記事に見るタバコの話...


[6/3/03]更新

新聞記事などにおける、タバコに関する記事を紹介していきます。
諸問題のため、抜粋・引用の形となります。

[2003.5.31] 朝日新聞夕刊より
   受動喫煙は免疫に影響
   喫煙者の煙を吸う受動喫煙は人体の免疫系統に影響を及ぼす、という研究結果を、
産業医学総合研究所と筑波大学の研究グループが導き出した。
その結果、受動喫煙のない人の場合、血液1立方ミリあたり平均425個だったのに対し、
受動喫煙者は1.3倍。さらに喫煙者は1.7倍だった。
他のリンパ球や総白血球の数でも、喫煙度合いの高い人ほど数が多い傾向が見られた。

ヘルパーTリンパ球は免疫反応の司令塔として生体防御の中心的役割をもつもので、
外からのストレスが多いとそれに対抗して数が増える。

研究をまとめた中田研究員は「喫煙は動脈硬化を促進する強い因子として知られている。
今回の結果から、受動喫煙の機会が多いと、リンパ球系を介して炎症や免疫反応が高まり、
動脈硬化症の進展に影響する可能性がある」と説明する。

以前から主張していたことが、証明されてきている。
免疫系に影響を与えるということはまさに障害を与えているようなもの。
もはや嗜好品なんていってる場合じゃないのだが・・・

[2002.2.23] 朝日新聞朝刊より
   歩きたばこに罰金最高2万円 千代田区が条例制定へ
   歩きたばこは、区が罰します――。
東京都千代田区は22日、路上で喫煙している人から過料を取る条例を制定する方針
を固め、発表した。
早ければ6月区議会に提案する。

横浜市や神戸市など、条例で路上喫煙を制限している自治体はあるが、罰則規定を
設けるのは全国初。
千代田区は98年、通称「ポイ捨て条例」を制定し、「歩行中に喫煙をしないこと」
を定めているが、罰則規定はない。
区民からは「ポイ捨てが一向に減らない」「服を焦がされた」などの苦情が寄せられ、
抑止力として金をとることを考えた。

額は2万円以下。
路上禁煙の地域は、通学路や人通りの多い場所に限定する見込みで、時間帯での制限
もありえる。

取り締まりや徴収方法は今後検討。
同区は「目的は実際の徴収ではなく、指導の実効性の確保」としていて、現実には
徴収しない可能性もある。

地方自治法では、行政上の義務違反に関して、自治体が5万円以下の過料を科する
ことを認めている。

喫煙者のマナーに責任を押し付ける時代ではなく、規制が必要なのは明白。
場所や時間帯を制限して徴収しない可能性もあるなんて、甘い!・・・
とはいうものの、評価できる条例といえるのでしょう。
ところで、罰金1万円として厳しく取り締まるとした場合だとしても、区の貴重な
財源になると思いますけどね。(爆)

[1999.11.11] 朝日新聞 家庭面 より
   「禁煙嫌煙和歌」優秀作品を発表
   1999年6月5日に、日本禁煙推進医師歯科医師連盟が募集した作品のうちの
優秀作品が発表された。
これは、「ニコチン中毒 ところかまわず」という下の句に、「五七五」の上の句
をつけるというというもの。
習慣になるとなかなかやめられず、周囲の人にも迷惑をかける喫煙について、
注意を喚起し合おうというねらいで、募集された。
応募作から数百首を選び、たばこの害についての知識・解説を加えて出版する計画も
あるという。
1等は、「ポイステが 駅迄続く 朝の道」・・・
2等は、「たばこ吸う 何しに来たの 病院で」・・・
    「環境の 改善会議で タバコ吸う」・・・
3等、、「娘婿 いい人だけど 玉にキズ」・・・
    「やめてみて はじめて分かる ひとのため」・・・
    「おそろしい がん細胞が 笑ってる」・・・
会長賞、「初孫を くわえタバコで 抱き上げる」・・・
特別賞、「肺がんで 逝(い)った友の 葬儀でも」・・・

いい企画があったんですね・・・
1等は、見事!というしかないでしょう。的確に捉えています。
この企画、もっとやればいいと思うんですけど、それなりに大変なのかなぁ...
ちなみに一句、「食事中 人が周りに いようとも ニコチン中毒 ところかまわず」
もう一句、「あっあぶない 歩きながらの そのたばこ ニコチン中毒 ところかまわず」

[1999.11.10] 朝日新聞 夕刊 より
   教育の現場で分煙運動進む
   たばこへの規制が国際的に強まる中、教育現場で禁煙・分煙に取り組む動きが
広がっている。子どもたちの健康のために、まず教職員が子どもの前でたばこを
吸わないようにする配慮で、兵庫県では県教職員組合が中心になって分煙を進めて
いる。また一方、たばこ規制の条約制定を目指すWHO(世界保健機関)は、
未成年者らの喫煙防止のために「たばこと健康に関する神戸国際会議」を
11/15から神戸で開く。
喫煙規制対策の実現に取り組む渡辺文学氏(たばこ問題情報センター代表)は、
「未成年者の喫煙を防ぐには『たばこを売りづらい、買いづらい』という環境作り
が大切。神戸会議がたばこ政策の転換を政府に促す契機になってほしい」と
期待する。

