製作開始である。
まずは、車体側の診断コネクタにこのツールを接続するためのコネクタから。コネクタは丸ピンで直径が約1.5mmのものが必要なのだが、入手できたものは2.0mm。しょうがないのでヤスリで削って細くし、電線の先にハンダ付け。 熱収縮チューブを被せて完成。こう書くと簡単だが、ピンを削るのとあわせて2時間もかかってしまった。市販のピンでちょうどいい太さのものを探すほうがいいだろう。
ケースに穴をあけて部品を取り付け、裏側の配線をさっと済ませて完成。ロータリースイッチのポジションはテプラで作成したものを貼り付けておいた。
テスターを使って回路図通りになっているかをチェックした後、 実際に車体に接続してテストをしてみる。
ところで、診断コネクタの場所は車種によって少し違う。このK100RS4VはABSユニットの左後ろくらいにあった。このあたりには他にコネクタがないので簡単に見つけられるはずだ。3本ピンのコネクタで小さな文字でピン番号が書いてある。電線の色は1番が「茶−黒」、2番が「茶−白」、3番が「茶−緑」である。なお、元々は青色の防塵キャップがついていたはずなのだが見当たらず、砂ぼこりがこびりついていたので軽く洗浄しておいた。
先に紹介したK11OGの説明(英文)に従って一通りの機能を確認してみた。これはなかなか便利である。少しわかりにくいところを補足すると・・・
●スイッチポジション1: 押しボタンを5秒ちょっと押すとモトロニックの診断モード。ただし、エンジンをかけていないとホールトランスミッターのエラー「1122」「1133」を表示する。一度イグニッションを切り、エンジンをかけた後で再度5秒以上ボタンを押すと「4444」を表示するのが正常なよう。10秒以上押すとFANテストがスタート。FANが間欠動作し、停止はイグニションOFF。
●スイッチポジション2: ポジション2はABSアラーム表示なので、普通は何も表示ない。ABSスイッチとともにボタン操作でアラームのリセット。
●スイッチポジション3: スロットルポジションポテンショのテスト。スイッチポジションを3に、グラウンド落としスイッチをオン、この状態でイグニションをONにするとLEDが点灯。そこでスロットルを少し開けると消灯するのが正常。
なお、モトロニックのバージョンにより動作が違う部分もあるので注意。 |