想定外Part3
原発事故での想定に対しては、共産党の吉井英勝議員が今から5年前の内閣委員会で電源喪失時の想定に対して、当時の原子力安全保安委員長の鈴木氏に次の質問をしている。
「実際には九九年の志賀一号だとか、八八年の志賀二号とか、九九年二月や九八年十一月の敦賀の事故とか、実際に、バックアップ電源であるディーゼル発電機自身が事故をやって働かなくなった、あるいは、危ないところで見つけはしたけれども、もし大規模地震と遭遇しておれば働かなかったというふうに、配管の切断とか軸がだめになっていたものとかあるわけです。(途中略)
それで、日本の原発の約六割は、バックアップ電源は三系列、四系列じゃなくて二系列なんですね、六割は。そうすると、大規模地震等によって原発事故が起こったときに、本体が何とかもったとしても機器冷却系に、津波の方は何とかクリアできて、津波の話はことしの春やりましたけれどもクリアできたとしても、送電鉄塔の倒壊、あるいは外部電源が得られない中で内部電源も、海外で見られるように、事故に遭遇した場合、ディーゼル発電機もバッテリーも働かなくなったときに機器冷却系などが働かなくなるという問題が出てきますね。このときに原子炉はどういうことになっていくのか、この点についての原子力安全委員長の予測というものをお聞きしておきたいと思うんです。
それが一点と、もう一点は、機器冷却系が働かないと当然、崩壊熱の除去ができませんから、崩壊熱除去ができないことになったときに、核燃料棒のバーンアウトの問題、これは海外でそういう例もありますけれども、こちらの方はどうなっていくのかという原子炉の安全にかかわる問題について、この場合、どのように想定して、そして審査を進めておられるか、これを伺います。」
長い引用になったが、重要なのでご容赦ください。
こうして非常用ディーゼル発電機や核燃料棒の溶融(メルトダウン)の話を平成18年にしている。
私は共産党が好きではないが、非常に良い仕事をされていると思った。日本共産党の名称を変えるなら応援してもいいかなと思った。自由庶民党とか?庶民主党とか?余分な話だが。
方や原子力安全保安委員長の回答は、多重事故に対してほとんど何も想定していなくて、まともな答弁になっていなかった。過去にされた検討で十分というわけだ。火中の栗を拾いたいという前向きさのかけらも無い。何も起こらずに過ぎてしまえばいいとしか思ってないようだ。
これじゃー専門家に任しておけない。一般人が立ち上がるしかない。
こんな意味の無い回答しかできないような原子力安全保安委員ってどうかなと思うし、国家の安全に関わる仕事をしているのだから、誰にも言い訳をすることのないよう務めてもらいたい。ちょくちょく国会中継を見ているが、それにしてもまともな答弁ができない人が多い。その道の責任ある第一人者なのに。給料泥棒と言っておく。