デフレかインフレか



(読者からの反論)
 毎回わくわくしながら ものの見方に 感嘆しています。
11年2月ころ 長谷川慶太郎氏の本を3冊ほど読んだのですが
中の1冊では 今後 20年は インフレどころかデフレ経済だと
表していたように思います。つまり、物の供給が多くてどんどん
価格の下落があると。私も さもありなん とおもいましたがいか
がでしょうか。

山崎さん
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(著者Fの見解)
 長谷川さんの見方は、国債をどんどん増発しない、何もなければ
そうなるということです。ロシアや中国などの旧社会主義国が市場
経済に入ってくるため、当然、物の値段は下がります。

 そして、この90年代は本当にデフレでした。しかし、この現象
と国債発行による信用失墜とは違うのです。この信用失墜も
1998年に日本は経験したのです。130円の円安です。

 このまま日本は今までと同じ戦略であると、不況から抜け出られ
ないことになり、国債発行による国家予算のひずみから生活レベル
の下落を引き起こすはずです。この部分を長谷川さんは言わないの
です。旧来経済しか頭にない日本の政治家は、インタネット経済の
インフラを築かない。日本の将来を考えると頭がいたいですよ。

 ロシアを見れば、分かります。通貨の下落により、海外からの
品物が高くなり、自国製品を皆が使うことになるのです。この時に
自国にないものは、高くても利用せざるを得ないので、その部分は
どうしても生活の質が落ちます。しかし、ロシアは資源が豊かです
から、自国の商品でほとんど自給自足できますが、日本は食料・
石油など多くの生活必需品を輸入に頼っているので、影響は大きい
のです。

 なぜ、通貨が下落するのですか?
1つが、貿易上で多くの経常赤字がある場合。もう1つがお札の
発行が実体経済以上の場合。お金の価値が下がるため、インフレに
なるのです。日本の通貨下落は、このお金の増刷でしょう。国債の
市中消化ができなくなり、日銀が国債を買い取る事態になる時です。

 デフレが起きる原因とインフレが起きる原因が違いますから、
2つの原因が重なる場合もあるのですよ。スタグレーション。この
事態に欧米は80年代、悩んだのです。今度は日本という可能性も
ありますよ。日本の国内戦略を変更しないと。土建国家はヤメる
しかないですよ。建設国債で乗らない新幹線やガラガラの高速道路
を作るのは止めて、インターネットを構築しましょうよ。

 ガラガラの1日1便の地方空港を作り、大赤字。大都市の交通は
麻痺。おかしいですよ。やっていることが。日本のガンは地方建設
物の赤字化です。大都市整備は効果があるのに、地方の人口が少な
い、利用者がいない所を整備している。この政治の体質がガン。

 また景気浮揚で公共投資というが、効果がない所への投資ですか
らどうしようもない。また、地方の赤字や道路公団の赤字を増やす。
 頭にくると思いませんか??経済論理性がないのですよ。現在の
日本は。すべては、将来のつけですよ。効果あるものであれば、いい
のに、全然ないのですから。将来の大人は大変ですよ。赤字で。
         F
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(読者からの謝罪)
読者Yより、著者F様へ

 貴コラムNO.40を読み、私の勘違いであることがわかりました。
つまり、NO.34のコラム以前に何度かイスラムに関する記事が
あったわけですね。NO.35のクレームがてっきり貴稿NO.34
のイスラム研究1に対するものだったと思いこみ、著者Fさんには
ずいぶんと失礼なことを書いてしまったと思います。ご気分を害され
たことかと思いますが、それでもご丁寧な解説、まことに恐れ入ります。
今後ともよろしくご教授いただきますよう、お願いいたします。

Yoneyaさん
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(著者Fからの回答)
 誤解を与える掲載順になってしまったと反省しています。今後も
ご指摘お願いします。
    F

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