マラソン日記 2002.8.1−31

8月1日。木曜日。

長谷川理恵。

 

2年前初めてマラソン走って、サブ4.

去年3時間26分。

 

冗談じゃないよ。

何でそんなに調子よく行くんだ。

きれいで可愛いだけで十分だろーが。

アッタマ来るよな。

 

しかもだ。

1日15キロ。

100m×24本のインターバルまでやる。

ほんとかよ!

 

参るよな。

モデルだろ?Can Can出だろ?

モデルにそこまでやられたら、おじさん、立場ないだろーが。

 

週に1,2回は筋トレまでやる。

やるか〜そこまで?

 

参るよな〜。

それにそんなに若くもないだろーに。

30近いはずだ。

 

くわぁ〜〜〜〜

 

これはおじさん代表として、長谷川理恵より先に3時間を切る。

これしかないだろ。

勝手にライバルにする。

冗談じゃないぜ。

こっちが先に3時間切る!

こっちはあと1分52秒だ!!!!

 

8月3日。土曜日。

工夫だ。

漫然と走らない。

 

ペースの上げ下げをする。

キロ4分を意識する。

途中にダッシュを入れる。

筋トレを走りの中に入れる。信号待ちでスクワット。

腕立て腹筋を入れる。

 

どうだ。

ただ1時間走ってよくやったではない。

内容のある濃密な1時間だ。

打倒!長谷川理恵。(-_-メ)

 

創造の杜1200メートル×1   4分4秒。

 

8月4日。日曜日。

15キロ。  あと255キロ。

 

スピードを意識して走る。

これはやはりキツイ

ちょっと速めに走ったり途中ペースを上げ下げしただけなのに、右足付け根左アキレスと痛む。

いかにいつもだらだらとマンネリ走りをしていたかという事だ。

 

1200m×2  4分36秒。

        4分25秒。

 

`4分を意識。

8月6日。火曜日。

休むのもトレ。

今日はジョッグ。`5分以上でゆっくり走る。

でないとスピード練習ができない。

 

気持ちも起きない。

このクソ暑い中走るのだ。気力の調整が難しい。

とにかく暑い。

エアコン壊れていて、熟睡できない。夜中暑さで起きる。

頭にくるから起きて筋トレをする。

汗グッチョリになりシャワーを浴びて寝ようとするが、体のテンションが上がり眠れない。

そこで起きて勉強してまた走りにでる。

 

昼の1時から3時まで猛烈に眠い。

頭がガンガンして猛烈に眠い。

 

8月7日。水曜日。

 

初めての変速走。

10キロ走る中の1200×3の中で、300mずつを、`4分ペース、5分ペース

ダッシュ、完全ジョッグと分けて走る。

これは効いた。

こまめにペースを変えて走るだけだが、えらく疲れる。体にモロに効く。

またできるだけ大股で走った。

年をとるとストライドが小さくなる。

走っているようで走っていないからだ。

 

なかなかの工夫をしているつもり。

これを続ける事。

それから筋トレも。

 

8月8日。木曜日。

暑い。

さすがに3日、4日と走り続けると、外に出る気が起きなくなる。

そういう時はすぐに部屋の中での筋トレに移行。

ダンディ2000に向かう。

とにかく着ているTシャツが汗でびっしょりになるまでを目標に始める。

腹筋、背筋、ベンチプレス、バタフライ、アームカール、と続ける。

筋トレは筋肉がパンパンに張って疲れてからが練習。

そこからウゴ〜〜と叫びながら上げたり引いたり押したりひっぱったりを続ける。「ロッキー」のビデオを流しながら、ウゴ〜〜と続ける。

 

それにしてもすでに体重が63キロを越えている。

恐ろしい事だ。

腹もぶよぶよしだしている。

けっこう走り汗も流しているのに解せない。

やはり寝る前の日本酒か。

飲んでるもんな。

しかしちょっと分からん。お中元でもらったビールか。

缶ビール3ダースが原因か。

 

たぶんそれが一番の原因だろう。

だがもう全部飲んだからこれからは大丈夫だ。

 

8月11日。日曜日。

15km。

 

その間に創造の杜1200×5本。

 

1本目。   4分28秒。

2本目。   4分36秒。

3本目。   4分34秒。

4本目。   4分28秒。

5本目。   4分15秒。

 

`4分だと4分48秒だから、まあまあのペースか。

特にラストは同い年の死に顔を見た後だけに、どうだどうだ俺の心臓はどうだ!つぶれるか!つぶれるのか!

とアップした。

 

実際死ぬのだ。

この年になればいつ死んでもおかしくはないわけだ。

交通事故だってある。

生きとかなきゃな。

まったくな。

したい事したい。

できないがな。

8月12日。月曜日。

そう言えば去年は中1の子と走っていた。

この6月にやめた。

親は何もわかっていなかった。

 

記録は伸びているだろうか。

中2になっての夏。

記録伸び盛りの頃だ。

走っていて楽しいだろう。

あとは勉強だ。きっと苦戦しているはずだ。何とか切り抜けてほしいと思う。

 

8月13日。火曜日。

 

帰省。

近くの高校のグランドを走る。

ここは30年前から走っている。

 

グランド横に高さ30m近くの木が10本ほど並んでいる。

そしてそれぞれ地面から2mほど伸びた所から何故か枝が直角に折れ、横に10m近くトラックに向け、伸びている。太い枝だ。

そんな枝がバックストレッチに50mの緑の天井を作っている。

その下を潜り抜けていく。

 

枝々はたくましく折れ曲がっている。

折れ曲がっている部分は大きなこぶになっている。

 

