K100補修履歴・ バッテリー交換編 2011.2.5更新
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 5年と2ヶ月使用しましたが、ついに交換です。

2006.12.10  
69837km
 冷え込むことが多くなってきた12月、田舎に泊りがけで出かけて朝エンジンを掛けようとしたらセルの回りがかなり悪い。何とかエンジンを掛けることはできたが、もう少し冷え込んでいたら完全に駄目だっただろう。家から出かけるときは屋内保管なので条件が良いが、外に停めることもあるのであるのでついに交換を決意した。
 このバッテリーは純正。5年と2ヶ月、57000キロ使用できたことになるので、まあ当たりだったと言えるだろう。
 どのバッテリーを取り付けるか、ということだが、使えそうなのは・・・・
 ・GSユアサ 53030 (旧Y60-N24AL-B)
   30Ah(10時間率) 開放型 L186×W129×H172
   定価18,480円、実売10,000円程度?
 ・秋月 WP22−12
   22Ah(20時間率) 密閉型 L181×W76×H167mm  
   定価5,200円
 ・Westco 12V30
   30Ah(?)  密閉型 L165×W124×H175 
   実売18,000程度?
 ・オートバックス DYNAGRID E−MF 32A19L  (GSユアサ製)
   21Ah(5時間率) 密閉型 L186mm×W126mm×H178mm 
   定価6,000円
 ・純正 52515
   25Ah(20時間率?) 開放型 L185×W129×H170(実測) 
   価格20,500円
とりあえず、純正は面白みがないので除外。その他、普通の軽自動車用(A19Lタイプ)も使えそうだが、補水キャップが出っ張っているタイプはモトロニックが乗らないので不可。となると秋月かオートバックス。秋月は元々がUPS用なので少々不安、しかもK1100後期型等のようにあのサイズしか入らないわけではないので必然的にオートバックスのDYNAGRIDになる。
 純正と比べた場合容量が21Ahと小さいように見えるが、国産自動車用なので5時間率表記。純正はおそらく20時間率表記と思われるので容量の差はないのではないだろうか。
 近所のオートバックスに出かける前にDMの束を探ってみたところ、オートバックスの割引券が出てきた。6000円なら1000円引き券が使えるので5000円で買えることになり秋月の価格を下回る。在庫もあったので即購入。
 
2006.12.14  
69967km
 K100RS4Vはバッテリーの上にモトロニックが、バッテリー周辺後ろにABSコントローラがある。しかも、先日モトロニックの上にETCの本体を置いてしまったのでバッテリーを取り外すには相当の手間がかかる。メンテナンスフリータイプにしたのはこういった事情もある。
 バッテリーは狭いスペースに結構きっちりと納まっている。バッテリー周辺取り出すのはちょっとしたパズルで、モトロニックとABSコントローラを取り外しただけでは取り出しにくい。冷却水のリザーブタンクを横にずらすと取り出し易くなる。
 他、注意する点は、バッテリー作業の基本として「バッテリーへのケーブルはマイナスターミナルから取り外す」だが、バッテリーをフレームの間から引き出す時にバッテリーの向きを変える必要があるため、ショート防止のために端子カバーはきっちりと取り付けておく。新旧バッテリー比較新旧バッテリー比較
 古いバッテリーが取り出せたので、新旧バッテリーのサイズを比較してみた。上にも書いたとおり、大きさはほとんど同じである。オートバックスのE-MFは端子がむき出しになっているが、新バッテリー取り付けこの高さを含めても3mm高いだけである。
 新しいバッテリーをフレーム内におさめる時の注意点は、取り外す時と同様でショート防止である。ゴム板挟み込み少なくとも片方の端子をビニールテープでしっかりとテーピングしておく。
 新バッテリーの端子を除いた部分の高さは159mmで、純正より11mm低い。バッテリー押さえ金具との間に隙間ができてしまうためなにか挟まなくてはならない。ここにはホームセンターで買ってきた厚さ10mmのゴム板を入れることにした。バッテリー押さえ金具塗装
 バッテリー押さえ金具は、純正バッテリーの補水キャップに直接接触していたためか、少し腐食していた。せっかく取り外したので、錆を落とし塗装しておいた。ゴム板挟み込み
 新しいバッテリーは端子がむき出しなのでプラス端子の絶縁は必ず行わなくてはならない。自動車用品店に軽自動車用のバッテリーカバーがないかと探してみたのだが適当なものがなかった。このため、とりあえず純正バッテリーから端子カバーを切り取りビニールテープで貼り付けておいた。いいものが見つかったら交換しようかとは思うが、このままでも問題なさそうだ。
 後は、取り外したものを順に取り付けるだけである。このバッテリーは充電済みなのでそのまま使用可能。セルを回してみたところ明らかに良く回る。当たり前ではあるが。このバッテリーがどのくらい持つのか楽しみだ。
 
2010.11.7〜
106347km
バッテリーあがり 不注意でバッテリーを完全にあげてしまった。昨年、イグニションキー連動でアクセサリー電源を取り出せるリレーボックスを自作、そこに常時ONにできるスイッチも取り付けていたのだが、このスイッチが入ったままになっていた。負荷の消費電力はたいしたことはなかったのだが、これまた運の悪いことに2ヶ月以上乗っていなかったので完全に放電させてしまった。時計が消えるくらいなので、まさに完全放電である。
 昨年の冬に「少し弱ってきているか?」という気はしていたが夏の間は全く問題なく、今年の冬に交換するかどうか決めようと思っていたのだが、完全放電させてしまったとなると替え時だろう。前回の交換が2006年の12月なのでほぼ4年、走行距離は36380km。
 新しく積むバッテリーを何にするか、だが、以前交換したときとはバッテリー事情がかなり変わってきている。Aタイプのバッテリーを積む軽自動車が減ったこともあり、MFタイプの選択肢が少なくなってきている。
 
