荷客分離、客車列車の短編成化などによる緩急車の不足を補うためオハ35の緩急車改造が行われ、 生まれたのがオハフ33の1000番台・1500番台です。 1000番台は平軸受け装備車、1500番台はベアリング軸受け装備車(TR23H, TR34)とされました。 実際には1000番台は戦前型、1500番台は戦後型の車体となってたように思います。
1000番台のほうは寿命が長くない想定だったのか車掌室窓はオハ35そのままで、 見た目はテールライトとステップが追加されてるくらいです。
1500番台は車掌室窓は700mm幅の下降式に改造され、まともなオハフ33に近い見た目になってます。 緩急車化改造と同時に、多くの車両が近代化改造されており、塗色も青15号の車両が多いようです。 妻面形状は絞り折妻・キノコ折妻の両方がいました。
昔の写真で、オハ35系からこのグループを探し出すのは結構楽しいです。
(「国鉄全線車窓の旅」の、関西・紀勢本線で1両見つけました)
オハ35の形態は丸屋根→丸屋根変形車→絞り折妻→キノコ折妻と変化していますが、
丸屋根変形・絞り折妻は戦後の輸送力不足時に製造されたため緩急車の製造は行われず
オリジナルのオハフ33にはこの形態はありません。
オハ35から改造されている1500番台では、この"絞り折妻"の車両も多く見られます。
2両製作していて、1両はは車掌室側のテールライトを点灯、 もう1両はトイレ側のテールライトを点灯させています。
ライト点灯側はカプラーをボディマウント化して端梁を作りこみました。 電暖化されてないので、端梁は簡素です。 ツナギ箱にするかジャンパにするかはやや悩みましたがオハフ33らしい、ツナギ箱にしています。 蒸気暖房ホースは片方はφ0.4でつくりましたが、 もう片方は色気がでてφ0.3真鍮線とφ0.3xφ0.5のパイプの組み合わせにしています。 ちょっと短かったかも…(次回要改善)ですが、かっこいいです。
妻面はステップを追加。屋根のステップは結構目立ちます。 客車なので検査表記は両側に付きます。RLFのインレタで適当に…。 幌はグレーと黒で塗装しています。グレーはもうちょっと濃くないときれいすぎる気もしますが…。
デッキ仕切りは3Dプリンタによる自作の造形パーツです。 プラ板の貼りあわせもトライしたのですが曲がってしまったりで苦労してここに行きつきました。 上の旧い写真と見比べるとわかりますが、デッキの仕切り扉があるかないかで印象が全く違います。
テールライトユニットは、スロ81系と同じくチップLEDによる自作です。 t1.0プラ板に穴を開けたところにチップLEDを埋め込み、そこに抵抗を直付け。 更に裸線で集電版まではんだ付けというワイルドな工作ですが、一品ものなのでまぁ。
当初はテールライトユニットも更に床板にはんだ付けしてて床板と集電版が分離できない仕様だったのですが、 リニューアル時にφ0.3によるダボによる接続に変えて、分解可能にしました。
点灯/消灯スイッチをつけたいのですがうまい構成が見つからず今のところ保留です。 薄いユニバーサル基板があれば、車掌室内にスイッチを設置して床板に接着するのが良いかも、 などと考えてますがいつのことになるやら。
室内は塗装しています。 3Dプリンタ製の仕切り板を塗装しないといけなかったので、室内も塗装しています。 と書くと簡単ですがこれが大変でした。
いつもの作業ではありますが、ナンバーをつけている途中の写真を撮ってみました。 インスタントレタリングから番号を拾いながらつけてゆきます。 残念ながら、ナンバーの中心位置がずれていたことがわかり(中心は "3" になる)、結局全部付け直しましたが…。
当初、オハ36のオマケ(床板を確保したのであまった車体で作り始めた)だったのですが、 製作途中に床板にオハ35のものが必要なことがわかり、一躍主役に躍り出てます…。 絞り折妻+ステップの緩急車は編成の端に出すと存在感抜群で、一気にお気に入りになってます。