変わっていない。

昔と同じ様に緑の葉が天に向かい茂っている。

高さも変わっていない。

 

その下を走っていく。

頭の上の木の枝との空間がこそばゆい。

頭を撫でられているような感じがする。

 

きっとこれから20年30年とこれまでと同じ様に枝を伸ばし続けるのだろう

こっちはそんなに持ちはしない。

木の力。

緑の力。

人の及ぶところではない。

 

400mインターバル(200?のトラックを2周、1周ジョッグ)

 

1 1“32

2 1“34

3 1“31

4 1“34

5 1“24

6 1“23

 

インターバル。

せめて400,10本は当たり前にやらなければ。

 

8月15日。木曜日。

10km。 38分48秒。

創造の杜。8周プラス400m。

 

1     4“33

2     4“43

3     4“41

4     4“41

5     4“36

6     4“36

7     4“37

8     4“31

ラスト   1“45

 

`4分であれば1200mは4分48秒、10kmであれば確実に4分40秒を切っていきたかった。

筋肉痛。

タイムを計る走りになると筋肉痛が起きる。真剣に走るからだ。やはりタラタラ普段走っているということだ。

 

疲れた。

8月21日。火曜日。

走ってはいる。

しかしどうも盛り上がらない。

ということで、日曜は50km挑戦だ!

 

上総一ノ宮から天津小湊まで潮の香りの中、砂を踏みしめ、潮騒を聞き、打ち寄せる青い波を見ながら走る。

晴れてくれよ。

何かちょっと盛り上がってきた。

8月25日.日曜日.

11時56分、上総一ノ宮スタート.

晴れ.まずは海岸を目指す.

それにしても人が少ない.蝉の声ばかりだ.だから田舎はいやだ.

昼飯か.

 

海岸に出た.

サーファーがうようよいる.

波はそれほど大きくはない.誰か華麗に乗っていないかと見るがいない.波が小さいからか.

波打ち際をボードを持って歩いているカップルが何組もいる.

女の子もサーフィンの格好だ.

いいよな.二人でサーフィンかよ.心からの嫉妬.

 

1時、太東海水浴場.

しかしさすがに砂浜は重い.

このまま50kmはキツイ.去年大網から銚子に向かった時は砂浜はしっかりしていた.

今日は波に濡れている所はぬかるみ、濡れていない所は砂が深く走れない.

外房黒潮ラインに乗ることにした.

 

潮騒を聞きながら走りたかった.

だからこれはちょっとした決断だった.

海は諦めた.50km長いのだ.

 

2時大原.

 

ここで海を見たいと思って道路から逸れた.

遠くになにやら見えた.

誰かが馬にでも乗っているようなのだ.しかも動かない.

近づいてそれが月の砂漠の金と銀との鞍に王子と王女を乗せた旅のラクダだと分かった.

これにはちょっと驚いた.

いきなり砂浜にこれはないだろ.

周りにはビキニの若い女の子たちが思い切り自由に肢体をくねらせている.

 

しかし砂浜にがっしり固められたセメントの上の2頭のラクダは、明確な意志を示し、そこだけ月夜の砂漠のように見えそれがなぜか嬉しかったのだ.

 

3時御宿.

4時勝浦.

 

今回の持ち物は着替えのTシャツと体を拭くタオル.

後はコンビニで調達.

それで十分だった.

 

1時間ごとにウイダーインゼリーを2個食べる.

2×4の8個.

朝食が10時だったので、これはしょうがない.

 

行川アイランド.

閉鎖とは聞いていたが、寂れていた.看板も何もかすれていて見えない.

人がいなくなると人を入れる為の器はあっという間に命を失う.

 

ここからはトンネルが続いた.

走る醍醐味は空の青、海の青、白い雲、木々の緑、蝉の声、鳥の声の中に自分を溶け込ませることだ.

それがトンネルではできない.

 

これはいらついた.

しかし既に勝浦を過ぎた頃から広々とした浜辺など無いのだ.

自動車道路を走るしかない.

 

日差しが強くなかったのが良かった.

もしカンカン照りだったら、もっときつかったろう.

 

`5分のペースは守れたと思う.

しかし1時間ごとの給水、給食での屈伸、ストレッチは必要だった.

本当はそれ無しでスーと行きたかった.

まだ足は50kmを普通とは思っていない.

当たり前か.

 

安房小湊.小湊魚漁港.5時57分.

6時間かかった.

誕生寺と吾妻神社にお参りした.

お願いをした.

 

実はここに住んでいる生徒がいるのだ.ここから教室に通っている.

訳あって一人だけここに引っ越した.

浜辺で待っていてと言ったが、浜辺がないし、予定を1時間オーバーした.

いるはずも無いしいなかった.

 

さっきメールを送っといた.

分かってくれるだろ.

 

まぁこんなもんだ.

途中何でこんな事してんのかといつもの自問自答.

答えは無い.

修行.

とでも答えるしかない.

 

しかしこんな事してる暇とエネルギーがあったら、嫁さんでも探す.

あるいは人と出会う.一人遊びはやめる.

といつものように非難の声は次々と上がる.

 

しかしまぁ、しょうがないのだ.

これが自分の背負った自分自身のなのだ.

どうしようもない.

悲しくは思う.

でもしょうがないのだ.

 

何か寒気がしてきた.

寝よう.

 

明日も仕事だ.

 

8月30日.金曜b.

 

9月8日.稲毛のナンバーカードくる.

気持ち入れ替えろ.

スピード練習だ!

 

体重63s.……