アメリカに占領され続ける日本,さて その時どうする?


   久保憲一/1999-9-01

 軍事的・政治的・経済的・精神的、あらゆる局面において、日本は現在もアメリカ に占領され続けている。

例えば、ある国の軍隊が他の国に一方的に駐留すること。これを歴史的に占領とい う。
日本各地の要所にはアメリカ軍が常時陣取り、日本の首根っこを抑えている。アメリ カは、社会主義の脅威がアジアから将来完全に消滅したとしても、日本からの軍事的 撤退はおそらくしないであろう。そこには有色人種に対する戦略がある。有色人種を コントロールする最大の拠点は日本である。有色人種の優等生・リーダーの日本を永 久にアメリカの配下に置き、コントロールすることにある。
新内閣が誕生する度に日本政府はアメリカ詣でをしなければならない。朝貢外交で ある。首脳同士のホットラインで常に日本政府は指図を受けている。
またある国際金融ジャーナリストが言っているように、現在、アメリカを支えてい るのは事実上ジャパン・マネーである。1985年のプラザ合意以来、日本はアメリ カの言いなりになり、回避しえたはずのバブルの巻き添えを食らった。今やわが国は 「アメリカのスポンサー」、アメリカのガマ口として、海外派兵支援や国連や外交上 の資金調達を担っている。
もちろん日本の歴史観は戦勝国・アメリカ史観である。長崎・広島原爆投下や大都 市圏への絨毯爆撃を大虐殺とは決して言わない。
アメリカ人による長年のマインド・コントロールの結果、日本人は顔は黄色いが、そ の魂はアメリカの白人そのものであり、彼らのお先棒を担いでわが先祖を罵倒してい る。今や日本を最も嫌う人種は日本人自身だと言われているように、日本固有の精 神、大和魂、武士道などを周辺の国々に捨ててしまい、アメリカン・デモクラシーに ドップリ浸かってしまった。多くの日本の政治家は、今やアメリカ人になり果ててい る。右翼崩れのアメリカニストN、弱肉強食、エリート主義者のOも。フリー メーソン・Hも全共闘闘士・Kも。真正日本人と言える政治家は、いまでは小渕現 総理をはじめ、村上正邦、西村真悟など、もはや数える程しかいなくなってしまっ た。


さて、その時日本はどうする?

 消費老大国・アメリカの自壊はそう遠くない。貧富差の拡大、家族の崩壊、教育 の低下、有色人種の増加。麻薬汚染、何にもまして大統領の権威喪失・・・・・・・ ・。

現在のアメリカのバブル経済はいずれ弾ける時が来る。世界のナンバーワンでなけ れば気の済まない傲慢な国、アメリカ。いや世界のナンバーワンでなければ、ソ連同 様、アメリカ国家は瓦解してしまう。今回のアメリカ流「グローバル・スタンダー ド」を、持ち前の勤勉さと器用さでようやく克服しはじめた日本に、そのうちアメリ カはまた「新グローバル・スタンダード」を日本に強要してくるはずである。

もしここで、我々も左翼陣営と共同歩調をとり、国際社会の盟主・アメリカの支配 圏(アメリカン・リーグ)から安直に離脱するようなことにでもなれば、それは対米 宣戦布告と同義になってしまう。当然、白人諸国をすべて敵に回してしまう。例え ば、日米安全保障条約をとってみよう。日本が他の国から攻撃された(危害を加えら れた)時、自らの国益を冒してまでも、アメリカがわが国を助けてくれるとは、わが 国の政府自身も本気に考えているとは思えない。日米安全保障条約は単なる日米関係 を確認する手段に過ぎない。そこで、もしわれわれが左翼陣営のお先棒を担ぎ、わが 国が日米安全保障条約を一方的に解消するようなことにでもなれば、今までの通貨、 捕鯨・捕鮪、その他種種の分野の問題のごとき白人諸国の「陰湿な日本いじめ」どこ ろではない。アメリカン・リーグ(アングロサクソンを中心とする諸国)からの「あか らさまな日本いじめ」が惹き起こるだろう。

 私は嫌米である。だからと言って反米ではない。アメリカにとって自らの国益に 叶う当然の行動をしているだけである。
日本にとって不利益だからといってもすぐに反米的行動をとるつもりはない。なぜな ら、私は「いつか来た道」を辿りたくないからである。われわれは白人諸国、とくに アングロサクソン諸国を何としても敵に回したくないからである。

もしわが国が今度の経済戦争にが敗れれば(日本型経済が敗北すると)、わが国は台 湾、インド、パラオ、そしてマハティールの率いるマレーシアなど、東南アジア大部 分の国からは敗戦以降も日本のОDAや経済貢献を感謝されるであろうが、アングロ サクソンをはじめとする白人諸国、アジアでは中国、韓国などからはやはり経済「侵 略国・日本」として叩かれることになろう。

 その時、A級戦犯には果たして誰が指名されるであろうか? まさか象徴の天皇陛 下には責任を問えまい。もちろん、その時にもマスコミは知らんぷりを決め込み、相 変わらず、正義の味方面をしていることだろう。


      水廼舎(久保憲一)

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