALY
 phone: 39 55 56 80 339
 fax: 39 55 56 80 419


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