塾日記            20052.1-28

 

青い水晶の嵐の年銀河の月12日。

2月17日。

 

来週の24,25日。これで今年の入試は終わる。

今年の中3は4人。すでに1人は自動車の整備士のための専門学校。

1人は私立の専願。一人は県立の特色科(自己推薦)で合格。

残るはあと1人だ。

 

12月学校からは無理だと言われたがどうしても行きたいという本人の希望の高校があり、また僕自身真面目で粘り強いところがその子にあると見て、その高校を受けることを勧めた。

 

元々気の弱いシャイな子だったが、彼のペースを尊重し、誉め、色々と学校でのこと、家族のこと、学校のことなど聞き、話させ、気持ちを前に出すようにと促していくうちに、ずいぶんと変わった。

積極性が出、自分の考えを言うようになり、さらには彼の本質なのだろうが、自分の決めたことを推し進めていく頑固さも出てきた。

 

あと試験まで1週間というところだが、動ずることもなく、自分で決めたカリキュラムを進めている。

理社を最後に固めたい、と言って、全国の公立の理科と社会の過去問題を北海道から始めたのだ。4日前本州を制圧した。愛媛と九州が残っているだけだ。

 

数学の頭はある。

英語も英検3級取った。

彼の実力からいけば、合格の可能性はあると思う。

12月時点とはかなり学力はアップしている。

彼自身、入った頃の曖昧な微笑み、は消え、しっかりとした輪郭の表情が出てきた。

 

 

合格してほしい。

 

青い水晶の嵐の年銀河の月15日。

2月20日、

 

5人の子とファックス指導を行っている。

計算のドリルを送っている。

どの子も計算ができない。苦手で計算に時間を使わないからよけいにできなくなる。計算にあてる時間の確保、ということで始めた。

いつもの宿題だと忘れてやってこないし、やってきても直前にワーとやるので間違っているのだ。

ファクスだと親も送られてきたのがわかるし、いつもの授業とは雰囲気が違っていてやる気も多少は出ると思ったのだ。

わかるところ、簡単にできるとこところから始めている。

帰るとドリルが送り返されている。それを採点し、翌朝返信する。

始めて一月。

そろそろ効果を期待しているのだが。

 

 

青い水晶の嵐の年銀河の月17日。

2月23日。

 

おととい3年前卒業した子から突然電話があった。3月12日大学の入試があるがどうしても小論文が書けない。教えてほしい。そして昨日から授業を始めている。

 

小学校、4年、5年と来、中学受験するというので大手進学塾に移った。

お母さんにべったり、お母さんも子供にべったりのそれはそれで仲のいい親子だった。だから本人なかなか自分の意見をもてず、感想文も書けなかった。

 

6年の夏に国語がどうにもわからないというので国語だけ教えてほしいといってまた来た。中学は合格。それから3年。今度は大学受験で、小論文。

 

これはこれで嬉しい。

困った時に思い出してくれるのだ。

これはとてもありがたい。

それにしてもいかに甘えん坊だったとはいえ、中学の3年間はやはり人を大きく変える。

ぽっちゃり顔が引き締まり、ぷくぷく体が、がっしりと大きくなった。最初は見た目ではわからなかった。とはいえ話しだせば3年前と同じ。シャイで、うつむいて小声で話す。

だが志望大学は歯学部だという。確かに小学生の頃から歯医者になりたいといっていた。小さな頃から歯の矯正をしていて、歯医者さんを尊敬していたのだ。

その志を今も持っていての受験。

初志貫徹。

立派なものだ。

昔はふにゃふにゃしていて、しっかりせいと何度も言った事があったが、その後夢に向かって着々と歩いていたのだ。たいしたものだ。

これは何とかしなければならない。

 

うれしいことだ。

ありがたいことだ。

それにしてもあっという間に3年間たっているのだ。