(読者からのクレーム) 初めまして。 国際戦略コラム NO.66 の 「新二千円札に大問題!(久保さんからの紹介記事) 」 についてですが、本文の中で、中国をシナと呼んでいるのはどうで しょう? たとえ過去の中国に対する名称でも、こういう敏感な語句を使うの は妥当だと思いません。 たしか日本の歴史上中国をシナと呼んでいたのも江戸時代以降だった 気がします。 (今資料が手元にないので確たることはわかりませんが…) 中国を指す言葉は他にもたくさんあるので、あえて、「シナ」と呼ぶ のには、意図的に中国(及び中国人)を軽蔑していると受け止める ことができます。 もし、意図的でなかったのなら、誤解を招きやすい語句を使うべき ではなく、そうではなかったら、公の場で発行する出版物にその ような語句を使うのも客観的な視点を形成する際の妨げになると 思います。 私も別に今の中国の姿勢が正しいとは全然思っていませんが、 日本の一部の人の姿勢にも賛同できかねます。日中両国とも真の 友好関係を築くためにはレベルの低いナショナリズムから脱する 必要があるのではないでしょうか? とはいえ、貴メールマガジンの記事は興味津々に呼んでいるので これからもがんばって下さい。 馬 さん ============================= (原稿の作者、ほそかわさんからの回答) <馬様> >初めまして。 >国際戦略コラム NO.66 の > >「新二千円札に大問題!(久保さんからの紹介記事) 」 >についてですが、本文の中で、中国をシナと呼んでいるのは どうでしょう? >たとえ過去の中国に対する名称でも、こういう敏感な語句を使う のは妥当だと思い ません。 >たしか日本の歴史上中国をシナと呼んでいたのも江戸時代以降 だった気がします。 >(今資料が手元にないので確たることはわかりませんが…) >中国を指す言葉は他にもたくさんあるので、あえて、「シナ」と 呼ぶのには、意図的に中国(及び中国人)を軽蔑していると受け止 めることができます。 >もし、意図的でなかったのなら、誤解を招きやすい語句を使うべき ではなく、そうではなかったら、公の場で発行する出版物にその ような語句を使うのも >客観的な視点を形成する際の妨げになると思います。 そのようなご意見もあろうかと思います。また私は、シナという 呼称は、一部に誤解を招く可能性があることは、承知しています。 しかし、私は、中国を、古代から現在まで、客観的に、文化史的・ 文明論的にとらえて呼ぶときには、この呼称が適当だと思います。 こういう意見があることを、ご理解いただければ幸いです。 私は専門家ではないので、厳密な知識はありませんが、 江戸時代までは「唐(から)」の国と呼ぶのが多かったのでは ないかと思います。他には「大唐国」「もろこし」など。そのうち、 カラという呼称は、古代から長く使われていたと思います。しかし、 カラよりはシナと呼ぶほうが、より現代的・国際的だと思います。 というのは、欧米語では、英語のChinaを始め、秦王朝のChinを 語源とした呼称が一般的だからです。我が国でも、恐らく明治時代 に国際社会の多勢にならってシナと呼ぶようになったのではないで しょうか。そして、戦後のある時期までは、China つまりシナと 呼んでいました。「支那そば」「支那竹(しなちく)」などと、 生活用品にも広く使われていました。 シナの表記は、戦後のある時期までは「支那」と書いていました。 しかし、私は「支」という文字は、支部とか支流とかに使われる ことを知り、カタカナの音で表すほうがよいと考え、シナと書くこと にしています。 次善策は、元の秦に戻して「シン」でしょうか。フランス語のシンと 似た呼び方です。もっともこれならシナの方が、日本人の発音では 自然なのです。 私はこうした考えによって、シナという呼称が適当だと考え、この 呼称を、価値的にニュートラルな用語として使っています。そして、 近現代の国家としての中国を呼ぶときには、中華民国、中華人民 共和国ないし中国と書くように努めています。 >私も別に今の中国の姿勢が正しいとは全然思っていませんが、日本 の一部の人の姿勢にも賛同できかねます。日中両国とも真の友好関係を 築くためにはレベルの低い >ナショナリズムから脱する必要があるのではないでしょうか? 同感です。 私は、真の世界平和の実現のためには、日中の協力こそが、 重要な推進力となるに違いないと思っています。両国とも現在の 政治体制や政策・思想にとらわれず、数千年の歴史と将来を 展望し、共存共栄の道を進むべきだと思います。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ほそかわ・かずひこの<オピニオン・プラザ> http://www.simcommunity.com/sc/jog/khosokawa 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ============================== (Fからのコメント) 中国の表記を基本的にしています。が、コラムへ寄稿される原稿は 基本的に作者の意図を尊重したいと思います。 原稿があまりに偏見だと、Fが判断した場合はその部分をカット することがありますが、原稿を修正することは、基本的にはしない こととしています。このため、投稿の皆様、反論の返事もお願いし ます。 F