記事を拝見しました


Date: Fri, 08 Jan 1999 00:26:59 +0900
Subject: KawKawです。記事を拝見しました。
記事を拝見しました。

 「もう間に合わない!!」と悲鳴を上げてるエンジニアって私ですか?
 今何とかすれば、まだ何とかできると思って発言しているんですけどねぇ。
(でも、間に合ってないのは事実。)
 いずれにせよ、ニュースソースになってしまった以上、身分を明かさない訳い
かないと思うので、私自身についての補足をさせて頂きます。

 本名は、前回メールを差し上げた時にバレてますが、****と言います。
(本人は隠したつもりだった。)
 勤め先をはっきり言ってしまう勇気はまだないのですが、週刊***月**日
号発売日に、いきなり株価を**円下げた損害保険会社がありまして、そこがう
ちです。ネットで発言をして以来、株価には非常にナーバスになっております
(翌日少し上がったのでホッとしている)。
 「経営の最重要課題」としてのY2Kは、当面は、具体的にそのような形で
現れると思っています。(あと、格付。)
 私は本名を明らかにした上で(勤め先も暗に明らかにしている)このような発
言をしていますから、ウソつきたくてもつけません(別につきたかぁないけど)。
しかし、悪意の人間が事実無根の風評風説を流しただけも特定企業に(株価とか
格付とかで)大ダメージを与えることができるでしょうから、そういったリスク
から自己防衛するためにも、企業の経営は、正直かつ適切なディスクローズで世
間の信頼をGETする必要があると思っているんですが、分かってない会社は分
かってないみたいです。「最重要課題として認識」するってことは、そういうこ
とだと思うんですが、言わないと分かんないみたいなので、言ってやってくださ
い。(現場が言っても聞いてくれない。)

 仕事はメインフレームの運用で、主に技術的な部分を担当しています。ハード
・ソフトを導入する際は直接担当する立場にいます。
 本当は直接プログラムをいじるような歳回りではないのですが(世間相場で係
長クラス)、リストラで部下のSEや協力会社プログラマを全部取られてしまっ
ているため、仕方なくY2Kのプログラム修正もしています。今はY2Kリハー
サル用の環境を作ったりもしてるので、プログラム修正しつつ、休日出社などし
ています。

 記事がこんなにすぐ出るとは思っていませんでしたから、実は出し惜しみをし
ていた部分もありまして、ついでにご報告しておきます。

 危機感を煽るような発言をワザとしてますけど、うちの会社もそこそこ対応は
しております。98年12月末時点で、要修正プログラムの85%が修正済み、70
%(弱)がリリース済み、ということになっているようです。(IT部門Y2K
プロジェクト発表)
 ところで、うちの場合、手持ちの仕事もやりつつのY2Kもやりつつの、とい
う動きをしてますが、ヒマ、じゃなくて余裕のあるチームは割ときちんと進捗で
きているようです。(あと、現場の上の人間にそれなりの意識があるところも。)

 これに対して、余裕がないところは進捗が滞っています。

 余裕がないところというのは、システム全体の中心・基幹で極めてエマージェン
トかつクリティカルな部分を担当しているところだったりしています。こういうと
ころに限って、会社が目先の施策を乱発するとその度に必ず煽りを受けますから、
Y2Kどころじゃない状況にあります。

 という訳で、優先順位の高いシステムほど対応の積み残しを出しています。
(大笑い)

 これはどう考えても構造的な問題なので、担当レベルではなんともなりません。
もっと上で、人の配分を考え直すか、余計な仕事をシャットアウトするかしても
らわないとどうしようもない。
 流石にそろそろ何とかするだろうとは思っています。今何とかできれば何とか
なるかもしれないし、ダメならダメでしょう。

 全体的な現場の空気は、記事の最後にもあった通りです。システムにいると毎
日何かは必ずトラブってるだけにトラブル慣れしてしまっています。そのせいか、
2000年になって問題が起こっても、あとから対応すればいいと楽観しているよ
な気分が蔓延しています。怖いから真剣に考えたくないというのが本音でしょう
けど。

 私自身も、運用という日常の総てのトラブルを把握できる立場にいますから、
2000年になってトラブルが続出しても、通常のトラブル対応の範囲内で収ま
れば(それでも普段の数倍にはなるだろうけど)、なんとかできるとは思ってい
ます。只、それが一定量を越してしまうと間違いなく収集不能の事態となるでし
ょうが、そこはフタを開けてみないとなんとも言えないというのが正直なところ
です。

 あとは、「80%修正済み」ってのも怪しい(うるさいからウソでもいいから
報告しとけと言う上もいる)とか、現場の怖い話やヘンな話はいくらでもありま
すので、機会があったらお話ししたいと思います。

 仕事を離れた部分だと、この問題は、個々人が内側に抱えているダークな面
(破滅願望とかいろんなルサンチマンとか)を増幅する(世紀末現象的な)性質
があるので、そういった社会学的なテーマとしても面白いと思っています(無責
任発言)。やたら危機感を煽るような発言がいろいろ出ていますが、割引して聞
く必要があると思っています。

 こんなこと、私が言うと殴られそうですが。


 例によって、乱文失礼しました。

/////////////////////////////////////////////
 * * * * 
 〒***-**** ****************
 Tel & Fax ****(**)****
 ---< Mail >------------------------------
 私物   : VL9T-KWSK@asahi-net.or.jp
 私物 nifty: ********@niftyserve.or.jp
///////////////////// ////////////////////////



[Back]