758−1. IT産業の罠



IT産業の低価格化を追うと、そこに激変を予感する現象がある。
                   Tより

いろいろなベンチャー企業とお付き合いをすると、IT産業の未来
が見える。今、10年前に20億円もしたシステムが1000万円
で出来てしまう。LINUXなどのフリーソフトが、いろいろな分
野に出てきて、2・3人でやっているソフトハウスが、大きなシス
テムを作ることができるようになっている。
フリーソフトをインターネット上でかき集めてくれば、だいたいの
骨格はできてしまうようになった。ソフトを集めて、それを繋ぐ
ソフトだけを自作している。

機器にも、フリーソフトが乗り始めている。ルータや制御機器でも
LINUXが乗っている。このため、ソフト生産の量は相対的に、
少なくなっている。JAVAのソフトが流通すると、その傾向は、
大きくなるように思う。WEBのアプリでは、そのマシンのOSな
どの環境は、使い勝手に影響しない。JAVAソフトもどのOSで
も乗るため、自由度が大きい。

このように、だんだん高度なアイデアのソフトしか対価がとれなく
なっている。それを推し進めているのが、小さいベンチャーなので
あろう。大手のソフト会社が20億円と見積もりを出している時に
、1000万円の見積もりを出して、システム開発を取っていくた
め、ユーザもその構造がわかってきている。フリーソフトの方が
バグも少ない。これは、フリーソフトでは世界的に使用していて、
かつ、開発者も多いためであろうが、その状況もユーザが気が付い
てきている。大手のシステム会社は今はまだ仕事量があるため、い
いが、今後、これ以上の不景気になったとき、どうなるのであろう
か??

しかし、富士通やNEC、日立などの電気会社はソフト分野に人員
をシフトすると言っているが、大丈夫なのであろうか??
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IPV6のことがIPV4でできるので、IPV6の試験製造を、
やめたと米国の機器会社から言われた。米国はIPV6には積極的
ではない。この理由がIPV4で同じことが出来るというのである。

IPV4のローカルアドレスとナット機能で、十分ということだそ
うだ。米国のシスコのハードに比べて、日本製・中国製のハードは
圧倒的に安い。しかし、シスコ製のルータを使うベンダーが多い。
それは、いろいろなことができるためである。IPV6も同様に、
IPV4にできないサービスを提供する必要があるのであろう。
どのようなサービスかを検討する必要がある。
私も、IPv4で安く作りたいので、IPv4でのIP電話や無線
LANを利用したシステムをお客には今は薦めている。
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米国のベンチャー企業、この会社は軍事技術の民間転用をしている
会社であるが、湾岸戦争に使用した無線技術を無線IPとして売り
出そうとしている。ノイズに強く、遮蔽物をある程度乗り越えるの
だそうだ。

しかし、そこの社員たちは、ドットコム会社から転職した人たちで
あった。売り払いって転職した人やリストラにあって転職した人た
ちがいた。米国はこの2つのキーワードであろう。軍事転用とドッ
トコムからの転職。米国の経済戦略は次のIT技術をこの組み合わ
せで開発しようとしているのであろう。軍事技術の民間転用会社は
ユタ州やテキサス州に多いのは、ブッシュ政権であるからですか?


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