Excel 孫の手−6
皆さんが頻繁に使う「Excel」について、いろいろなテクニックを紹介していきます。 もし、簡単なことで出来るはずなのに、どうしてこんなに手間がかかるの?という 疑問をお持ちの方はメールを入れて下さい。分かる範囲でお答えするだけでなく、 出来るだけこのページでお答えできるよう努力していきます。孫の手69〜最新TOPへ 孫の手1〜68TOPへ
「省エネ高速入力」
その3 同一の計算式を複数箇所に一括入力 Q.Excelの計算式でのコツみたいなものを教えて下さい。 A.そうですね。コツをマスターすると本当に効率が違ってきます。 Excelは、基本的にはどのセルを参照して何処に書き込むかの作業を指定しまくる道具なのです。 従って、小さなエリアで、チマチマっとした表を作るだけなら、何処に何を書こうがほとんど効率に 影響しません。 ところが、大きな表になると俄然話は違ってきます。 Q.大きな表って言うのは、どのくらい? A.画面からはみだしたら、大きな表と言っていいでしょう。 早速、一番目のコツから。 計算式は、左から右へ・上から下へ記入していきます。 これは、Excelの「オートフィル」という機能を使うのに都合がよいのです。 「オート」は「自動」・「フィル」は「満たす」の意味ですから、二つあわせて「自動的にデータや計算式 を作成してくれる機能」と言うことですね。もちろん、最初の1個か2個は自分で作ってあげる必要があります。 Q.家計簿を例にして説明して下さい。 A.イキナリ来ましたね。では、下のような表を完成目標としましょう。 手順1 表のイメージをざっと考えます。−これって、結構大切。手順2 「日付」「支出計」等の表題を入力 手順3 「日付」の下に「1」「2」を入力 今、こうなっています。 まだ、罫線は引きません。一番最後に引きます。 日付 収入 費用明細 食費 水道光熱 教育費 ・・・・ 支出計 残高 1 2 手順4 「1」「2」を選択します。 反転部分右下の角にカーソルを近づけます。 手順5 カーソルの形が「白抜き十字」から「黒十字」に変わります。 その状態で、マウスの左ボタンを押したまま、下へズズーッと降ろします。
手順6 すると、自動的に日付がふられます。いったんマウスボタンを離して、何日まで出来たか 確認します。 この操作が「オートフィル」です。もし、多かったり少なかったりしたら、 手順4と5の方法で多かった人はその分マウスを上へ、少なかった人は足りない分下へ下げ ます。 日付 収入 費用明細 食費 水道光熱 教育費 ・・・・ 支出計 残高 1 2 3 4 ・ ・ ・ 31 手順7 今度は支出計の計算式を作っていきます。 「支出計」の下のセルを選択します。此処では、費用の項目を日付単位で合計しますから、 =SUM(食費の下のセルをクリック : 支出計の左のセルをクリック) の式が入ります。 例 =SUM(E36:H36) 手順8 「支出計」の欄は、全てその行の費用の合計ですから、計算式の位置関係は同じです。 従って、「支出計」の下の計算式をコピーして使用できます。 「支出計」の下のセルをクリックして、カーソルをそのセルの右下の角に近づけカーソルの 形が、「白抜き十字」から「黒十字」に変わったらマウスの左ボタンを押したまま下へ降ろ します。 手順9 今度は、項目毎の集計をしましょう。 最後の日付の下の行は、おのおのの項目の合計を計算しましょう。 手順7と同じような関数で計算式が出来ます。 例 =SUM(E66:E73) 手順10 手順8の方法を今度は右にコピーするように指定します。 収入の合計のセルをクリックし、カーソルをそのセルの右下の角に近づけます。 カーソルの形が、「白抜き十字」から「黒十字」に変わったらマウスの左ボタンを押したまま 右に「支出計」の真下まで移動します。 Q.まだ、有るんですか。今回少し長い! A.あと少し。もう第4コーナーは回りましたよ。 手順11 計算式の最後「残高」の入力を行います。 此処で注意するのは、一番上の行だけは式が違うと言うことです。 「残高」の下のセルは、前月繰越から「支出計」を引きます。 さあ、今回のハイライトに来ました。気合いを入れ直して頑張りましょう。 手順12 残高の下のもう一つ下のセルから、月末のセルまでの計算式は全て同じです。 まずこの部分を選択します。
手順13 選択範囲を反転させたまま必要な計算式を入力します。まだ、リターンキーは押しません。 ctrlキーを押しながらリターンキーを押します。すると選択していた範囲全部に同じ式が 入りました。 例 =I66+C67-I67 A.あとは罫線を引いて、終わりです。 Q.最後の方法って言うのは、孫の手シリーズ4にあったのと同じみたいですね。 A.その通り。あなたは良く復習していますね。次回も頑張りましょう。 今回の要点 計算式の入力は、左上から右下に向かって行う 1つだけ入力してから、右にフィル。 1つだけ入力してから、下にフィル。 式の関係位置が同一なエリアを予め選択し、式を入力していき最後の入力の時ctrlキーを押しながら、 リターン