H16.05.01

気づいたら、テントの中で熟睡していた。
途中、目がさめたのは2回くらい。

朝6:30、通常では考えられないような時間に動き出す。
(というものの、前日までは日の出を考えていたのだが・・・)
まずは朝食。
限られた食材、よって食パンとチーズ&ベーコン。
コーヒーはない。(忘れた)
隣のカップルも起床しているようだが、まだ動く気配はなし。
夜、食べ過ぎたせいもあるのでパンは1枚。
と思いつつ、2枚焼いてしまった。
1枚をお昼ご飯にまわす。

食事が終われば撤収。
テントのフライを見ると、
なんと樹液が垂れている。予想外の汚れをウエットティッシュで拭う。

北海道で慣れ親しんだセットなので、
撤収の型がおのずと決まる。
カバンも北海道と同じなので、パッキングの形も一緒。

向こうからオフローダーが僕に向かってくる。
ブーツとジャージから同じ匂いを嗅ぎつけたようだ。
僕はそんなに本気格好ではないのだが・・・。
ちなみにズボンはユニクロのカーゴパンツ。

室戸岬ソバの林道について聞かれたが、
さっぱり返答できなかった。
そして、スーパー林道、およびその他の林道の情報を逆に聞いてしまった。

今日のメインディッシュは、
おととしに達成できなかった「剣山スーパー林道制覇」。
が、その夢は朝7時にはかなくも散ってしまった。
東側が崩落により通行止めになっているとのことだった。
というものの、せっかく四国に居るので、
可能なだけ走ってみることにする。

出発、室戸岬の東側をなめてゆく。
奇岩が続く。釣り人も出勤済み。

 【室戸 釣り人】

「夫婦岩」が現れる。
大きな奇岩、真中の小さい岩は子供なのか?
説明書きあったのだが、字が読みづらく判らず。

夫婦にシャッターを頼まれる。
我ながら良い構図になっているはず。
居間の写真たてに飾られちゃったりして。

「取りましょうか?」と言われたが、
一人旅の自分の写真は、ちょっと抵抗が・・・しかも夫婦岩。

さあ、山にはいっていこう。
目指したのは「笹無池ヶ谷林道」、名前の由来は何なのだろう。
県道301を「野根川」に沿ってひたすら北上、
途中、道を塞ぐ車。
オジちゃんがどけてくれる。
道が不安になってきたので、195号い抜ける道について聞くと、
「抜けるには抜けるけど、ゴトゴト道。
 今、どうなってるかわからない」
なんとも不安な返答。

この時点でガソリン入れてから走行170km。
走って50kmというところ。
地図によると、ここから林道が20km、抜けて国道を10kmくらいでスタンドなのだが。
大きなミスコースをすれば、山の中に閉じ込められるということにも。
いろんな意味で弱気になってくる。
が、進むことに。様子を見て引き返そう。

途中、林道工事の看板。
迂回路が行こうとしている林道になっている。
ということは、林道は通れるってことだ。

看板を見ているとオバアちゃんが、
「○○の地名は・・・○がくらうで○○」
とつぶやきながら僕のよこを通過。
とりあえず、「ハイ」と返事しておいた。

ダートが始まり、
再度、工事の看板が。
分岐の確認をしていると、
前方からバイクにお音。
OFF車が2台、カップルだ。
林道の状況を聞くと「大丈夫ですよ」。
非常に安堵感。

砂利の多い林道は苦手だ・・・

 【フラットなのだがフカ砂利】

20kmの林道を終え、まず出会ったのは郵便局員のカブ乗り。
仕事中にもかかわらず、何故か挨拶してくれる。

念願の給油。
思ったよりもXRは走るコトは知っているのだが、
ガソリンの少ない山中の不安は本当に不安。
動力がなければ、20kmの山道は本用に厳しい。

ガソリンスタンド、TVは付いている。
扉は開いている。
でも店員が居ない。

しばらく待つ、店員帰ってこない。
先に商店がある。
看板をみると、スタンドと名前が一緒だ。
入り口越しに見る店内は、こちらも人の気配がない。

「すいませ〜ん」と声を掛けると、
右奥でPCをいじるオジさんあり。
スタンドの店員かつ商店の手人であった。
PCはネットかなぁ、やっぱダイアルアップだよな・・・

国道193号、地図上でも派手な峠道である。
走って痛感、道幅狭い。

おととし走りまくったヨサク(R439)と同じくらい。
百番台なのに。
あぁイクサ(R193)道。

「轟の滝 ここより10km」、看板が出てきた。
名勝系、出会ったら行っておくべき、
なぜなら、そこを2度と通らないかもしれない。
全部得ることは不可能だろうが、
とりこぼしは少ないほうが自分の為によい。

出発が早かったため、まだ10時台。
往復20km外れることとなるが、滝へ。

山道を抜け到着。道中、微妙な名前の淵(釣り場?)あり。

 【はて・・・】

滝は神社のご本尊になっているようだ。
他、いくつかの滝があり、
全て周ると1時間とのこと。
長い石段が参拝路。
数えながら登っていくと、99段で到着。
わざと99段なのか、僕が1段数え間違えたのか。

