塾日記 2002.1.9−31 1月9日。火曜日。 国語だけで来ている生徒がいる。 4,5,6年と来て、他塾に移った。しかし中3になって国語だけを受けに来た。 小学生の頃から、子離れ、親離れのできていない親子で、よくいらいらしたし今もしている。 高校受験は母親の意向でトップ高を狙っているのだが、たとえ母親に引っ張りまわされているにしろ、やってる勉強は半端ではなく、その厳しさが本人の顔を引き締めてはいる。 いよいと今月下旬から受験だが、いろいろ質問もし、勉強にかける時間も5時間6時間と増やしている。 もっと自分の意見をもて、自分の物の見方・考え方を持てと授業で入っている。 だが本人にはピンと来ていない。 問題集の問題を何題解くか、どれだけ合ってるかに関心がいっていて、それはそれでしょうがないが、こちらとしては問題文を利用して、自分の頭で考える大切さをできるだけ言っている。 特に今日は深沢七郎の「楢山節考」が入試問題で出ていたので、最後の雪のシーンでは色々語った。 やっぱしピンとは来てないが、せっかくここまでガンばっているのだ。も一つ器を大きくしてほしい。 ここまでがんばっているのだから。 深く感じ、深く考え、自分で動けるようになってほしいのだ。 1月9日。火曜日。 卒業生が来た。 かなりのレベルの高校に行った。野球部に入っている。 授業しながら色々彼に聞いた。 部活は3年が引退してあとのピッチャーが下手で、負けつづけている。秋からスイッチヒッターになって打率が上がった。 夏までもてたけど秋になってもてなくなった。 古典が今面白い。徒然草読んでいる。 と話す。 2時間ほどいた。僕が授業をしている間は本やテキストを読んで待っている。 何か話したい事でもあるのかと振ってみるが別に何も無さそう。 そのうち今から電話がかかってきて、夕食だからと言って帰っていた。 漱石と村上春樹を全部読め、太宰、三島もだとか、高校中に英語は聴けて話せるようになれ、日本、韓国、北朝鮮、中国、アメリカの現代史を読め、今やる勉強は全部社会に出て毎日の仕事や人生に全部に役立つ、先生らの頃も英語が大事、英語が大事といってたけどこれまで英語で困ったことなど1度も無かった、でもこれからは違うぞ。毎日仕事でも何でも使うぞ。 これからは勉強勉強。 勉強すれば全部毎日自分に跳ね返ってくる。 がんばれよな。 そんなことを言ったが、まあ、それなりに役に立ったが。 嬉しそうな顔してたようだし。 そういえば、あいつはどうしてるのだろう。高2の冬に学校やめて新聞配ってる奴。この前は11月か。集金が大変。払わない奴がいるとこぼしていたが。 1月15日。火曜日。 国語だけの子。いよいよ20日から入試が始まる。 要旨のまとめ、作文の授業を行う。 全然ほかの子と気合の入りようが違う。 最後にアドヴァイスを下さい、と真剣な表情で言う。 6年の時はただへらへら、にたにたしてるだけの子だった。 今はこの厳しい表情だ。 しかし俺はこいつにきちっと対応できただろうか。 ホームグランドは他塾ということで、今1つこちらの気合、こもってなくはなかったか。 こいつほど気合入っていたか。 終わってから思う。 しかし、俺なりにやったはずだ。 随分やったはずだ。 これから私立4校続く。 受かれ! 1月20日。日曜日。 読解作文教室。 WEBページ完成。 受験本番。推薦の子は、作文蛾かけなくてはならない。。 そこで書けない子はこっちで書いて、覚えさせる。 一人作文がいやで休んでいる女の子がいる。 受験直前にだ。 いい加減にしろ。 何を甘えてる。 そうやって、7年間やってきた。いい加減にしてほしい。 しかしそれでも悪いのはこっちなのだろう。試験直前に動揺させているのだから。 しかしここでしっかりするのだろう?十分甘えさせたぞ。 ここで堪えろよ。堪えてくれよ。何年やってきたんだ。 1月22日。火曜日。 来た。ほっとした。 作文を書いてやり、それを覚えさせる。ネタがなければ不安ばかりが増える。それを取り除く。 作文はこちらが書く。 何だそんなこと書けばいいのかと思わせる。 作文は不安と書けないという思い込みをまず取り除くことが一番。 それで次の一手が全然違う。 でも来てくれてよかった。 あと10日ちょっと。 嘘でも思い込みでもいい自信をもって試験にあたらせる。 でも来てくれてよかった。 私立推薦2人オーケー! 一人はならばと一般で科を変えて同校を再受験。 もう一方は本命はほか。 まだまだこれからだ。 ハハハ。 やっぱ今年も胃が痛いわ。 1月24日。木曜日。 成田山で合格ダルマを買う。 忘れてた。 今年の中3はイマイチ馴染んでくれなかった。 正月湯島天神に行って合格祈願と合格鉛筆を買ったが、合格ダルマ忘れていた。 とんでもないね。 情ない。反省だ。 そこで時間無い中走って行った。 去年のより大きいのを買った。 これで勘弁ということだ。 受かれみんな。 1月26日。土曜日。 できる子。 入試は一つ、あるいは二つまで落として推薦ねらい。大丈夫と思っていたが、国語、古文と文法がまるでできていない。意外。 驚く。あわてて補習。1年の文法から復習。古文も1年の易しいので復習。 あせる。 とりあえず言われれば覚える子なので、どんどん言って覚えさせた。 しかし不安だ。 1月28日.月曜日. 今年卒業した女の子のお母さんに呼び止められる. 嬉しい. 元気にやってるとの事. 年賀状では今度カラオケ連れてってとあった. ホントに連れて行って歌いたい.歌も上手で屈託なく明るい子だ. 教室の雰囲気を作る突貫少女.勉強も部活も友だち付き合いも一直線の子だった.良い子だ. 今が部活一筋.でも2日1回、医者でテーピングとマッサージをしているという.かなりキツイ状態らしい. 大丈夫だろうか. メールで聞いてみよう. 1月29日.火曜日. いよいよ公立推薦. 作文と面接で決まる. 作文を書かない女の子. 教室では書くが、課題をこちらで決めこちらで書きそれを書かせ覚えさせる作業だ.宿題はしない. 悪気はないという.完全に頭の中から消えてしまうという.教室に来て言われて初めて思い出すのだという. 大したもんだ.ほとんど病気だろうが. 家ではPC三昧. メールとホームページ作成に夢中. こっちの知らない操作を駆使し動かす.それはそれで関心納得. だがあさってだぜ試験. 落ちるぜ. 50分内で600字以上の作文なんか書けないぜ. ホントに書けない. わしゃ知らんぜ. |