11-4 完了形、過去時制に関する基礎知識
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基本を覚えよう
「現在完了形」は、英語と次の3点で違っています。
1)過去形の代わりによく使われる。日常会話ではもっぱら現在完了形が使われると思ってください。過去形は「物語」や「小説」「報道文」「報告文」など、もっぱら過去のことを客観的に言うときに使います。ただし「三大動詞」と「話法の助動詞」だけは、どんな状況でも過去形が好んで使われます。
過去形の代わりに使われるので、過去を表す語(例えば gestern「昨日」)といっしょに使うことができます。また日本語の訳は、ほとんどの場合「~した/~しました」になります。
もちろん本来の完了の意味で使うこともあります。だだ英語と違って「継続」の意味では完了形は使いません。(Ich lerne seit April Deutsch.「4月からドイツ語を習っています」)
2)完了の助動詞として haben の代わりに sein を使う形がある。
sein を使うのは自動詞に限られていて、さらにその中で次の条件にあてはまるものです。
● 場所の移動を表す語 (fahren, gehen, kommen, fliegen ・・・・・・)
● 状態の変化を表す語(werden, sterben「死ぬ」, aufstehen「起きる」・・・・・・)
● その他のごく少数の語(sein, bleiben「留まる」, begegnen「出会う」)
3)枠構文で使う。
haben/sien(第2位)+ ・・・・・・・・・・・・・・・ + 過去分詞(文末)
「過去完了形」は(英語と同じように)、話題になっている過去の時点より、さらに前の過去を言うときに使います。
小説、物語、報道文などでよく使われるのは?
- 過去形
- 現在完了形
- どちらもでも良い
日常会話で過去のことを言うときに普通使われるのは、
- 過去形
- 現在完了形
- どっちでも良い
英語の現在完了形にあって、ドイツ語にはない意味は、
- 継続
- 結果
- 完了
- 経験
日常会話でも、次の動詞は過去形がよく使われる、
- 「場所の移動」や「状態の変化」を表す自動詞や、sein, bleiben などの少しの自動詞
- 動詞が熟語的表現になるとき
- 三大動詞(sein/haben/werden)と「話法の助動詞」
主文では第2位に置かれる助動詞や動詞と対応するものを文末に置く構文で、完了形でも使われるのは、
- 枠構文
- 組み構文
- 泣く子負んぶ
完了の助動詞は普通 haben を使うが、その代わりに sein を使うのは、
- 「場所の移動」や「状態の変化」を表す自動詞や、sein, bleiben などの少しの自動詞
- 三大動詞(sein/haben/werden)と「話法の助動詞」
- 動詞が熟語的表現になるとき
過去完了というものがあるが、それが使われるのは、
- 自分と関係ない過去を言うとき
- 話題になっている過去より、さらに前のことを言うとき
- 自分が生まれる前の過去のことを言うとき