サウジ家の陰謀


   F/1999-10-28

 このコラムを継続的に読んでいる人は気がついていると思うが、 サウジアラビアの動きがおかしい。
 パキスタンの軍事クーデターやチェチェン紛争を見てきたが、 どうもサウジアラビアの存在がその裏にあることが透けて見える。 このため、今回サウジをもう少しよく見ることにする。

 サウジは、イスラム教の守護国であり、メッカを抱えている国だ 。この国は根が原理主義ですから、取り立てて原理主義を言う必要 がないのです。原理主義は当たり前。もつ1つ、イスラム教は宗教 という面と、法律という面があるのです。律法(トーラ)があり、 宗教裁判所があって、その律法と照らして裁判を行うのです。

 イスラムの宗教として、だらしのないのがトルコとイランなのです。 イランの宗教観は田中宇さんの「地球はどう動いているか」のイラン 編を見るといい。(リンク集2:評論にある)

イランは、宗教的・律法的にイスラム教から離れる可能性があるため、 原理主義が意味を持つのです。サウジアラビアは全員が原理主義である から、原理主義の運動は意味がない。

 イランが原理主義のメッカのように感じるのは間違いです。シーア 派とスンニ派の戦いもあるため、誤解しやすいのです。宗派も違うため 原理主義の支援をする可能性はないのです。原理主義を支援するのは、 イスラム教の教義を忠実に実行するサウジアラビアとUAEしかありえ ないのです。その証拠が前回ふれたタリバンの支援です。しかし、ここ に大きな問題があるのです。

 その原理主義のメッカに悪魔の米国の軍隊がいるのです。このため、 原理主義者は爆弾を持って在サウジ米国軍に飛び込む可能性が出てくる のです。その米国により、サウジアラビアはイラクから守られているの です。

 この状態が一番困るのは、サウジ家なのです。サウジ家は原理主義者 の気持ちもよく分かるはずです。このため、原理主義者の目を他に向け させる必要があるのです。このため、ボスニアとコソボが必要なのです。

 コソボの紛争があれば、原理主義者はコソボのイスラム勢力を支援す ることが一番となり、サウジ家の方には目がいかないのです。米国は このことを知っていて、米国には無関係なコソボに深入りしたのです。

 コソボが解決すると、次の紛争が必要です。このため、コソボが解決 すると同時にチェチェン紛争を作ったのです。米国もこのストーリーに 同調しているはずです。サウジ家を守るために。

 日本からはイスラムが見えにくいのです。原理主義の支援者も見えな いのです。しかし、ラディン氏とパキスタン軍事クーデタと丁度その時 に田中宇さんのイラン特集と材料が揃った。この3つ調査を通じて、 サウジ家の陰謀が見えだしたのです。

これで、なぜ米国は利害に関係ないコソボ紛争を作ったのか、そして、 イスラム教のアルバニア人の味方をしたかが理解できるのです。

皆様、この事態を理解できましたでしょうか?
理解できた。
と、すると、ここで皆様は根底から世界観の変更を迫られるのです。

大きく世界観を変更する必要になるのです。実は世界を動かしている のは、サウジ家だということになるのです。ユダヤ陰謀論もタジタジ ですよね。または、ユダヤとイスラムが手を組んで世界を動かしている ことになるのです。どうですか???ビックリするでしょう。
このビックリが理解できると、イスラエルとパレスチナの和解の裏の 仕掛けが見えるのです。サウジ家と米国の密約です。パレスチナに金 を渡しているのはサウジですし、米国はイスラエルに多額の支援を 毎年行っているのです。今回はここまで

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