イスラム教について
イスラム教の布教を目的とするものではありません。


イスラム教は、7世紀はじめに、メッカの名門の出身であるムハマド(マホメット)によって開かれました。ムハマドはアッラーの神の声を聞くことの出来る預言者として、「アッラーがただ1人の神であり、宇宙の創造主である。」 というイスラム教の教えを広めました。
しかし、そのころアラビアの人々は多神教を信じていたので、ムハマドは迫害を受け、西暦622年に少数の信者を連れてメディナへ移住しました。
この移住をヘジラ(聖遷)とよび、イスラム教では、この年を紀元元年としています。
ムハマド達がメディナへ移住してから10年余りの間に、アラビア人のほとんどがイスラム教を信じるようになりました。
最後まで反対していたメッカの人々もムハマドに従いました。
『イスラム』とは、アラビア語で 「平和であること、(アッラーに)絶 対におすがりすること」を意味してい ます。
アッラーがムハマドにくだされた教 えを記録したものが、イスラム教の聖 典である「コーラン」です。
イスラム 教徒は今でもこの「コーラン」に書か れている教えを忠実に守って生活して います。  
イスラム教は、教徒の大部分を占め るスンニ派と約1割の教徒からなるシ ーア派の二大宗派があります。
サウジ アラビアの人々の大部分はスンニ派で す。
この2つの宗派はスンナ(ムハマ ドの範例・慣行)のとらえ方に大きな 違いがあります。
スンニ派の人々は、 ムハマドの教友から語り伝えられてき たことの中にスンナが見いだされると 信じており、シーア派の人々は、ムハ マドの血を引く後継者の伝承を通して スンナを解釈している。
サウジ王家は、スンニ派の中のワッハプ派の教主です。 
サウジアラビア王国は、イスラム教を国教とする国です。社会習慣も法律も全てスンナに則っておこなわれます。この国の憲法は、コーランであるともいえます。


西暦1994年は、ヘジラ歴では、1415年です。西暦622年がヘジラ歴の元年なので、単純に計算すると、  1994−622=1372となりヘジラ歴の1415との差は、  1415−1372=43となり 43年も、違ってきています。 これは、西暦は太陽暦であるのに対しヘジラ歴は、太陰暦を使っているためです。


毎日の新聞に、その日のお祈りの時間が掲載されています。


○イスラム教の教え「コーラン」

コーランは、イスラム教の聖典であり、イスラム教徒は
コーランに書かれている教えを忠実に守って生活しています。
 次のような5つの事が書かれています。

       (左の写真は、メッカのカーバ神殿)
@ シャハーダ(信仰告白)     
A サラート(礼拝) 
A サラート(礼拝
B ザカート(喜捨)
C サウム(断食)
D ハッジ(巡礼) 

基本的には、イスラム教の源泉は聖なるコーランである。
コーランはアラビア語 で「読まれねばならぬ本」という意味を表している。
預言者ムハマドへのコーラン の啓示は610年に始まった。
最初の啓示の与えられた場所は、メッカであった。
その時ムハマドは40歳であったという。
ムハマドはモハメッドの預言者としての 期間23年間にわたって啓示された物である。
コーランはモハマドに啓示されたア ッラーの言葉であり、天使である聖霊を通じてもたらされた物である。
コーランは ムハマドの信者達によって記憶され、記録された物である。しかし、コーランに含 まれる章句は、アッラーの啓示に従ってムハマドによって、現在のような形に整理 されたものである。
これらの章句は少しづつ啓示された物であるが、ムハマドは、 神の教えに従って各々の章句をどこに配置するか信者達に示した。つまり、コーラ ンの言葉、思想、章句の配列など全ては大天使ガブリエルを通じてアッラーからム ハマドに啓示された物である。
コーランは、114章からなる。 各章は句からなっている。句の総数 は6240である。どの章も「最も 慈悲深く、最も温かきアッラーの御 名に於いて」の句から始まっている。
コーランはアラビア語で啓示されて いる。イスラム教徒は、どこの言葉 であれ、外国語に訳されたコーラン を認めない。コーランの本当の意味 はアラビア語でしか分からないから である。
コーランには、人生の最も大切な 諸命題や、人間同士の問題や、アッラーに対する人間の関係や、宇宙、生命、他人、両親、子供や妻について等驚くほ ど偏りのな さで組み立てられている。
コーランは、信仰、礼拝、慈善(喜捨)、断食、巡礼の原則について言及してい る。  
また、コーランには、ムハマド以前の人々の預言者と啓示に従うように命じてい る。  コーランは、相続について説き経済や政治の一般原則も説いている。  コーランは、天国と地獄を描写し、因果応報、生と死、最後の審判の原則を強調 している。
また、着物、飲食、売買、契約、習慣、結婚、離婚にまで及んでいる。
コーランは、最初から最後まで多くのイスラム教徒に暗唱されている。コーラン の章句を暗唱してしまうのは、ほぼ12歳までの時期である。


☆イスラム教徒は、何事もアッラーの神の御心のままという運命論(天命)を信じ ています。また、来世(人間は死後に復活し、善人は天国で祝福を受け、悪人は地獄で苦しい責めを受けるという教え)も信じています。 イスラム教徒の日々の生活は、全て天使によって逐一神に報告されている。その為、イスラム教徒は、どんな誘惑の中にいても信仰を貫くことが出来ます。


イスラム法(シャリア法)

1、結婚と男女交際
 ・小学生以上の男女が同席をすることは認めない。また、女性は親や夫以外の男性と同席してはならない。  ・男子が女性の顔を正面から見ることの出来るのは婚約が成立してからである。
2、飲食物・衣服に関する規定
 ・禁じられている食べ物…自然死をした動物、豚、首を断ち血を抜く方法以外で殺された動物。
 ・禁じられている飲み物…アルコールを含む飲料全て
 ・服装…肌を露出するもの(手首、顔以外の肌を露出してはならない。)
3、イスラムの刑法
 ・イスラム教においてコーランに規定のある重大犯罪は次の5つである。
  @殺人の罪…原則として死刑。この場合被害者側から復習が許される。
           死刑は公開、休日に広場で首を切る。
   A強盗の罪…死刑又ははりつけの刑。
           又は、右手と左手のように反対側の手足の切断(公開処刑)
   B窃盗の罪…右手首の切断(公開処刑)
  C姦淫の罪…貫通した男女は、証人の前で鞭打ち100回の刑  
   D姦淫をしたという偽りの告発をした罪…偽りの告発者は、80回の鞭打ちとし、
                           それ以後証人としての資格剥奪。


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