エゴグラムに見る性格特性
注意! 以下のポイントの数は厳密に同じである必要はありません。
ただ、各自我状態の差が、顕著に現れている場合に、参考となります。
だいたいの「型」で見る場合は、「交流分析のエゴグラムパターン」を
参照してください。
また、これがすべてではありません。この分析の目的を忘れずに...
まず、エゴグラムのいちばん高い部分に注目します。
そのいちばん高い部分により、どの自我状態が優位かによって判断します。
(1)優位タイプ
1. CP優位タイプ
CP|■■■■■■■■■■■■■■■
NP|■■■■■■■■■■
A|■■■■■■■
FC|■■■■■
AC|■■■■
責任感が強く理想家肌。まじめで誠実。リーダーシップがとれ、人を導くのが
得意。しかし、自分の価値観や基準を人にも押しつけ「〜すべき」「〜ねばなら
ない」と言いがち。人の欠点が目に付き、厳しい批判や注文をつける。
2.NP優位タイプ
CP|■■■■■■
NP|■■■■■■■■■■■■
A|■■■■■■■
FC|■■■■■
AC|■■■
優しく、思いやりがあり、温かく相手を思いやる。包容力があり、相手を受容、
共感できる。が、親切で相手を気遣うため、世話好きな面があり、それが強すぎ
るとおせっかい、過保護になりがち。
3.A優位タイプ
CP|■■■■■■
NP|■■■■■■■■■
A|■■■■■■■■■■■■■
FC|■■■■■■■■■
AC|■■■■■
感情・情緒的なものに流されず、物事を客観的かつ論理的に見れる冷静な人。
問題が生じても情報収集をしっかり行い、問題の本質を捉え、クールに対応・
処理する。 合理的なため、「冷たい」と思われる部分もある。
4.FC優位タイプ
CP|■■■■■
NP|■■■■■■■
A|■■■■■■■■■
FC|■■■■■■■■■■■■
AC|■■■■■■■
明るく無邪気な人。 開放的で遊び心、ユーモアもあり、周囲の人を楽しい
気分にさせるような雰囲気を持つ。 自由な感情表現をし、自己表現が豊か。
自発的、行動的で創造的。 度を越すとわがまま、気ままで慎重さに欠ける
印象を与える。
5.AC優位タイプ
CP|■■■
NP|■■■■
A|■■■■■■
FC|■■■■■■■■
AC|■■■■■■■■■■■
常に周囲に気をつかい、他の人の気持ちを配慮し大切にする「いい子」、
「優等生」タイプ。人当たりもソフトでクセがないため人に好かれるが、
自分の本音を押さえすぎて、無理して相手に合わせるところがある。
他人にどう思われるかを気にし、自己主張も弱く迎合的。自分に自身がない
面があり、依存的。
次に、自我状態が低い場合の性格特性について考えてみます。
この場合、一般的にはそれぞれの自我状態の特色と逆の内容を示します。
(2)欠如タイプ
1. CP欠如タイプ
CP|■■■
NP|■■■■■■■■■■■
A|■■■■■■■■■■
FC|■■■■■■■■■■■
AC|■■■■■■■■■■■■
明確な主義主張、価値基準を持たず、いい加減なところが見うけられる。
大まかでルーズなところがあり、きちんとルールを守るとか責任・義務を果たす
ことなどに弱さや甘さがある。
都合の良い理由をつけて責任逃れをしたりする。相手に厳しくないぶん、自分も
言われたくないという特徴がある。
2. NP欠如タイプ
CP|■■■■■■■■■■■
NP|■■■
A|■■■■■■■■■■
FC|■■■■■■■■■
AC|■■■■■■■■
思いやりや優しさに欠け、他人に対して積極的に援助したり、親切にすることを
しない。 他人にあまり関心がなく、閉鎖的。
他人の気持ちや感情を共感できず、冷淡、クール。 温かい対人関係を持ちにくい。
3. A欠如タイプ
CP|■■■■■■■■■■■
NP|■■■■■■■■■■■■
A|■■■
FC|■■■■■■■■■■■■■
AC|■■■■■■■■■
客観的・論理的に物事を思考するのが苦手。
問題解決においても、現状把握や事実関係をしっかり押さえることができず、
現状認識が甘い。 感情に左右されがちでセルフコントロールが弱い。
判断力・分析力・冷静な計算を欠く。
4. FC欠如タイプ
CP|■■■■■■■■■■■
NP|■■■■■■■■■■■
A|■■■■■■■■■■■
FC|■■
AC|■■■■■■■■■
感情を素直に外に出さず抑制するため、生き生きした自己表現ができない。
エネルギーやパワーを感じさせず、無気力な印象を与える。
自分の殻を破らず、変化に柔軟に適応できず、人生を楽しむことが下手。
まじめで堅いところがあるが、一緒にいても面白味にかける傾向がある。
5. AC欠如タイプ
CP|■■■■■■■■■■■■
NP|■■■■■■■■■■
A|■■■■■■■■■■■
FC|■■■■■■■■■■
AC|■■
周囲のことは帰にかけず、自分のやり方、ペースを通す。
協調性に欠け、頑固で融通がきかず、他人に惑わされない。
時として反抗的・独善的になり、「あまのじゃく」になりやすい面がある。
言い出したら人の言うことに耳を貸さず、我を張るタイプ。
(宮城まり子著:「コミュニケーション」より)