 ・オートバックス DYNAGRID E−MF 32A19L
  → すでに入手不能。
 ・パナソニック カレックアクト
  → カタログ落ち? 通販でしか手に入らない模様。
    送料込みで10,000円程度
 ・古河 FT50-A19L
  → 現行品。テーパー端子だが4Vにも使用可能らしい。
    送料を含めると16,000円程度
 
 近所の自動車用品店にはA19のMFタイプはなく、直接買いに行けるのは秋月、ということで今回は秋月のMFバッテリーを積んでみることにした。なお、このバッテリーをバイクに積むことは推奨されていないが、実績も多いのでそこは自己責任である。
秋月バッテリーの端子 ところで、秋月のバッテリーにはいくつか種類がある。今買えるのは「WP22−12」「WP20−12」「WP20−12E」の3種類。3つめの「E」は長寿命タイプだが、価格も高くバイク用に使うには向かないと思われパス。残るは「WP22−12」「WP20−12」で、この2つは容量と端子の形が違う。新旧バッテリー比較「WP22−12」のほうが容量が大きいのだが、端子が上に飛び出ている。サイズ的にはどちらのタイプでも大丈夫なのだが、絶縁のことを考えて今回は「WP20−12」を購入した。価格は4,850円である。
 古いバッテリーの取り外しについては省略。バッテリー取り付け場所取り外したバッテリーと新しく取り付ける秋月のバッテリーは厚さがかなり違い、固定方法などに工夫が必要になる。バッテリーの固定そのものも大切だが、上に乗るモトロニックユニットと後ろにぶら下がるABSユニット、ゴム板バッテリー押さえ金具で固定されるラジエータのリザーブタンクについても気を使う必要がある。
 バッテリーの厚さが違うため、バッテリーが前後にずれないようにスペーサーを入れる必要があるかと思ったのだが、バッテリートレイにちょうどこのバッテリーが収まるだけの「くぼみ」がある。ここに、3mmのゴム板を敷き、バッテリーを置く。バッテリー端子穴広げバッテリー押さえ金具を当ててみると、あと5mm程度高ければよいため、同じゴム板を2枚重ねて乗せることにした。ほんの少し高い気がするが、ラジエータリザーブタンクの固定も問題ない。
 このバッテリーの端子はM5までしか入らないため、端子削り元のM6ボルトを使うには穴を少し広げる必要がある。穴を広げる際には、穴の中心がなるべく上になるようにする必要がある。下に広げてしまうと、車体側のプラス端子がかなり大きいため端子がバッテリー本体に干渉する。今回、なるべく上になるように広げたつもりだったが、やはり少し干渉する。仕方がないので端子の下側を1mmほど端子を削っておいた。バッテリー取り付け
 バッテリーの大きさは、元のオートバックスMFがW126、純正がW129。これに対し、秋月はW76しかない。振れ止め用スタイロフォームこれではバッテリー押さえ金具の一部分しかバッテリーの上に乗らない。バッテリー本体を固定するだけならこれでも問題ないのだが、上に乗るモトロニック、特に後ろにぶら下がるABSユニットを支えるのは難しい。結局、ABSユニットの下にスタイロフォームを入れ、バッテリー押さえ金具に頼らない形にした。バッテリーのマイナス端子
 バッテリー本体、モトロニック・ABSユニットの固定は何とか形になったが、まだいくつか問題がある。
 秋月のバッテリーは端子が外寄りについているため、そのままマイナスケーブルを取り付けてしまうとラジエータリザーブタンクに当たってしまう。ワッシャ数枚でも何とかなると思ったが、端子が少しでもタンクに触っていると、間違いなく振動で穴が開く(赤矢印)。ちょうど、工具箱の中に前回バッテリーを交換した際の銅メッキのナットがあったため、それを使って端子の位置をずらしておいた。プラス端子の絶縁
 最後の課題はバッテリープラス端子の絶縁である。これは、神経質なくらいに気を使うべきところだ。ビニールテープを巻いておくだけでは危険で、ある程度の強度のあるもので覆う必要がある。前回、オートバックスMFのプラス端子絶縁に使った、純正バッテリーの端子カバーがまさにぴったりのサイズだったので、今回もこれを使用した。端子がバッテリー上面より飛び出している「WP22−12」ではこの方法は使えないかもしれない。
 組み付け完了後、この秋月バッテリーは問題なく使用できているが、やはりサイズが小さすぎることがあり、工作の手間を考えると、4Vには「お勧めしない」というのが正直なところだ(K1100のABS−2にはちょうどいいらしいが)。
 他に何を使うかということになると、「古河 FT50-A19L」「MFでないAタイプの上に何らかのアタッチメントを取り付ける」というのが現実的かもしれない。最近は農機具用のバッテリーも出回っている。あとは、秋月バッテリーの大きさを広げるために箱状のものを前後に置く、というくらいだ。これは一度作っておけば何度も使い回せるので良いかもしれない。

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