お参りをし、轟の滝へ。
神社の人がお賽銭を収集していた。
ちょっとリアルな瞬間。

龍神、不動明王の石像あり。
鳥居の先に滝らしいものがかすかに見える。
手前にいてもしぶきを顔に感じる。
(メガネに水滴)

神社の人がその先に進んでいく。
いってもよいのか・・・・
神社の人の作業が終わったので、一例して奥に。
滝が落ちる中央に岩があり、
2つの水脈が重なり合い、岩にあたり激しいしぶきを舞いあげる。
マイナスイオンどころではない。水しぶき。
(メガネと顔はびちょびちょ)

家族連れの青年、階段も滝も楽しそう。
母親は小さい赤ちゃんを抱いてガンバっている。
父ちゃん、典型的な大阪って感じがした(ちょっと小太り)。
子供、なんか僕のコトを気にいったみたい。
階段上で一緒にお清めしたので、仲間感を感じた様だ。

ふたたび厳しい傾斜の階段を経て、2つめの滝へ。
本滝が落ち始めるところも見ることができた。
木々と水に囲まれて、(←なんか歌みたい)
非常に落ち着く場所。

売店でオバアちゃんの「アメゴ寿司」を購入。
ベンチで昼食。

 【アメーゴ】

一緒に売っていた草履が何か気になりこちらも購入。
後のキャンプで使用しよう。

酢で〆たさかなは好物なのだが、
アメゴは少々厳しかった。
量もかなりあり、途中で食べるのがつらくなった。
なんか酢がドかって感じで、
味わうことができなかった。

引き換えし、
目指すは剣山スーパー林道とイクサの接点。
土須峠の手前。
途中からでも50kmくらいは走れそう。
狭い峠道をひた走る。
ここでも滝の名所がいくつか。

分岐に到着、何か見覚えがある。
どうやらココは、おととし林道から分離していった場所ではないか。
ということは、また同じ距離を走るコトになるということ。

 【2年ぶりのこの看板】

それでも60km以上はある林道。
こんなコースは関東には無い。
ダート始まり。
やや後ろの荷物が多いものの、
路面状況がよいのでさほどきにならない。
が、登りでは後ろに重心がよりすぎている感じ。
前が滑っていくことが何度か。
意識して前に加重したら、驚くほどに走りやすくなった。
奥が深いもので。

ガスガスと何かに乗るオジさん2人が疾走している。速い。
追って、シェルパの兄さん、動作が面白い。速い。
MTBに乗る夫婦、仲良さそう。挨拶してくれた。
落としモノの処理を悩むXR乗り。いい人だ、頭に鯉のぼり。
水場にいた香川パジェロのオジさん。
「遠くからくるねぇ」と優しい関西弁で話し掛けてくれた。
終点の看板を見つめるジェベル青年、
林道に挑むかどうか迷っていたので、
「大丈夫だよぉ」と煽ってみた。無事、走破していることを祈る。
走り終えたジェベル・オジさん。クセ毛メガネ、バイク乗りに多いなぁ。
宿、とれたのでしょうか?

「だめだ、怖い。ゆっくり行こう」と思っても、
ついついいろんなことを試してみたりして。
だんだんとペースがあがり、
他人に抜かれた後は、さらにペースをあげる。
後輪がすべって「だめだ、怖い。ゆっくり行こう」、
以降、繰り返し・・・

気づいたら、野球少年の様に土埃にまみれている僕、バイク、バック。

PHSに電波が入らない(居る場所が悪いか)。
そしてPHSでアサヒネットにつながらなくなった。
あぁ、PHSよ。

電波の入りそうな道の駅「美良布」まで。
北海道みたい名前。
ここにはアンパンマン・ミュージアムも併設。
電波、入った。
留守電6件、メール2件。
予定より一日早いが、友人宅へ。
できれば4日に関東につきたい。

高速でスパっと友人宅へ。
埃まみれの荷物はベランダに出してもらう。
ダッフルをあけると、ビールくさい。
そういえば、缶ビールを入れていたっけ。
確認すると真中あたりに亀裂。
そして内部で噴出していたものと思われる。
そして完全防水のカバン、
外部には一切もれなかった。
中身、だいたいビニール袋にいれているので損害は少ないか・・・
いや、衣類、ちょっと濡れてる。
綿シャツはダメ。
ストーブ類、冠水。
他はビニールが防いでくれた。
勉強になった。買ったビールは飲みほそう。

あらたな発見、調味料のビン(パセリ)割れている。
タッパー&ビニールなので外部には出ていない。
青ノリべったり焼きソバのフードパックみたいになってる。
怖いので帰宅までは2度と開くまい。

ネットでフェリーチェック。
3日の昼便、もしくは3日の深夜便。
これがリミット。
もしくはフェリーで大阪、後、自走。
GW後半は天候悪そうなので、自走は厳しい。

ご主人よりヒト足先にビールいただく。
お好み焼きがおつまみ。
夜、友人とご体面。

仕事は遅いんだね。
健康そうで何より。
顔が黒くなっていた(Yシャツやけ)。
そしてスリムに。
全ては自転車営業が原因とのこと。