当たり前のことですけどね・・・
ところで、職員室って煙がもうもうなのでは?
それでいて子どもたちにたばこを吸うなってのは説得力ないよな・・・
それにしても、未成年者の喫煙を防ぐ方法には、まず喫煙がいかにカッコ悪いか
を判らせるのと、テレビ/マンガ/映画などでの必然性のない喫煙シーンの撤廃を
推進していく必要ってのもあると思うけどねぇ...

[1999.11.7] 朝日新聞 日曜版 より
   禁煙しつつ減量、両立は可能
   たばこを吸う女性が禁煙に踏み切るのをためらう理由の一つが、禁煙すると体重が
増えるという不安。そこで、禁煙プログラムを体重管理とあわせて実行すれば・・・
という研究報告が英医学誌ブリティッシュ・メディカル・ジャーナルに載った。

スウェーデンのカロリンスカ医科大学のT・ダニエルソン博士らのグループにより、
女性287人に対し、150人はニコチンガムだけの禁煙、137人はニコチンガムと並行して
低カロリー食をとる体重管理を続けたところ・・・
16週間のプログラムでの禁煙成功率は・・・単独組が35%、並行組は50%。
成功した人の体重は、単独組が1.6キロ増に対して、並行組は2.1キロ減。
ただ、1年後では・・・
単独組の成功率が16%の3.8キロ増、並行組が28%の2.5キロ増と、
顕著な差はなかった。

まぁ1年もたてば、禁煙と体重増加の因果関係はないんじゃないかと思う
けどねぇ・・・それに他の要因が影響すると・・・あとは本人次第では?

[1999.7.4] 朝日新聞 日曜版 より
   喫煙は性機能を損なうおそれ
   たばこを吸うと、男性の性機能を損なう恐れがある−と英国の医師会と反喫煙団体が
報告書にまとめた。
いわゆる勃起の仕組みが、喫煙で進む動脈硬化やニコチンによる血管のけいれん
で損なわれるとのこと。
報告書によると、10代20代でたばこを吸い続けると30代40代で勃起障害の可能性が
約50%高まり、喫煙者の90%近くが危険性に気づいていない。さらに喫煙は、精子数
の減少や運動率の低下をもたらすと、過去の医学論文をもとに指摘している。

喫煙者自身がそうなるのは仕方ないけど、たぶん誰もそんな危険があるなんて
思っちゃいないでしょうね。

[1999.5.31] 朝日新聞 窓 より
   煙のゆくえ
   街を歩いているとき、ほこりか何かが目に飛び込む。
だが、風はほこりを舞い上げるほど強くない。と思って顔を上げるとたいてい前にいる。
「歩きたばこ」の御仁だ・・・たばこの灰が風にのって、後ろを歩く者を襲う。
少し風の強い日は、まだ燃えきらずに熱を持った灰が飛んでくる。
強風の時は火のついた部分がまるごと飛んで来そうな気がする。
足早に追いぬいたり位置を変えたりと、身を守るのに忙しい。
歩きたばこをする人たちはおそらく知らないのだろう・・・
たとえば夜のカウンター。恋人ふうの男女が座っていたとする。
死煙が立ち上っていたら、男の隣は避けたほうがいい。
男は連れの女性に向けてはまず煙を吐かない。反対側に向かって向けて吐き出す。
会話が熱を帯びてくると要注意だ。
体は彼女のほうに向いたまま外側にひじをついて、指に挟んだたばこをなるべく
遠ざけるように・・・

そんなもんでしょう。煙の害にあわないための知恵とも言えるかもしれませんね・・・
本当はそんなこと考えなくていいはずだけど。

[1997.11.09] 朝日新聞 日曜版 より
   4人に3人が「タバコは不快」
   医療経済研究機構の調査により、4人に3人がタバコで不快な思いをしているという結果が出た。
調査は、首都圏の20歳から69歳の500人に電話で聞いて行った。
51%は非喫煙者、10%は禁煙者、36%は一日平均1本以上吸う。
吸わない84%、吸う62%の人が「他人のタバコが不快」と回答。
理由は、吸い殻のポイ捨て、歩行中や禁煙場所での喫煙行動、服や髪、部屋ににおいが
しみつくなどのほか、咳や目の痛みなどの身体的影響を訴えた人もいた。
吸う吸わないにかかわらず、90%が分煙の推進に賛成しているとのこと。

それを人に対して行ってるという自覚が欲しいところです。