K100補修履歴・ スピードメーター修理編 Vol.2
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2009.12.10 New!
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スピードメーターの振れがおかしいという初期型K100RS。修理にトライしました。
2009.11.3 |
今日修理するのは自分のK100ではなく、初期型の2V。 「スピードメーターが時々振れなくなる」「叩くと直ることがある」「ダメなときはトリップメーターも進まない」という話を聞き、それならば自分のK100RSを修理したときと同じ原因だろうということで修理を手伝うことにした。
メーター本体に手を付ける前にセンサ部分の点検。ここは全く点検していないということなので取り外してみたところ、結構な量のヘドロが付着していた。あまり関係ないとは思うが一応清掃。次にシート下のコネクタを点検。接点が粉を噴いていたのでパーツクリーナーで洗浄後接点グリスを塗布。ここまでは「おまじない」である。
今回の修理で試してみたかったのは、海外のサイトで紹介されていた「ハンダゴテでスピードメーターの試験ができる」という話である。ハンダゴテをセンサーに近づけるとメーターが振れるということだったので試してみた。が、メーターは振れない。くっついてしまうかどうかというところまで近づけると針がピクッと動く程度である。 やり方が間違っているのか、メーターがダメなのか・・・?
自分のK100のメーターの具合が悪くなったときの原因はメーター本体にあったので、メーターを取り外して点検する(メーター裏のコネクタの取り外し方法は4Vと2Vとでは違う)。内部は一見悪い状態ではないのだが、例のパルス整形基板を外してみると電解コンデンサが液漏れしており、 写真ではわかりにくいが、コンデンサ周囲のプリントパターンが腐食しかかっている。確かに、この年式くらいになると液漏れしていても不思議ではない。 パターンは切れていないようなので、新品の電解コンデンサに交換しておいた。
あとは、コネクタピンに浮いている酸化皮膜をドライバーの先で軽くこすり落として接点グリスを塗布しておいた。自分のK100の時にやった「タンタルコンデンサ交換」「基板の再ハンダ」はやらなかった。
メーターを元通りに組み立てて車体に戻し、もう一度「ハンダゴテテスト」をやってみたところ・・・なんと、ちゃんとメーターが振れる。表示はおよそ65キロ。海外HPの情報通りである。しかも、ハンダゴテがセンサー先端から5センチくらい離れていてもちゃんと振れる。ということは、基板の修理とコネクタ磨きが当たりだったことになる。
5センチ離れていても振れるのなら、ということでセンサーをファイナルに取り付けた状態でも試してみた。すると、2センチくらい離れていてもちゃんと振れる。この方法はスピードメーターのトラブル診断方法としてはかなり使えるのではないかと思う。
ひとつ注意が必要なのは、ハンダゴテをセンサーに当ててしまうと当然溶けてしまうということだ。それと、使用するハンダゴテの種類。今回はいわゆる「安物」のハンダゴテを使った。これはコテ先の周囲にヒーター線が巻かれているので、漏れてくる磁束も多いはずである。ところが、高級なハンダゴテにはセラミックヒーターを使用しているものがあり、ヒーター線がコテ先の中に入っていることが多い。これだと磁束が弱くうまくいかないかもしれない。さらに、自動温度調整機能がついているものは温度が上がると自動的にヒーターが切れるので、診断用としては向かないと思われる。実際試してみたわけではないのだが。
・・・・(追記)
自分のK100RS4Vで同じようにテストしてみたところ、スピードメーターは全く振れない。特に問題はないはずなのだが何か違うのだろうか? |
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