電脳資本主義と日本の進むべき道


   F/1999-8-15

  前2回電脳資本主義を経営・経済の面で検討しましたが、歴史的な面や 日本の進むべき道も含めて検討したいと、思います。

1.思想の流れから
  資本主義は、資本(企業の金)が中心の理論、これに反対した 社会主義は(労働者)国家が中心の論理でしたが、破産した。
  日本では、修正資本主義を指向し、人本主義を生み、人が中心の理論 になり、その後、知本主義(KM)といい、知識が中心の理論というように 理論構造が精緻になってきている。
  個人の経験や知恵が重要であり、この生み出し仕組みを企業は、 考える必要があると、この理論は主張しています。
  この理論が今世界に拡散し重要視されているのです。

2.知本主義の道具
  この個人創造の道具として、15年前キャプテン端末を実験したが、 失敗して、この仕組みができずにいたのです。
  ところが、インターネット普及により、この道具ができたため、 このKMが大きく取り上げられてきたのです。

3.知本主義とインターネットでどう社会が変わるのか?
  インタネットでは、情報のコンテンツが重要で、媒体は意味をなくして しまいます。また前回触れたように価格破壊がおきるのです。
  このため、工場労働者やセールスの一部や事務職もインタネット・ロボット・ コンピュータ等に置き換わるはずです。
それで、人があまるのです。そして構造改革というリストラが 吹き荒れるのです。
  このため、米国では89年から96年の間に就業人口の実に38% の人が89年以降に出来た新しい企業にシフトしているのです。
  日本は10年間、不況であったために、このインタネット産業に 乗り遅れたのですが、米国の先行指標があるため、楽に今後を予測 できるのです。

4.日本の今後の道
  日本の進むべき方向は、日本国内の新しいサービス産業と付加価値 の高い製造業の2つしかありません。
  今日米が分業体制で世界の産業界を支配しています。
日本企業が高度部品の供給を行ない、米国企業が完成品やソフト産業を 世界に供給しているのです。この構造は維持する必要があります。
  このため、今後も高度な部品を生み出す必要があります。この分野 以外に医薬品などの生命科学分野、宇宙産業などが考えられます。しかし、 この分野は、諸外国との競争が激しい分野です。
  日本国内のサービスとしては、老人介護サービスとインタネット構築 サービスでしょう。日本語や地域密着型であるために、海外へビジネスをシフト しずらい分野です。

5.米国の現状
  米国では、2極分化していて、知識を持つ層と持たない層が明確化 してきている。そして、2層の給与差も大きいのです。これは、米国の場合 多民族国家で、多かれ少なかれ今までもあったことですから、 問題になりません。しかし、日本でこのような問題が起きる可能性が あります。

6.日本の変革期
  大きな改革が目の前にきているようです。第三の開国かもしれません。 日本と世界が一体になるようです。個人が世界とコンタクトできる時代に なっています。
  変革期には、精神病の患者も増えるようです。これは、今までの価値観が 音を立てて崩れているように感じるためではないでしょうか?

7.日本の教育について
  知本主義社会により、日本のこれからは、多様な知識教育を行なう 必要に迫られているのですが、大学に全員入学させても、最低でも約40% の学生は落ちこぼれるでしょう。この大学教育は無意味です。
  価値を創造できる人口は、全人口の10%弱のはずです。この人の 補助として20%が必要でも、全体の30%しか有効でないように 思うのですがどうでしょうか。

8.日本の世界貢献
  他の人はどうするの?
  YAHOOの掲示板を見ていると、日本人で日本がきらいと言う人が 多いのにビックリします。この日本嫌いな日本人が、世界貢献の 基盤をなしているように思います。この人たちは、教育で日本は ダメで世界はいいと教えられたようです。世界の現実を直視する 必要があると思います。米国の若者が兵役の変わりに、世界の 難民救護等に行って、考え方が変わったとの話を聞きます。
これと同じになることを期待します。
  この本人が世界の現実を見ることと、日本が世界に貢献できるとの 2重の意味でいいことであろう。日本人が世界に散らばり、この 世界貢献にODAが有効に使われるほうが、中国の軍備に転用されか ねないODA援助より、日本が世界に貢献できるレベルが高いと 思うのですがどうでしょうか?

9.汎日本化の構想
  この日本から毎年30%の人が海外に出て行けば、日本語の普及も 早まり、日本文化の普及もできる。その上で世界の諸民族から日本が信頼 されることが可能となるはずです。
  日本語圏世界会議や日本文化の伝達ができる教育等の仕組みは 構築する必要がありますが、汎日本の構想を実現する時でしょう。

10.真の世界貢献は
  21世紀に日本が世界にできる大きな貢献は、日本の自然に対する 感じ方、人と人のふれあい・信頼する方法等日本神道の中にある 非論理的な感覚ですので、文章化できません。
  日本人に直接会話し生活してのみ、伝達できるように思います。

 

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