ドイツ語の綴りの読み方は、ズバリ「
ローマ字読み」です。英語みたいに、ひとつの母音字にたくさんの読み方を担わすことはありません(英単語の中の a には、いったい幾つの読み方があったでしょうか!)。
またアクセントの位置も英語のように複雑ではありません。ドイツ語の単語の綴りの中では
最初に置かれた母音字にアクセントがあります(例外は「アクセント」の項目で!)。
アクセントのある母音は長く読まれる場合と、短く読まれる場合がありますが、それは次の法則に従います。
1)
同じ母音字が重なっていれば、必ず長くなります。例:
Aal, P
aar, W
aage, S
ee, T
ee, Schn
ee, Z
oo, B
oot, M
eer
聞いてみる:
2)
母音字の後ろに h があればそれは母音字を長く読む記号です。
h は読みません。
例: n
ah, s
ehen (ゼー・ヘンではない), K
uh,
ahnen,
Uhr, fr
oh,
ohne, w
eh, Sch
uhe,
ähnlich, g
ehen (ゲ゙ー・ヘンではない)
聞いてみる:

1) と 2) の例外:
Kooperation コ・オペラチオーン, wohin ヴォー・ヒン などは、合成語のため、
母音が重なったり、母音+ h のつづりになっている。
3) 上の2つの条件以外では母音字のあとに続く子音の数で決まります。
後ろの子音字が1つ以下 → 前の母音字は
長く読む例: j
a, z
u, N
ame, K
ino, T
al, b
öse, V
ater, B
är, Bl
ume, L
eben
聞いてみる:
2つ以上 →(うしろから押されるので)前の母音字は
短く読む例:
alt, T
inte, L
and, D
orf, m
erken, D
anke,
irgend, s
ingen, R
öntgen
聞いてみる:
特に同じ子音字が2つ母音字に続いているのは、前を短く読ませるためです。その子音字を2つに分けて読まないようにしてください。
k
ommen ○: コ・メン ×: コム・メン
例: n
ennen, B
itte,
essen, M
utter, L
ippe, s
ammeln, Gr
imm, M
ann 聞いてみる:

3) の例外:
合成語だったり、あとから変化語尾をつけたりすると、
2つ以上の子音字が続いても、元が長いとそのままです。
nämlich ネーム・リヒ, Märchen メーァ・ヒェン, hörst ヘーァ・スト, sagt ザーク・ト .....
また慣用的に 3) の規則が当てはまらない語もいくつかあります。
in イン, an アン, was ヴァス..... Arzt アールツト, Obst オープスト ......
なお
名詞は(固有名詞に限らず)先頭を大文字にしてつづります。