質問:国際戦略の必要性について



(読者からの質問)
 取締役兼任制度について日本国内での研究がほとんど行われてい
ません。企業、政治、教育の最終意志決定が行われるこのネットワ
ークなしには国際戦略は理解できないと思います。
 何故ソニーが外交問題評議会議長であるPピーターソンを起用し
たのかなど現在進行形での研究が早急に必要です。

Y Sさん
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(著者Fの見解)
 その通りです。日本企業は、世界、特に米国の事情や戦略を研究
しないで、物作りに特化してここまできました。しかし、今後は
インタネットにより世界の一体感が進み、世界が競争をしているた
め、日本も戦略なしには競争に勝てなくなっているのです。
 台湾の半導体、基盤や中国の汎用品などは絶対に日本より安く作
れますので、日本ではコスト的に無理になっているのです。

 また、米国の戦略等の変化もいち早く、見て、それに対応をする
ことが必要しょう。日本は米国に従属した関係ですから。現時点は。
 所詮、日本も米国と同様に考え、汎用品は、労働賃金の安い所で
作り、常に新技術を探して、手を打つことが必要になるでしょう。

 金融覇権も現時点では、米国が握っていますから、この動向を探
る必要があります。このため、米国の人脈を持つのは重要です。
企業が真剣に、世界経済を見るのであれば、ソニーのように現在形
で戦略を作る人に役員をやってもらうしかないと思います。

 この国際戦略コラムは、残念ながら、公開情報により考察してい
るため、全体的傾向をウオッチすることはできますが、現在進行形
の戦略研究はできません。

 勿論、公開情報から予測・類推を実施して、現在形に近い研究は
しますが、時々予測間違を侵します。また、多岐に渡る分野をカバー
できずに、一部専門家のレベルから見るとおかしいと思うことがある
と思います。この時は指摘をお願いしています。
        F
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(読者からの依頼)
 どうも毎回面白く見させてもっらています。一つ質問と言うか
手助けをしていただきたくメールしました。このたび僕が大学の
入試で志願理由書を書くにあたり、これからなぜ国際的な考えが
必要となってくるのかということを聞きたいと思います。桜美林
大学の国際関係学部を受けるのでどうかアドバイスお願いします。

isseiさん
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(著者Fからの回答)
 この質問の回答をする前に、国際的な考えの重要性は私Fには、
当たり前としか思えないのです。isseiさんが自分で考えてほ
しいと思いますし、いろいろな考え方があり、その考えは一様で
はないと思います。どれが正解かも分かりません。個人の経験等の
要素も必要だと思いますよ。まあ、大学受験はガンバッテください。
あくまでも、ここで書くことは、私F個人の見解としてください。

 日本は、ODAにおいても米国と同等か以上の金を世界のために
支援しています。それと、日本企業は世界各所にその支店網を抱え
世界の貿易に関わっています。この日本が再度鎖国できるかという
と、ほとんど無理でしょう。

 このため、日本のODAの使い道をしっかり監視するのと、その
金が有効に活用できているかのチェックが必要ですし、日本企業が
進出する国の政治情勢把握は絶対に必要です。投資対効果がまるで
違いますから。イラン石油化学の失敗を二度としてはいけません。

 それと米国の世界戦略・軍事戦略は世界の勢力図を大幅に変更さ
せる可能性があるため、一番真剣に知って、日本の将来の方向を間
違えないようにする必要があります。このため、米国戦略はこの
国際戦略コラムの中心にもなっています。それと欧州、中国、ロシア
、アラブも知っておく必要があるでしょう。上のように、ソニーは
他の日本企業を1歩先んじています。外交評議会議長を役員にするの
ですから。この位のセンスが他の日本企業にもほしいですね。

 しかし、私Fは将来的に米国の世界戦略は成り立たないと思ってい
ます。
それは、なぜか?って。
 それは、欧米的な文化尺度でしか物事を捕らえないため、多くの
国や文化と摩擦を起こして、軍事的優位がなくなるとその支配構造
が大幅に変化してしまうはずと思うからです。この予兆を感じてい
ただいてるはずです。少なくとも、このコラムを読んでいただいて
いる読者の皆様は。

 次の世界体系を今、準備していかないと、米国が国内問題からか
もう世界の問題に関われないとなった時、大変なことになるように
思うのです。この次の体系を構築するのは、日本の使命だと思いま
す。また、この関連で日本自身の戦略も必要でしょう。たとえば、
円の国際化1つ取っても、各関係国の利害調整は必要ですから。
この時、相手の手の内を知っていれば、調整の方向が分かります。
     F

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