駅のバリエーションを増やしてみました。
前回は1線スルータイプでしたが、今回は左側通行のありがちな交換駅。
安全側線なし、警戒現示で双方向進入可能な、地方私鉄あたりでありがちなタイプです。

概要と動作

今回も連動図表から。

上下本線がそれぞれ左側通行ですれ違います。
安全側線がなく、場内信号機は進行/注意/警戒/停止の4現示。
そして駅名はいよいよ実在にしてしまいましたが、実在のものとは何の関係もなく。

出場側の転轍機は、出発信号機の信号てこから総括制御しています。
また、別途開通てこを作っており出場側の転轍機は開通てこによっても制御されます。

場内信号機と出発信号機、場内信号機と開通てこの間はそれぞれ片鎖錠になっており、 場内信号機反位、出発信号機定位、開通てこ定位で場内信号機は警戒現示です。
場内信号機反位、出発信号機定位、開通てこ反位で場内信号機は注意現示です。
場内信号機反位、出発信号機反位で場内信号機は進行現示です。
場内信号機->出発信号機は片鎖錠ではなくて単なる鎖錠でもよかったのかも…(この時は出発信号機が先引きになりますね)

制御盤

配線図(制御盤)です。
制御盤、転轍機、信号などの制御システムは 前回の1線スルーの時と同じです。

前回は転轍機のテコを黄色にして転轍機も操作するなんちゃって構成でしたが、 より実物の進路てこ式の連動盤に近づけてみました。

転轍てこは黒とし、通常は中立としておきさわりません。 信号てこ(赤) の操作すると必要な転轍機が転換されます。

中央の黄色の2つのてこは「開通てこ」で、 このてこを反位にすることにより出場側の進路上の転轍機を開通方向に転換し鎖錠します。
今回は場内信号機に注意を現示するために設置しています。
場内信号機のてこだけを引くと出場側の転轍機は転換されず鎖錠もされず、場内信号機は警戒現示になります。 開通てこをひくことにより出場側の転轍機が転換され、注意現示になるわけです。
(場内信号機と開通てこが片鎖錠の関係になります)

普通こんな小規模の駅では開通てこは設置されないのですが… (そもそもそういうことをしなくてよいために警戒現示の信号機を設置しているわけで)

動作

今回も動画。
まずは停車-発車のパターンです。
出発信号機のてこを引いたところで、転轍機が総括制御されているところにご注目?


続いて駅を通過するパターン。


注意現示で進入-発車のパターンです。


連動制御詳細

接近保留鎖錠
接近鎖錠はやっていません。軌道回路がなく接近点制御もできないので…
  • 鎖錠条件は、信号機の現示反位です。
  • 解錠条件は、以下のいずれかとしました。
    • 進路鎖錠条件成立(30秒間保持)
    • 表示定位となってから、保留時間(30秒間)経過後
    進路鎖錠条件成立は、保持しておかないと例えば場内信号機5Rでは 列車が31Tを抜けて2RTの区間に入ってしまうと再び保留鎖錠の条件にかかってしまいます。
進路鎖錠
進路鎖錠は信号機内方の軌道回路でやります。 実物がそうなっているか知らないのですが、 鎖錠信号は、接近保留鎖錠、進路鎖錠に加え、保留表示条件(てこの状態)も加えています。
Nゲージだと貨物列車とか室内灯を搭載していない客車編成では進路鎖錠の区間を完全にまたいでしまいますので、 軌道回路による検出だけだとちゃんと検出できず、通過中に解錠されてしまいます。
信号テコのほうは、遠隔制御をやってるわけではないので結局目の前の列車が見てますので運用でカバー可能です。

信号機

警戒現示の信号機です。今回もGM製から表示板とはしご、 φ1.2×0.8のパイプで柱をつくり、φ0.08のポリウレタン電線を中に通しています。