このK100RSを走行距離18838kmで購入した後、消耗品は全部交換したつもりでいたのだが、フューエルフィルタの交換をするのをすっかり忘れていた。マニュアルを見てみると、交換は15000kmごととなっている。15000kmというのはいくら何でも短すぎるような気がするが、走行距離はすでに7万km近いので交換しなければならないことには変わりない。
フューエルフィルタは給油口の真下に見えている。ちょうど、製造日の印字が読み取れる位置にあったのだが、「02.04.90」。1990年の4月?ということは、 新車時から一度も交換されていないことになる。
ディーラーでフューエルフィルタを購入し、交換作業に取り掛かった。本当はポンプのダンパーゴムやポンプ下のストレーナ等も点検したほうがよいのだが、今回はとりあえずフィルタ交換だけを行うことにした。フィルタはガソリンに沈んでいるので、満タンでは作業ができない。 燃料警告灯が点灯するくらいまで減らしてあったのだが、それでもまだ多い。空のペットボトルに3リットルほど移して何とか作業ができる状態になった。(作業中は火気厳禁であることは言うまでもない。)タンク内は、鉄の部品に少し錆が浮いているがおおむね良好な状態である。
タンクの中に手を入れて作業をするために、ビス4本で止まっているだけの給油口を取り外す。タンク本体と給油口のゴムパッキンとの間に茶色の粉がたまっていた。これはアルミの錆なので、タンクに落とし込まないように注意しながら清掃しておいた。 フューエルラインは、ポンプ→(ホース)→フィルタ→(ホース)→タンクの順につながっている。クライマーのマニュアルではポンプの出口とタンクとの接続部でホースクランプを緩めてフィルタをホースごとタンク外に出す手順となっているが、なるべくポンプに触りたくなかったためフィルタの入口側のホースクランプを緩めてフィルターだけを交換した。 本当ならばタンク内部のフューエルホースも交換したほうがよかったのだが、今回はそのまま使用した。
ところで、新旧フィルタは型番と形状が違っていた。取り付けられていたフィルタは「1332 1 461 265」、新しいフィルタは「1614 2 325 859」。一見、向きが反対になっているように見える。 97年11月に型式変更になっているようだ。
ホースクランプを全て締め付けた後、ポンプを回してみた。漏れもなく動作良好だったが、面白いことを発見した。タンクから出て行ったガソリンはプレッシャーレギュレータ経由でタンクに戻ってくるのだが、戻ってきたガソリンがタンクの天井からシャワーのように降り注ぐのである。ちょうど、給油口の前に戻り側のホースがつながっている。戻り側の配管は細工なしでタンク内に開放しておいても良さそうなものだが、なぜわざわざ天井から撒き散らす必要があるのだろうか?
給油口を取り付ける際、周囲から雨水が浸入するのを防ぐため、耐ガソリン性のある液体パッキンを薄く塗りつけておいた。
組み付け完了後走行してみたが、特に変化はない。ポンプの音が小さくなったりするのかと思ったのだが、全く変化はなかった。 |