米国政治構造=世界政治構造


   F/1999-9-15

日本から見ると、米国の派閥は1つか2つしか見えないため、ユダ
ヤ陰謀説が出てくるのであろう。ここで、米国国内の政治勢力を検
討し、この動向を予測する。この動向によっては、世界の変革も視
野にいれて検討する。

1.民主党の構成
米国政治は今、クリントン政権であり、民主党がその政権を仕切っ
ている。この民主党はロックフェラー財閥やフォード財閥、ニュー
ヨークの財閥の資金で、運営されている。UAWなどの労働者の資
金で運営されているわけではない。

国際金融資本や石油資本は、世界の資産を防衛する必要があるため
、グローバリズムが定着している。このリベラル派のシンクタンク
が、ブルッキング研究所、ハドソン研究所、プリンストン大ウイル
ソン研究所、カーネギー国際平和財団、CFR(外交問題評議会)、
TLC(3極会議)、WJC(世界ユダヤ人会議)である。

放送・新聞の主流もこの派である。ニューユーク・タイムズやワシ
ントン・ポスト、ABC、NBC、CBS等 
民主党・アイルランド系ケネディ派のハーバード大ケネディ行政学
大学院があるが、国際金融資本系とは違うし、IRAに同情的。

2.共和党の構成
共和党は、WASPや米国中産階層の資金で運営されている。この
ため、伝統的な民族主義者や愛国心の強い政治家が出てくる。つい
最近では、パット・ブキャナンなどアメリカ・ファーストという国
家主義アンチ・グローバリストが台頭してきた。

ロス・ペローもこの雰囲気に近く、大人気を博した。この派のシン
クタンクは、スタンフォード大フバー研究所、ヘリテイジ財団、ケ
イト研究所、ロックフォード研究所、リーズン財団、バックに大き
い財閥が着いていないため、小ぶり。

昔はCNNがこの保守を代弁していたが、ワナーに吸収されてから
は、疑問?
レーガン政権時、民主党からくら替えした人たちが共和党にいる。
このグループはグローバリストでユダヤ人学者も多い。この派のシ
ンクタンクは、軍事政策学のCSIS(ジョージタウン大戦略国際
問題研究所)で湾岸戦争の指揮を取ったことでも有名。他にジョン
ズ・ホプキンス大SAIS(高等国際問題研究大学院)、タフツ大
フレッチャ−研であるが、この派は民主党のリベラル派と同じよう
になってきている。勿論、国際資本の援助を受けている。

それと、共和党ミリタリストのグループがあり、これもグローバリ
ストである。この派のシンクタンクはランド研究所が有名。

3.米国国民の方向
米国国民感情は、もうソ連がなくなって、生命に危険がないのであ
るから、米国の国内問題に集中して、世界のことは知らないし、ど
うして米国の若者が外国のために死ななければならないのかとの疑
問が強い。また、年軍事費が6000億ドルと他国に比べて断突に
でかいのも税金の無駄と考えているようだ。問題視する中産階級の
人が多い。

ユダヤ人は米国国民の2%しかいない。WASPや白人の大多数が
疑問を持つと、この問題は大きくなるし、現に大きい。しかし、米
国報道機関は、グローバル派の牙城であるため、この実情が世界に
報道されない。

今、米国は、この保守・アンチグローバリストと国際金融石油資本
のグローバリストの闘いが油断を許さない状況なのです。しかし、
この闘いは、インターネットの普及で、米国国民も草の根活動
(HP)が簡単にできるようになり、保守勢力に有利な展開になっ
てきている。白人主流が国際資本の報道の呪縛から開放される時が
くるだろう。現に、反主流のHPも多くなってきている。

いろいろな事件の真相がそのHPで明らかになってきている。この
影響はでかい。

4.世界への影響
  この米国の保守化を想定して、国際資本はEUを作ったのでは
ないかと考えられる。NATOの権限を大きくして、米国内の不満
を緩和する必要があるため。それと、ヨーロッパ企業と米国企業の
合併が増えているのもこの理由。また、米国は国内問題上、ユーゴ
での陸戦を嫌ったのもこの理由。

5.アジアの準備
  そして、アジアで、米国軍事力がなくなった後の体制を検討す
る必要もある。このメインは日本と中国、ASEANの3者協議だ。
また、その構想はEAECしかない。この構想の進展を図る
必要がある。しかし、政府は公式的にはできないので、民間が先に
構想を練ることが必要になっている。この委員会のトップは、トヨ
タの奥田会長が最も適任であると思うがどうか?

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