絶体絶命日記 2003.4.1−30 赤い惑星の月の年 太陽の月9月28日. 4月3日. 切り倒された木々. 丁寧に積まれた丸太. 電線の無い電柱. 青空を年輪が浮き上がる. 赤い惑星の月の年 惑星の月10月12日. 4月15日. 落ち着け落ち着け. 俯くな俯くな. しっかり顔を上げていろ. いい事なんかない. それでいいのだ. やるべき事だけしっかりやっていろ. 赤い惑星の月の年 惑星の月10月24日. 4月26日. 疲れた. いく所まで言ってくれ. それほどの度胸もない. カラスは目を輝かせ、太い枝に食いついたまま落ちようとはしない. 黄色く変色した羽が風にこびりついて、落ちようとしない. 夜の水銀灯こそがすべてを見通している. 高い樹木に埋もれていた灯りは、今はぽっかりと宙に浮かぶ. 通り過ぎるタクシーの音はきっと夜の闇の啓示なのだ. だがもういい. そんな事はどうでもいい. 聞く耳がないのだから、女は手を振って消えていく. 足の下を水が流れているのだ. きっと美しい水が. 足の裏もそれに目を閉じているのだ. ぼくだけが知らない. 知る気もない. 赤い惑星の月の年 惑星の月10月26日. 4月29日. 知らなかったな.周防正行がほとんど同い年、同じ学科だとは知っていた. しかしそれ以外に黒沢清もほとんど同じ.あとは6、7歳下で、塩田昭彦、万田邦敏、篠崎誠、青山真治、砂本量。みんな同じだ。 |