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Excel孫の手−88


	

「エクセル2007紹介−2」

 Q.前回は、エクセル2007の変更点の内、キャッチコピー的な部分の話だった    ので、今回は、実務に影響がありそうな話が聞きたいんです。  A.はい、そのつもりで、項目毎に整理してきました。
区別機 能20032007
拡張セルに表示可能な文字数1024文字32767文字
拡張数式文字数1024文字8192文字
拡張1ブック内での使用色数56色1677万色
拡張アンドゥ回数16回100回
追加ソートキー項目
色でも並べ替え可能になった。)
3項64項
追加オートフィルター 色抽出機能
拡張関数の入れ子制限7個64個
拡張条件付き書式の条件数3個制限なし
新規ヘッダー・フッターの編集ページ設定で直接設定可能
追加関数 複数条件対応関数
COUNTIFS
SUMIFS
IFERROR
						など・・・

 Q.えっ・・・・・!こんなにっ・・・!(絶句)						

 A.驚いたでしょう。						
   エクセル95の時に、いろいろな機能が盛り込まれて、驚いた記憶が有ります						
   が、今回の機能改変は、その驚きをも凌駕するほどの内容です。						
   私としては、条件付き書式の条件数が、いくらでも設定できるようになったと
   というのが、嬉しいですね。

 Q.そういえば、前のエクセルに対する「常識」として、3000行を超えたら、
   エクセルでは取り扱うのが事実上の限界なので、それ以上のデータ数の場合は、
   アクセスなどのデータベースソフトを使用した方がよいということを聞いたこ
   とが有りますが、ここいら辺はどうなのでしょうか。

 A.扱い量が巨大になると言うことは、それだけ処理速度に自信が有るということ
   ですが、仮に規格一杯の全セルに「1」という数字を入れてみた場合、エクセ
   ルの基本的に使用しているメモリー量に、約130MBのデータが載ることに
   なるのです。と言うことで、エクセルの場合は、更に様々なプロパティによっ
   てメモリーを食っていますから、合計すれば一体どれほどのメモリーを必要と
   するのかと心配になってしまいます。

 Q.シート全体に「1」を入力するだけで、そんなに記憶容量が必要なんですね。
   そのこと自体、驚きでした。
   で、結局、データベースソフトへの移行ポイントは、何行ぐらいからですか。

 A.実際に使い込んでみなければ、言い切ることは難しいですね。
   ただ、言えることは、ピボットテーブルなどでは、今までハンドリングデータ
   量が中途半端で、使いこなしていればいる程、容量不足への不満がありました、
   ので、この点だけは、間違いなく劇的に使い勝手が向上しましたね。

 Q.そのほかに、何か「コレ」という機能はありますか。

 A.そうですね。関数を入力し始めると、そのスペルで始まる関数の候補が表示さ
   れるようになりました。
   もう一つ、印刷機能に関してですが、「ページレイアウト表示」機能が追加さ
   れました。従来、画面上ではピッタリとセルに収まっていても、いざ印刷する
   とはみ出てしまうと言ったことがありましたが、この表示モードで確認すれば、
   ほぼ、見た目通りに印刷可能になりました。
   ただ、「印刷プレビュー」ほどの厳密さではないので、絶対ではないと開発元
   ではアナウンスしています。

 Q.本当に盛りだくさんですね。
   もちろん、「Excel孫の手」でも、解説して貰えるんですよね。

 A.それは勿論ですが、実際に掲載し始めるのは、少し後になります。

 Q.エッ、どうしてですか。早く知りたいです。

 A.新バージョンが実際に世間一般に流通するのは、どの程度の期間が必要かを考
   えてみれば、分かるでしょう。
   いま、エクセルは「97」で使用している割合もまだまだかなり高いんです。
   そして、主流は、未だに「2000」です。最近やっと「2003」が、普及
   してきたレベルなんです。
   私の予想では、「2007」が主流になるのは、おそらく、2009年の半ば
   以降だと思いますよ。

 Q.そうか、そうですよね。企業の規模にも依りますが、システム化していればい
   る程、変更にかかる労力は膨大ですね。
   また、中小の会社では、そんなに高度に使っていないと言う実情もありますか
   ら、無理に移行することもないし、だいたい古いウインドウズでは、インスト
   ールもできないわけですから・・。
   第一、お金もかかります。

 A.分かってきましたね。と言うところで、新バージョンの紹介は終わりです。

 この項を執筆するにあたり、パソコン雑誌・メールマガジンなど、複数の記事を
 参考にしています。
 また、一般に配布された「エクセル2007β版」での体験を踏まえています。
 仕様が変更になることもありますので、今後の情報にもお気を付け下さい。
 (記事作成:2006年7月5日)


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