Macintosh The Chemical Tune-UP
分子構造ビルダー&ビューワ
昔はテンプレートやインスタント・レタリングでしこしこと描いていた分子構造も、コンピュータにより簡単に、かつ美しく描けるようになりました。
また、立体的な分子構造の表示も、昔はCPKモデルやちゃちなキットで作っており、パーツが少なくなったり、元素が足りなくなったりといった悲しい思いをした方も多いと思います。
これもコンピュータで簡単に、美しく表示できるようになりました。
CS ChemDraw Net 3.5.1、CS Chem3D Net 3.2(分子式描画)
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・ ご存じChemDrawおよびChem3Dのネットワーク版。
機能はそれほど削減されていないようです。フルカラー対応。
基本的に、他のアプリケーションへのペーストが出来ません。
また、Chem3DNetでは新規分子の作成が出来ません。
WWWでの分子構造ビューワ、と割り切って使いましょう。
http://chemfinder.camsoft.com にて、2000種類以上の分子構造を閲覧することが出来ます。
ISIS/Draw 1.2.1(分子式描画)
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・高機能2D分子式作図ソフト、ISIS/Drawがフリーウェアになりました。
その優れた機能はそのままに、パーソナルユースの範囲内で自由に利用できます。
持っていて損はありません。
いろいろなサイトからダウンロードできますが、本社から直接ダウンロードするならば、
http://www.mdli.com/download.html
から、
国内のサイトとしては
http://fumiko.eni.co.jp/‾mdl/download.html
などが挙げられます。
ChemWeb(分子式描画)
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・同じく高機能2D分子式作図ソフト。元はChemintoshです。
分子量の計算や、元素表が付いているなど、なかなか多機能です。
しかし、惜しむらくは他のアプリケーションにコピーしようとすると×印が付いてしまう点でしょう。
完全なフリーウェアですから仕方のないことですが。
WWWなどで分子構造をみるためのビューワとして、割り切って使いましょう。
http://www.SoftShell.com/SSO_HTML/ChemWeb/cw-pages.html
から入手できます。
RasMol(立体構造表示)
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・University of Massachusettsにて開発されている立体ビューワ。
現在進行形で開発が進んでいるツールです。
PDB形式には特に強い(PDBとは共同研究しているらしい)。
全体的に強力で使いやすく、バランスも取れており、持っていて損は無いツールです。
以下の場所にホームページがあります。ここはギャラリーやリンクも充実しているのでお勧め。
http://klaatu.oit.umass.edu/microbio/rasmol/
MacMolecule(立体分子モデルビューワー)
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・定番分子モデルビューワー。かなり大きな分子でも表示可能。動作も速く、表示も美
しいのでお勧め。くるくると楽しめる。
ただし、基本的に“見る”こと(Spacefillng-Ball&Stick-Wireflame変換、回転させる、Stickの色を変える)しかできないので注意。
フォーマットが“XYZ座標”なので、MOPACの出力の構造を見る、なんてのには使いづら
いかもしれない(XYZを入れればいいのだけれど)。
回転する様子をQuickTimeに落せるようです。
理研のInfo-Macミラーサイトより入手。NiftyServeのFCHEMからも入手可能。
Lattice Maker 2.6.2(結晶格子ビルダー)
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・その名のとおり、結晶格子を作ってくれるソフト。
前述のMac-MoleculeおよびChem3Dとも互換性有り。
しかし、表示機能を持っていないのでどちらかと組み合わせないと使えない。
計算用のモデル作成に便利だろう。
Peter Hardman
phardman@ssci.liverpool.ac.uk
MicroWorld 2.1(立体分子ビューワ)
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・これも三次元分子モデルビューワー。レンダリングが美しい。
特筆すべき機能は、ワイヤフレームとスペースフィルが半透明で重ね合わせられること。見た目にも派手だし、構造評価に便利。
また、背景に絵を貼り込めて、なおかつ分子の影を落とすことが出来、プレゼンの絵などに効果的。
さきごろ、ver2.1にバージョンアップし、PowerMacネイティブ対応、PDBファイルの読み込みなどが可能になった。
Stefan Abrecht
abrechts@rocbi.dnet.roche.com
MolView_fat 1.0.3(立体分子ビューワ)
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Dr. Thomas J. Smithの作(tom@bragg.bio.purdue.edu)。
これも3D 分子ビューワ。MacInPlot IIからアップデートされたもの。
主にタンパクの表示を目的としたツールです。
CPKやそのStereo Viewはもちろん、BackBone、H-Bonding、リボン表示、加えてRamachandran Plotや等が可能というのは珍しいところです。
読み込みはFRODO plot, PDB, or Chem Draw 3-D files,O Fileなどの形式が可能。
書き出しは、各種画面のPICTやQTムービー、CAD用のDXFファイルなどが出力できま
す。
惜しむらくは、インターフェースがかなり分かり辛い点ですが、
詳細な絵入りの解説書も付属していますので、英語を読む気力さえあれば
問題ないでしょう。
入手先は、「PIA」というPowerMac用フリーウェア集。
Info0Mac等にはありませんでした。
MacPDB2POV(立体分子モデルビューワー)
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・ PDB形式の分子構造ファイルを読み取り、レイトレーシングによる立体構造を表示してくれます。
他のフォーマットでも、MacBabelなどを用いてPDBフォーマットに変換可能です。
This program was ported to the Mac by Richard Rothwell:
chergr@lure.latrobe.edu.au
But the program originates with:
Eric G. Suchanek, Ph.D
His home page URL is:
http://www.iac.net/‾suchanek/pdb2povf/pdb2pov.html
Email:suchanek@pg.com, suchanek@iac.net
ChemEdit(分子式描画)
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・なかなか高機能な分子式エディタです。
平面のみならず、立体も見せてくれますし、芳香族を示してくれたり、理論的におかしい構造にはちゃんとアラートしてくれます。
ステロイド環がパーツとしてあるなど、生化学を指向していると思われます。
CapsLockを押す/押さないでメニューパレットが変わります。はじめはこれに気付かずに苦労しました。
Elliot Bennett
elliot@europa.rs.kp.dlr.de
R E T U R N