人類の目標と日本


   F/1999-9-26

 前回の金融覇権はどうでしたか?
どうも、いろいろな視点を入れすぎて、取り留めがなくなってしま ったようです。今回は、歴史の法則に絞って検討したいと、思いま す。おつき合いのほどお願いします。

 この問題では、人類の歴史をどう見るかが問題で、発展的にみる 歴史観と輪廻として見る歴史観がありますが、
「国家と歴史」雑考サイトで考察、参照ください。
国際戦略リンク集・歴史関連にある。
 私は発展的な歴史観を持っています。もちろん、マルクス的な 史観とは違いますが、人権の拡張の方向に歴史は進んでいることは 疑いのないことです。

 テイヤールド・シャルダンの「人類はω点に向かって進んでいる」 との見解に若い頃は同感したものです。ω点に向けて、人類は神の 状態まで魂が純化するとのことであった。
が、日本は戦後、日本の伝統・習慣を悪いこととし、教育もしない ため、魂の純化に必要な日本人としてのアイデンティティがなく なっていくようです。この傾向は米国でも同じで、キリスト教の人 同士の助け合いという根底も崩れて、拝金主義がどんどん人間の精神 をダメにしているように感じるのですが皆様はどう感じますか? この部分はトッテンHPを参照。

 この延長上に青少年の犯罪や青少年のキレるという現象が出てきた のだと思います。戦後、左翼の勝利でしょうが、日本の青少年の学力 低下・最低の生活態度や我慢しない性格にしたのは、子供は自由が いいと左翼の先生が言うため、大人が我がままな子供を注意できない 環境にしていまったことによるのだと思います。戦前は親に権利が あったため、子供のしつけは地域のみんなで行っていたのです。

 とうとう、企業は若者がキレることを前提に考えざるをえない状況 になってきた。これで日本はもつのでしょうか?

 米国人や中国人と話しをすると、短期にどう儲けるか、どう人を だますか(どう契約を有利にするか)をトクトクと語る場面に出く わし、ドキマギすることがあります。
 このような米国文化を日本に入れないと、日本の将来がないと 評論家はいうのですが本当ですか。このような金儲けだけでいいので しょうか?

 人間は人間全体の幸福を追求してきたのではないでしょうか?
神権を振りかざすローマ法王から支配権を世俗の王が取り、それを 領主という地主が取り、その後農民と市民が領主から支配権をとり 代表者が政治をするようにしたのです。自由の獲得の歴史があるの です。今後は国の権利も縮小する方向です。個人の自由が広がる方向 です。

 これと平行して、人類は富の分配の平等を掲げ、国民全体に どう自由ややる気との関係で分配するか試行錯誤をしてきて、共産 主義のように、完全平等を目指すのもあったが70年で失敗。もう 1つ失敗例が北欧の社会福祉国家で1980年代に失敗した。
 そして、今の米国は福祉国家の失敗があるから、労働者の分配は 資本家の分配より小さくしてもいいとの結論になっている。
 富の分配の平等化への歴史原則を逆方向に向けているのです。
このままにすると、富の偏在による大恐慌が起こる可能性もあると 心配するがどうか?

 日本しかこの米国文化に対抗できないと思う。第2の経済大国で かつ2万年以上の歴史と神道という最古の神の形態が残り、そして、 いくら戦後、禁止されても日本の伝統が根強く残っている。
 このため、早く日本文化の伝統を残し、かつ伝統的な価値観を 子供に教えていく必要になってきているのです。

 日本が人類のω点へ向けての歴史原則を守る最後の砦です。
日本の存在する意味はなにか?これを考えてください。
その確立が日本の世界貢献の出発点です。


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