自我状態を高める...


Last Update: 12/19/97


エネルギー量について

 CP+NP+A+FC+ACのトータルが、エネルギー量です。
 各自我状態が10のエネルギーを持つとすれば、10が5つで合計50の
 エネルギー量となります。
 成人であれば、エネルギー量は最低50は欲しいところです。
 一般成人に多いのは、55〜65の範囲ですが、70以上、または、
 ハイエネルギーとなる80以上という人も中にはいます。
 大切なことは、P,A,C間のバランスではあるのですが、トータル量が、
 50に満たない場合は、エネルギー不足といえます。 これは、積極的に
 対人関係や交流を持とうとしない、また持てない消極的・閉鎖的、孤立し
 た人に特徴的なようです。 
 低エネルギーを、バランスのいい高エネルギーにするためには、意識的に
 人に関心を持ち、積極的に交流し、その中でP,A,Cを高める努力を
 行うことが大切となります。

よりよい自分を作る

 さて、エゴグラムを用いての自己変容のためのポイントを列挙します。

 (1) 目標を明確にする

 (2) エゴグラムの低いところを伸ばす
 
 (3) 抵抗をのりこえる

 (4) 対人関係を改善する

 (5) いかに低い部分を高めるかを考える

 となります。 ここで、(5)について、「自我状態を高める方法」を図に
しますので、参考にしてください。
 このなかの、あまり無理をしなくても実践できることから、意識的に試み、
繰り返し行うことで、低い自我状態を少しずつ高める努力をし、バランスを
はかることが大切です。

ことば態度・行動
CP ・決めたことは、最後まできちんと行う
・「私はこう思う」という自分の考えを表明する
・黙っていないで、私も発言する
・「〜すべき」「〜してはいけない」と伝える
・計画表、時間割表を作り守る
・その場でしかる、注意をする、批判する
・自分のルール、決めたことにこだわり、譲らない
・積極的に自己主張する
NP ・相手の気持ち・感情に共感する
・積極的に思いやりの言葉をかける
 「がんぱってね」等・・・
・援助を申し出る「手伝いましょうか」等
・相手の良いところを認める、ほめる
 プラスのストロークを与える
・話を聴く(目を見てうなずく、あいづちをうつ)
・微笑む
・他の人のために時間を割く、贈り物をする
・具体的な援助をする
・「資料やデータを参考に見せてくれますか」
・「もう少し具体的に詳しく説明してください」
・「〜ということですね」と確認する
・「少し、ゆっくり考えさせてください」
・問題点を書き出す、その原因を書き出す、解決案を書き出す
・プラス面、マイナス面を分析する
・結果を予測し、全体を見る
・他の人ならどうするか、置き換えて考える
FC ・感情表現をする
 「うれしい」「楽しい」「おもしろい」
・ユーモアを入れて話をする
・「私も仲間に入れて」「一緒にやろう」
・「ちょっとやってみよう」「ちょっと見てみよう」
・なるべく自分の気持ちを表現し、伝える
・表情・ジェスチャーで自己表現する
・楽しいこと・好きなことを思いきり行う
・自分のからを破り、新しいことを試してみる
AC ・相手を気遣う「大丈夫ですか?」
・相手の意向をたずねる「これでいいですか?」
・あやまる「すみません」
・お礼を言う「ありがとう、助かりました」
・相手の気持ちをたずねる「気を悪くしてませんか」
・相手に関心を払う
・遠慮して、相手にゆずる、従う
・相手の反応を良く見る
・相手の気持ちを配慮する
(宮城まり子著:「コミュニケーション」より)