ゴールデン・レトリーバーの魅力として、まずはじめにその豊かな表情をあげたいと思います。きらきら輝やくアーモンドアイが、嬉しい時、楽しい時、寂しい時、不安な時、その時々の感情をみごとに私達に伝えてくれます。言葉を持たない彼らの不思議な力には、本当におどろかされます。次に、何と言っても容姿の美しさをあげない訳にはいきません。美しいボディーラインに金色に輝く被毛、そして、かつて英国貴族から愛されてきた気品と優雅さ。手入れの好きな人でしたら、ショークオリティーを高めてドッグショーにエントリーするなどの楽しみもあります。

性格もたいへん穏やかで、微笑みかけてくる表情は私達の心を本当に和ませてくれます。子犬の時期には、いろいろと手を煩わせてくれますが、それは子犬の時にしか出来ない楽しみの一つ。1歳半ばを過ぎる頃には落ち着きも出てきて、一緒に部屋に居てもその存在を忘れてしまう程です。この犬種は、出来ることでしたら室内で家族と一緒に生活をさせてあげたいと思います。なぜなら、人と生活をすることで人間の言葉を理解するようになりますし、生活の中で服従訓練をすれば、家族という群れの中での自分の地位を最下位と認識させやすくなり、しつけがとても楽にできるようになります。頭のいい犬ですので、いけない事は生活の中で何度か教えてやれば、すぐに覚えとても飼いやすい犬になります。

知能の高さから言ってもゴールデンレトリーバーは、たくさんの犬種の中でもトップレベルです。ですから私達のような一般の飼い主でも、スワレ・マテ・フセ・コイ・ツケなどの服従訓練を楽しみながら教えることができます。名前がレトリーバーと言うくらいですから、投げた物をくわえて持って来る（レトリーブする）ことは、教えなくてもみごとにやって退けます。19世紀頃イングランド貴族により鳥猟犬として作出されたという経緯から今でもその能力はDNAにしっかりと刻み込まれているのでしょう。泳ぎが上手で水遊びが大好きなのも、そのDNAがそうさせるのでしょう。犬と外で遊ぶことが好きな人でしたら、遊びの中でハードルジャンプやフリスビーなどを教えて、フライングディスク競技やアジリティー競技などに参加するなどの楽しみも出来ます。飼い主が、自分のできる範囲で調教が楽しめる、可能性に満ちた犬がゴールデンレトリーバーです。