福井県の玩具
01. 気比神社の桃太郎神像(敦賀市)
02. 越前竹人形(福井市)
01.気比神社の桃太郎神像(敦賀市)



福井県で何ゆえ桃太郎なのかというと、気比(けひ)神社の祭神・気比津彦命は神代からこの地方を守護されたほか、遠く吉備地方(岡山県)の鬼も退治した方で、桃太郎の話も命の勇武を讃えて作られたとの説があるためだ。それかあらぬか、むかし本宮社殿の梁に施された彫刻のなかに、陣羽織を着て右手に扇を持った桃太郎の姿があったといわれている。二つに割れた桃の間に祭神が立っているこの神像は、子授かり、子育ての縁起物として授与される。高さ7.5p。(H23.11.3)

02.越前竹人形(福井市)



水上勉の小説「越前竹人形」は、福井県の辺鄙な寒村で竹人形作りに没頭する職人と過去のある妻との悲話である。昭和38年これが世に出ると、それまでは余り知られていなかった竹人形ががぜん脚光を浴びるようになる。この地に自生する豊富な竹を利用して、人形の胴体、頭、髪、衣装、装飾具まで何でも作ってしまう技には感心する。題材は能や狂言、歌舞伎などから選ばれることが多い。写真は都落ちをする静御前の姿。高さ20p。(H23.11.3)

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