塾日記 2004.3.1〜3.31

白いスペクトルの魔法使いの年銀河の月27日.

3月4日.

 

良かった良かった.

ギリギリでどうかと思ってた男の子,合格.

真面目でコツコツと続ける,だがその半分はこぼれていく.忘れていく.

だがあきらめず続けた.言う通りに宿題もやってきた.

だから何とかなってくれと思っていたが,受かった.

本人も嬉しそうだった.

だがそのあとの授業では相変わらず代名詞の使い方からして,危ういのだ.

合格しても彼は3月一杯授業.

3月はみんな月謝は落としていないので,それぞれに合わせる.

こいつは最後までだ.

 

女の子.

もう高めの私立を2つ合格していたから,大丈夫だと思っていたが,問題なかった.

今日は友だちとバスケ。土曜日はディズニーランド.

3月一杯は来る.

残りの授業はチャップリンの「独裁者」,キング牧師の「私には夢がある」のリスニングと訳.

これも良かった.

可愛い子だ.

今月でお別れ.寂しいもんだ.

 

あと1人はダメだった.

とにかく体調が悪かった.今年に入って風邪,喘息,花粉症,また喘息.

まともな授業はできなかった.

治ったのは試験3日前.

だが志望校と同等,というかそれ以上の私立に推薦で受かっていたので,まあいいだろうと思っていた.

ところがまず試験日に母親から電話がかかってきた.

試験がうまくいかなかったから二次募集を考えているがどうかとあった.

2次募集など当てにならない.

不合格だったとしても私立で頑張れば問題ないといったが,不合格が分かった今日またかかってきて,2次募集を考えていると言う.

 

どうしても県立という考えなのだ.

私立が悪いという先入観もある.

だが進学を考えれば志望の県立校より,この私立のほうがむしろいいのだ.

確かに私立だから費用はかかる.

だが,ここでレベルを落として県立の2次を狙う必要はないといった.

彼の人生のための投資と考えて,頑張ってくださいと言った.

バタバタするより,合格している高校でこの先3年間どう過ごしていくかを考えてほしいといった.この3月で前向きで積極的な姿勢を作り,新しい春のスタートを切る事を考えてほしいといった.

 

 

7月どうしても友だちと一緒の塾に行くと言ってやめた女の子かがいた.

小学校の2年生から見てた子だ.

ガックリきた.

しばらく立ち直れなかった.

夜電話があった.

志望校に合格したとのことだった.

懐かしい声だった.

やめてしまった事を謝り,それまで教えてもらった事の礼を言ってくれた.

ホントに小さな頃から見てたのだ.

膝の上に乗せてタカイタカイをした.

声が懐かしかった.

電話をしてくれたのが嬉しかった.

高校では中国語と英語をマスターするという.

思ってもいなかったので,うれしかった.

ホントに嬉しかった.

電話だけでなく会いたいものだ.

 

あと1人だ.

明日教室に行かないと結果がわからない.

だができは悪かった.

というか自己採点でダメと出ている.

がっくりきている.

実は元々きついチャレンジ受験だった.

もう一人の先生が彼に入れ込み狙わせた.

教室の空き曜日に自分の教室に通わせて指導した.

 

ぼくとしては一つレベルは落としたかった.

ギリギリの挑戦.

私立は受かっているが,やや差がある.

これで合格していればその先生の読みの深さに敬服となるが,ちょっと辛い.

やる事は本人もこちらもやったので,後は天命に従うだけだ.

ここまでやれば出た結果がベストだ.

 

 

白いスペクトルの魔法使いの年太陽の月5日。

3月5日。

 

やはりダメだった。

難しかったのだ,もともと。

だが私立は合格している。

この私立にしたって彼には十分の所なのだ。

50番以内に入っていれば東大も千葉大も,六大学も十分狙える。

そこの所をしっかり分かって,ここできちっとやってほしい。1年の時から50番以内を目指してしっかりがんばる。英検も2級を2年次に取る。短期留学もする。3月も気を抜かないでやる。学力ピークで4月を迎える。

といったら,いいっすよ。入れただけで十分満足,100番ぐらいでのんびりやりますという。

ちょっと意外。

韜晦とも思うが,結構本気の感じもある。

まぁ,落ち込むよりは良いだろう。

来週からは,「感動する英語」を使って,チャップリンの「独裁者」を訳し,聞き取ろう。

あと正味3週間だ。

それで彼らともお別れだ。

お別れか。

 

白いスペクトルの魔法使いの年太陽の月8日。

3月12日。

卒業生が来た。

関西大学に合格し,来週大阪に行くという。

もう3年たったのだ。

相変わらずシャイな笑顔のいい奴だ。

野球部で頑張った。最後はベスト16.一つ一つの試合を話してくれた。

社会学部で勉強するという。

教室にいた時もいつも冷静に考え,客観的に物事を見る事ができた。

と同時に笑うのが好きな子だった。

ぼくの冗談にも良く笑ってくれたし,つぼにはまると,30分でも笑い続ける子だった。

ほかの中学に行った,好きでもない相手から郵便で届いたバレンタインチョコ。相手の住所がわからず,小学生の頃の記憶を頼りに1日がかりで家を探しホワイトデーにお返しをした。

 

3年経つのだ。

その妹も3月で卒業。

いなくなる。可愛い子だ。

その妹は今度6年。

今度はこの子の受験か。