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(カラーの近景)
馬越長火塚古墳は、六世紀後半に築造された前方後円墳で、この地方で大きな力を持った国造の墳墓と考えられている。
古墳横の柿畑では、柿作り五十年になる前田光雄さんが、霜でやられた新芽を取り除いていた。前田さんの柿の木に対するやさしい想いが伝わってきた。
平成9年5月取材 (豊橋市石巻本町にて) (馬越長火塚古墳の写真のみ白黒で撮影しました。)
「ちぎり」の表紙の仕事をもらった当初は簡単に考えていたが,取材間際になって,
「待てよ!豊橋の校長先生方なら,豊橋の史跡ぐらい全部知っているぞ。これはたいへんだ。」
何か,みなさんが知らない一面を紹介しなければいけない。それでも一度取材に行こう。最初に行ったのが馬越長火塚古墳だ。古墳の周りは柿畑。柿の若葉の新緑がまぶしい。ただ何枚写真をとっても,なかなかよい写真が撮れない。そんななかで,出会ったのが前田さんだ。大学の農業地理学の実習で,畑で農家の人の話を聞くのは何回も経験済み。前田さんは農作業をしながら,30分も見ず知らずの教員の相手をしてくださった。ありがたいことだ。
「そうだ,史跡のまわりで生活する人々にスポットをあてよう。」
そう思ったら,少し気持ちが楽になった。
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