塾日記    12月1日〜31日。

白いスペクトルの魔法使いの年 倍音の月20日。

12月4日。

 

疲れる。

受験だ。

授業では過去問を中心に生徒それぞれに行う。

いつもと違う教材で、種類が県立、私立5,6種類あって、中学受験もあって、そしていつもどおり人数は多い。

疲れる。

 

全体の人数は減っているが、そのためコマ詰しているので、結局は1コマの人数は7,8名になることもある。

頭爆発だ。

 

だがやるしかない。予習をしっかりして、どんどん問題を解き進める。

自信をつけさせる。量をこなさせる。

この2つ。

 

白いスペクトルの魔法使いの年律動の月4日。

12月16日。

忙しい忙しい。

過去問の予習で忙しい。

 

数学は苦手なのだ。

それが規則性を問う問題や、関数と図形の融合問題の時、一度解いておかないと生徒の頭にすっと入る説明ができない場合があり、そうなるとカッコがつかない事になり困るので、いつもより予習に時間が必要となるのだ。

 

一番厄介なのが中学受験だ。

今回は芝浦工大付属柏。ここに限らず必ず中学受験では見栄ばかりの訳のわからん問題が出る。生徒が解ける解けないなどは関係ないのだ。もともと採点からは除外されているような問題。うちはこんな高度な問題が出せるんですよ。それがいいたいだけの問題。

だがそれも生徒としては、すんなり理解したい。だからこちらも訳のわからん問題をすんなりと訳のわかるように説明してやらなければならない。

頭爆発だ。

 

今回は大会や予習で忙しく、学期末面談ができない。

いつもいつも時間を取ってやっているが、今回はしない。

まともで、馬鹿っ正直な授業をきちんきちんと毎回やっているのだ。

文句は言わせない。

 

とはいえ、心配な所だけはやっている。親のうるさい所。

金出してんだから成績上がるのは当たり前と考えている馬鹿親のところ。

もちろん受験生は全員やったが。

 

疲れる。

疲れる。

こんだけやって給料が49歳、13万。

いいんだこれで。

そんな人生なのだ。

 

白いスペクトルの魔法使いの年律動の月8日。

12月20日。

推薦で落ちた。

中学校から出た話だったので大丈夫だと思っていたが、ダメだった。

他とバッティングしたのだろう。そうなれば力関係だから、その子の中学は、弱い。養護学校だからだ。高校はちゃんと3年通ってくれる保証がほしい。生徒は生徒会でタフに頑張っているし、水泳も得意だ。だが看護学校というイメージが悪い。競合すれば不利だ。

親も大慌てだ。

 

あとは一般で点を取るしかない。

4時に来させて、10時まで特訓。

それしかないだろう。

自分に興味のないことは一切してこなかった子だ。何とか引っ張ってきたが、これから1ヶ月は彼の尻にも火が着いた。興味のないことでもやらざるを得ない。

何とか引っ張り上げてやる。

 

白いスペクトルの魔法使いの年律動の月9日。

12月21日。

 

増員だ。

以前塾に通っていた今大学1年の子の弟、中2男、新しく塾に入った。

兄貴は以前よく、留学するしないで迷い教室にやってき、そのとき、どんどん行け、ガンガンやってこいとアドバイスし、それを受け、アメリカ、シンガポールと行き、デザインも学び、今は大学で、英語、専門学校でデザインを学んでいる。

 

兄貴は教室にいた中学1年〜3年の頃は留学などという感じはなかった。

大人しく1人でコツコツやっていく子だった。

ただ、作文を書かせると論理的に論を追い、書きながら自分の考えを新しく展開できる力があった。書きながら自分を新しくできる子だった。

そして新しく知った自分の考えを自分のものとし、それを実行していこうとする意志の力があった。

 

面白い子だ。期待できる子だ。今はどうも論が勝っている感じだが、それはしょうがない。まだ20歳だ。これからそれに内容が伴う。

 

弟はシャイな子だ。

兄貴がガンガン出て行くと、弟はそれを見てしまい、引いてしまう。慎重になってしまう。

こうすればああなるとわかってしまう分、行動に移す速さが遅くなる。

それはしょうがない。

だがその分行動に厚みが出るのだ。

 

だが誰かが背中を押してやらなければ、そのまま立ち止まってしまうことがある。

背中を押してやる。

それが彼に対する、ぼくの役目だろう。;

 

 

白いスペクトルの魔法使いの年律動の月11日。

12月23日。

 

もう一人いる。

精神的に弱い。すぐ落ち込む。

絵がうまい。書もうまい。才能はある。

だが数学を筆頭に、勉強はダメ。そしてすぐ落ち込む。

それがそこそこの所を狙うのだ。今のところ模試でいい数字は出ていない。

できれば一ランク志望校は落としてほしい。

だが親は強気だ。学校の先生の勧めるところは蹴った。

 

確かに本人の今の状況を考えれば落とすべきだが、これからのこと、彼のこれからの一生を考えれば、ここでこらえ頑張るのも意味があり価値はあると思う。

だがけっこういちかばちかだ。それほどの学力はない。そこが見えていない。

我が子だから何とかなると思っているのだろうか。

それとも我が子への試練と考えているのだろうか。だとすれば温和な表情の陰に厳しい意志を持ち合わせた今時珍しい厳しい母親になる。

難しい所だ。

ヘタすれば行く所がなくなる。

こちらはもうやるしかない。最大限時間と労力を使っていくしかない。

これもなかなかにスリリングが展開が予想されてしまうのだ。

 

白いスペクトルの魔法使いの年律動の月19日。

12月31日。

 

A推薦落ちた子。養護学校の子だ。

4時から10時まで教室来させて勉強。

しかもこの正月休みはファックス指導。

 

せめて中学最後の1ヶ月ぐらいは目の色変えて必死に勉強やってほしい。

 

だがあれだけマイペースというのも才能かもしれない。

好きなことしかしない。

興味関心のないことは、しない。

今回のように緊急事態発生の時はやむなく動く。

やむなくだ。

 

彼のようなこがきっと将来何かをなすのだろう。

しかしそれにしても中学レベルの勉強だ。もう少し何とかしてくれ。