エキパイ亀裂補修 編  '10/6/20更新
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 エキパイのクラックを補修しました

 K100−4V/K1100のエキパイはマフラーと一体構造になっており、ここにクラックが入るのはある意味お約束のトラブルなのだが、10万キロを目前についにこのK100RSもクラック発生。ショップに持ち込んで溶接修理した。
 
2010.4.17
98,508km
マフラー取り外し GWのロングツーリングを控え、リアタイヤの交換をしようとマフラー・エキパイを車体から取り外し、何気なくエキパイ部分を持ったところ、2番のエキパイが変な方向に少し動く。根本をよく見るとクラックが入っている。ついに来たか、という感じである。
 よく観察してみると、完全に破断しているわけではなく、クラックを広げてみたところ手をエキパイから手を離すと完全に密着してわからなくなる程度のクラックである。だが、このまま放置しておくと切れるのは時間の問題だ。
エキパイ固定 さすがにこの溶接は自分ではできないため修理してくれるところに持ち込まなければならないが、とりあえず、これ以上クラックが広がらないように固定することにした。クラックが入ったのは2番エキパイなので、1番と3番の間にホームセンターで買ってきた平棒を渡しておいた。(*注1・注2)。なお、エキパイのピッチは75mmである。
 問題はどこに溶接修理を頼むかである。インターネットで色々調べたが、なかなか見つからず大変だった。
 ステンレスの溶接そのものは町工場でもやってくれるところはあるが、基本的には土日が休み。バイク屋でもやってくれそうなところがあったが、できるのは鉄のマフラーだけだったり遠かったり。ディーラーに持ち込んでも何とかなるらしいが、ディーラーも結局外注に出すため時間がかかる。それと、K100のエキパイは各気筒で長さが違う。熱による収縮量も違うはずで、このあたりを理解しているところに頼むのが良いと思われる。
 ということで、ワンオフマフラーを作っているところを手がかりに探してみらところ、ようやく、やってくれそうなお店を発見した。
 
*注1: 今回はクラックが入ったのが2番だったので平棒で1番から3番までの3本を連結したが、1番や4番の場合は歪みが出やすいためLアングルを使用して1番から4番まで4本渡したほうがよい。
*注2: 個体によってはエキパイのフランジが一直線に並んでいない(上下位置に差がある)ものがあるらしい。この場合無理に一直線にせず、ワッシャ等で高さを微調整して元の位置に近くなるようにしたほうが良いと思われる。なお、クラックがエキパイの上下左右どちらから始まったかがわかれば、応力を和らげるため、わざと高さを変えるのも一手。このあたりは、溶接を頼むところに相談するのがよい。

 
2010.4.18
溶接修理中 マフラーを四輪に積み込んでショップに到着、固定は終わっているのでそのままクラック部分をアルゴン溶接してもらった。固定の準備をしていったこともあり、作業自体は1時間もかからず終了。
 ところで、溶接する際にも話題になったのだが、溶接修理完了4本のエキパイが束ねられている内側はどうなっているのだろうか。当然、外側からは溶接できない。何もしないと排気漏れするので必ず何かでくっついているはずだが今回はエキパイが完全に外れているわけではないのでわからなかった。
 溶接修理が完了したマフラーを持ち帰り、再び車体に装着する前にクラックが入った原因は何かを考えてみた。エキパイがエンジンに接続された状態で各エキパイに何らかの応力がかかっており、何度も熱せられたり冷えたりを繰り返すうちにクラックが入った、ということだろうか。エキパイ高さあわせ
 こう思うのも、他の人のケースをいろいろ調べてみるとクラックが入るエキパイはまちまちで特定の番号ではない、ということからだ。となると、今回は2番のエキパイの下側にクラックが入っていたので、2番の高さをあまり上げすぎないのがよいということになる。エンジン側スタッドボルトのナットを締め付ける際、今回ガスケットは交換せずそのまま流用したが、もし新しいガスケットを使用するなら特定のエキパイに応力が集中しないよう、高さには気を付けた方が良いのだろう。
 クラックの原因としてもうひとつ気になる点は、このK100RSにはアンダーカウルがついていないということだ。水たまりを走るとエキパイに水がかかって急冷されてしまう。これはあまり良くないはずだ。ただ、ちゃんとアンダーカウルを付けている人でもクラックが入るので、あまり関係ないかもしれない。
 ところで、今回はエキパイが完全に切れていなかったので修理後も特に変わったことはなかったのだが、他の人の話を聞くと、「アフターファイアーが直った」というのがあるらしい。

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