素人の時代Part3

小泉構造改革について、格差社会を生んだことで激しい非難にさらされたと書いた。ただ、小泉元総理はいまだに人気者なので、もっぱら竹中平蔵がつるし上げられている。通常では不可能な改革を途中まで成功させたのだから、もっと評価されていいし、さらに改革が継続できればもっと成果もあがったかもしれない。とにかく、格差を生んだ象徴にされて本人は苦笑するしかないだろう。

 

しかしながら、小泉政権まっただなかの2004年に始まった「派遣社員の製造業への拡大」以前から、格差は拡がりはじめていた。さらには、中国をはじめとする新興国ビジネスとの競争に巻き込まれて、必然的に物価が下がり、人件費の抑制に向かわざるを得なかったとPart2に書いた。だいたい、工場が海外に移転してもいいのだろうか?国内で操業するには人件費を落とすしかない。ロボットでは雇用対策にはならない。

 

働く側にも派遣のメリットがあって、派遣を意識的に選択している人もいるはずだし、契約が切れたら、本来雇用が終了するものである。契約途中で派遣切りにあったり、突然住まいが無くなることはセーフティネットで対処すればいい。しかしながら、こんなに叩かれては、誰も改革をやりたくなくなってしまう。もう少し、マスコミも報道のあり方を考えてほしい。