K100補修履歴・ 気筒間同調・空燃比調整編
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燃費が今ひとつでプラグもすすけ気味のため、ショップに持ち込んで気筒間の同調調整と空燃比調整をやってもらうことにした。
2003.7.14 24585km |
このK100RSは5月に自己流アイドリング調整をやっているのだが、もう少し上げておきたいのと、秋に車検を控えているため、一度きっちりと調整しておくことにした。お願いしたのは「気筒間の同調」と「空燃比の調整」の2点。 スパークプラグの点検とエアフィルターエレメントの交換は事前に自分で済ませておいた。
まずは、気筒間の同調からである。インテークマニホールドのイチジク状のゴムキャップ(2〜4番、アフターファイアー退治編参照)およびプレッシャーレギュレータへのバキュームホース(1番)を取り外し、負圧計を取り付ける。レギュレータへのバキュームホースも接続しておかなければならないため、1番だけはT継ぎ手を使用する。エンジンを始動してみると・・・同調はそれほど狂っていないがアイドリング回転は低すぎる。
ここで、アイドリング回転から2000回転くらいまで上下させ負圧値をチェックする。負圧の差が同じような傾向で上下すれば、スロットルハウジングまわりに機械的なずれ(バタフライバルブの同調ずれなど)はないと思われる。次に、各インテークマニホールドに取り付けられているエアバイパススクリュー(直径7mmほどの真鍮ねじ、マイナスドライバーで回す。)を調整し、各気筒間の負圧値を揃える。なお、閉め方向に調整するか開け方向に調整するかによってアイドリング速度も変わってしまう。アイドリング回転が極端にずれていなければ、目的とするアイドリング回転になるようにここで合わせてしまうのがよい。おおよそ1/2回転以内で合わせられるはずだ。(このあたりは、職人的なカンも必要なようだ。なお、一番が少しだけ低いのはプレッシャーレギュレータ側に少し逃げてしまうためで、ホースをつまめば同じに揃う。)
気筒間の同調が取れたら次は空燃比調整である。マフラーにCOセンサのプローブを差し込み、しばらくして数値を読むと4.9%もある。これは、かなり混合気が濃い状態である。乗り味にも関わってくるのでひとえに何%が良いとは言えないそうだが、 ツーリング主体であまり高回転を使用しないため少し薄めの約2%に調整してもらった。調整はリレーボックス左前に取り付けられている「COポテンショメータ」を回して行う。このあたりは2Vモデルよりかなり楽である。
一通りの調整が終わり、乗ってみた感想としては、「別のエンジンのような」の吹け上がりだった。振動が若干増えた回転域もあるが全体的にスムーズになり、何よりトルク感がかなり太くなっている。この調整、かなり価値があるようだ。なお、混合気を薄くしたため、燃費の向上も期待できるらしい。こちらはまた後日報告する。 |
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*2バルブと4バルブ : 私の車両は4バルブです。このため、2バルブモデルとは構造が違います。2バルブモデルの場合、エアクリーナーボックス内にエアフローメーターがあり、CO濃度の調整はこのエアフローメーターのバイパススクリューで行います。また、インテークマニホールド周辺の形状が全く違います。
*エンジン不調の要因 : 燃費が悪い、加速が悪いといった症状はフューエルインジェクションまわりの不良のみで起こるものではありません。
その他、どうしてもバキュームが揃わない場合はピストンリング、バルブシートの不良が原因になっていることもありますが、これはコンプレッションテストでしか判断できません。また、水温センサ、吸気温センサ、イグニッションコイル、イグニッションコード、スパークプラグなど、全ての可能性を考えてチェックしてください。 *調整前に確認しておくこと : 同調調整、空燃比調整を行う前に、次のことをチェックしておいてください。「スパークプラグが新品または新品同様であること」「エアフィルターエレメントが新品または清掃直後であること」「エンジンおよびトランスミッションが十分に温まっていること」「吸気系まわりにひび割れ等がないこと」「チョークレバーが完全に戻っておりアジャストボルト部にすきまがあること」
バルブすきまの点検やコンプレッションテストが済んでいればさらに良です。 |

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