2003/3/21

仙ノ倉山〔シッケイ沢)

火打峠(6:30)仙ノ倉山〔11:30時間調整含む)土樽駅(13:50)

前夜、二居の温泉で寝る。翌朝、鷹嘴氏に会うと、[東ゼン滑って登り返し、イイ沢滑る]と言っていた。
今日は、13日と同じく、冬型から高気圧張り出し初日である。朝のうちは稜線に雲が懸かっている為、くるぶしまでのラッセルもあり、休み休み歩き、山頂が晴れるのを待つ。
これは、だらだらして、いまいち気合が入らないが、足は疲れなかった。

ガスが切れだして、平標頂上見え出す。ガスの中、仙ノ倉に向かう。これでは、先日の敗退時とまったくかわらん。
この前と同じ仙ノ倉手前のピークに付く。先が見えず、その先は下りだ。まるで船の先に居るような錯覚。
この先は崖か。右手の急な谷が一瞬見える、コレがシッケイ沢か?しかし、こんなに雪庇があったか?磁石を振ると、ここのような気もする。

悩んでいると、前方パーと霧が晴れ、大きく立ちはだかる仙ノ倉山頂。なあんだ。
滑らなくて良かった。やはり、霧の晴れなかった前回は、ここで戻って正解だ。霧の中だとすぐ近くのものが遠くに感じるし、かなり歩いたと錯覚してしまう。

後は、山頂からいつもの様に滑り下った。上は、凸凹、途中から新雪だった。つり橋まで来るとスノーブリッジから渡った跡があり、拝借して渡った。ワイヤーだけのつり橋より恐くない。陽光の中ラーメンを作るアベックパーティがいた。仙ノ倉北尾根狙いだったが足が痛く止めたとのこと。

少し下ると、ツボ足の8人パーティとすれ違った。今日から巷では3連休だ。仙ノ倉北尾根は人気あるんだ。振り返ると、北尾根下部1/3をジグザグに登っていく先頭パーティが蟻のように見えた。すると、西ゼンに綺麗な一本のシュプールが刻まれていた。今日、ホヤホヤのやつだ。

今回の反省:現在地確認の場合、地図上のA地点にいるかもしれないがB地点にいるかもしれないと、常に疑ってかからなければいけない。B地点にいるのに、A地点にいると思い込むことにより道迷いが生じる。13日と同じピークまで行き、そのとき、地図で仙ノ倉手前のピークであると確認したにもかかわらず、また現場で、コレが仙ノ倉のピークでは?と短絡的思考に陥ってしまった。

それでは、国境稜線縦走路の分岐がないし、仙ノ倉頂上にある標識がないという疑問がおこるはずだが。
人間、少しの労力を惜しみ、とんでもない方に行ってしまうとは、聞いたことがあるが、通いなれたところでもコレだ。
そこで、使い慣れてない磁石を出したことも×である。霧の中、GPSなどは、有効なのだろうか?

昔、北アの有名なガイドは霧に巻かれた時、視界が一瞬見えるまで、タバコを吸って一時間一歩も動かず待ったという話があるが、なかなか凡人ではできない。


                 
                                  仙の倉山頂


                  




                 
                                  シッケイ沢

            
                 
                          万太郎山〔樹林の上が大笹台)