李登輝・強気の理由


   F/1999-9-22

 なぜ、李登輝は、中国やその支持国の反発を押して、中国と台湾 は、普通の国同士であり、台湾は中国とは違うとの発言をするのか?

李登輝総統もバカではない。中国の反発があっても、軍事的な 衝突は起きないと読んでいる。それは、金門島などへの上陸作戦は、 空軍の支援が無い限り失敗する。これは火を見るより明らか。
 言い直すと制空権が必要で、この制空権を取るには航空兵力差が 大きいことが必要である。ところが、中国航空兵力が台湾のそれに比べて 小さい限り、中国の脅しは犬の遠吠えになってしまう。
それでは、中国と台湾の航空兵器について見てみよう。

航空兵力の中心は戦闘機であるので、この比較を行う。
 台湾は、F−16Aを120機、F−16Bを30機、ミラージュ 2000を60機保有している。
対して、中国は、SU−27を30機とJ−7という1世代前の戦闘機 を100機以上保有している。

 おそらく、台湾の戦闘機と中国の戦闘機がドックファイトすれば、 これは台湾の方が断然強いことになる。このため制空権は台湾が取る ことになるでしょう。SU−27とF−16は同程度の能力だとしても、 機数があまりにも違いすぎる。
このため、中国が上陸作戦を敢行しても大被害を出して敗退するのは 明白である。このような冒険を中国指導層はするでしょうか?

 正常な状態ではしないはずです。やるとすれば、中国のSU−27 が台湾のF−16と同程度の機数になったときでしょう。
いつのことか?
中国の兵器調達額より、台湾の調達額のほうが上であるので、当分 ないはずです。

 この情報は、国際戦略リンク集、軍事・戦略関連サイト、中国軍空軍力 台湾軍空軍力(英語)で情報サイトへリンクしている。

諸外国の指導者はその発言をする時、軍事的な衝突を予測して、この優劣を 判断して発言するものなのです。

 ここの所が日本の政治家と国民が理解していない点です。

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