757−2. 夫婦別姓について



夫婦別姓について考える          としほ
   
前回は私の拙速な意見に対し、ご意見を頂きありがとうございます
。稚拙ながら、今回は自分の考えを述べたいと思います。 
私は、選択的夫婦別姓に賛成です。ちなみに自分は、独身男性のサ
ラリーマンです。 

夫婦別姓に反対する意見や、主張のホームページ等を見て感じたの
は、現在の若者の結婚観、及び社会環境の変化についての考慮がな
されてないということです。 

たとえば、平成12年の婚姻件数は79万8140組で、一方、離婚件数は
26万4255組です。また、近年、婚姻件数は横ばいに推移しているの
に対し、離婚件数は年々増加しています。 

もはや、婚姻による女性の姓の変更のデメリットより、離別による
ものを考慮すべきです。 

女性のほとんどが、結婚と同時に男性の姓に変えている現状では、
離別により、再び女性のみが姓の選択というデメリットを受けなけ
ればなりません。また、離別時、子供がいた場合は、ほとんどが
実質的には母親側が養育しています。 
離別による姓の変更は、当人同士ならば、甘受すべきものといえる
かもしれませんが、子供にとっては、親の離婚による自身の姓の変
更は、これもまた大きな負担になると思います。 

現状の結婚観は家の代を継ぐというより、当人同士の愛情関係が主
です。少子化により、一人っ子同士の結婚の場合、嫁は夫の姑から
の干渉を嫌い、新生活、さらに子育てにおいても、嫁の実家との
依存関係が強い傾向にあります。 
不幸にして離別した場合も、昔と異なり、今は嫁の実家側に母子と
もに受け入れるのに充分な経済力と居住空間があります。 
また、親の方も将来、年老いた時の世話は、嫁よりも自信の娘の方
に期待しています。 

このため、選択的夫婦別姓を実施した場合、仕事で自立した女性、
フェミニズムという立場とは異なり、嫁の両親による、女性の別姓
希望と、子供が母親の姓を継承することを求めるでしょう。 
新夫婦の万一の離婚時のリスクを考えると、実質性を考慮し、それ
が結婚の条件となりえます。 
男性側は、父側の代々の家業を継ぐというような、結婚に対する明
確な意思がない限り、これを受けざるをえないと思います。 

これは、現行制度での婚姻に際し、男性側が女性の苗字を名乗るの
とは異なります。 
名目上の婿養子という形になれば、男性側が今までの姓を変えるこ
とに抵抗感があるでしょう。 
夫婦別姓であればこそ、両者のアイデンティティーが保て、離婚時
のリスク回避ができます。 

また、男性側にとっても苗字を我が子に継がせたくない場合のメリ
ットがあります。自身が苗字によって偏見を受けてきた負のイメー
ジがあった場合、自分自身は、終生それを甘受するが、子供には、
同じ苦悩を与えたくないという選択ができます。 
選択的夫婦別姓は、現状や将来の社会変革に結婚制度を合わせるの
が目的です。 

反対派は、古き良き時代の結婚像を維持すべきと主張するのならば
、その経済基盤となる社会環境の変化の方にも注目すべきです。 

日本が、一億総中流家庭意識時代というのは、終わりました。 
将来も右肩上がりの経済成長というのは望めません。 
新婚夫婦が独立して新居を構え住宅ローンを払い続け、子供を大学
にまでやり、一方、嫁と共に夫の両親の面倒を見るという現在の
家庭スタイルは、財か名のある名門名家でないかぎり、これからの
時代は多くの国民は期待できないでしょう。 

全ての国民に国家がそれを前提とした社会システムでは、高福祉制
度と同様にコストがかかりすぎるということを意識すべきです。 

企業の年功序列、終身雇用が崩壊した今、それぞれが多様なスタイ
ルで現状及び将来生活を維持・展望していくべきです。 

また、少子化により、子供時代は男女とも経済的に豊かな生活水準
を享受しています。女性だけに結婚したら、夫と姑に従い貧しくて
も美しい昔のスタイルに戻れとは言えないでしょう。 

少し話は抽象的になりますが、テレビの教養バラエティー番組で知
った程度の浅学で申し訳ありませんが、結婚スタイルなどというの
は、国、時代、社会階層によって様々です。 

日本も昔は、奈良・平安時代は、貴族階層は婿入り婚だったという
ことです。名のある優秀な男子を自家に招き入れるという形です。、 
一方、庶民階層は、母系家族で父親というのは存在せず、母親が代々
子供を育てたそうです。 
男性は、他家の女性には、愛情表現だけで、それとは別に自家の姉
妹の子育てをします。 

江戸時代には、庶民階層は、江戸の男性の人口比が高かったので、
女性の立場が強かったそうです。 
男性が女性に頼み込んで嫁に来てもらうという形だそうです。 
一度嫁に行って離縁しても、家事ができる女性はなお、男性から人
気があったそうです。 

かように、結婚スタイルというのは、様々な要因により本来、流動
的なものであると考えるべきではないでしょうか。 

大きな社会変革を迎えようとしている時代に結婚概念だけ固定して
、国の将来を憂うことはないとと思います。 
将来のことを見据えれば、夫婦別姓というのは、社会の変化の趨勢
に合致したものとなると考えます。 
==============================
Re:夫婦別姓について考える      辻本  
   
としほ様、はじめまして。貴論について疑問があります。 

> もはや、婚姻による女性の姓の変更のデメリットより、離別によ
>るものを考慮すべきです。 
> 子供にとっては、親の離婚による自身の姓の変更は、これもまた
>大きな負担になると思います。 

 離別には生別と死別があります。しかし貴論では生別の場合のみ
を想定されています。また生別の場合、再婚する可能性が高いもの
です。 
 いろんな場合が現実にありますので、夫婦別姓が本当にメリット
のあるものかどうか、ご検討をお願いします。 

> このため、選択的夫婦別姓を実施した場合、仕事で自立した女性
>、フェミニズムという立場とは異なり、嫁の両親による、女性の
>別姓希望と、子供が母親の姓を継承することを求めるでしょう。 

 果たして嫁の両親が女性の別姓を希望するものかどうか、また
子供が母親の姓を継承することを求めるのかどうか。かなりの特殊
事例ではないかと思います。 

> 新夫婦の万一の離婚時のリスクを考えると、実質性を考慮し、
>それが結婚の条件となりえます。 

先述しましたように、離婚だけでなく死別時や再婚、再々婚時のリ
スクも考慮すべきでしょう。 

> 男性側は、父側の代々の家業を継ぐというような、結婚に対する
>明確な意思がない限り、これを受けざるをえないと思います。 

 男性側が受け入れるかどうかは、人それぞれでしょう。また女性
側も人それぞれでしょう。そう一概には言えるものではないと思い
ます。 

> これは、現行制度での婚姻に際し、男性側が女性の苗字を名乗る
>のとは異なります。 
> 名目上の婿養子という形になれば、男性側が今までの姓を変える
>ことに抵抗感があるでしょう。 

 戸籍法上は、男性が女性の苗字を名乗るのはことは婿養子ではあ
りません。結婚したら男性か女性かどちらかの名前にしなさい、と
いうのが法律です。それ以上でも以下でもありません。 

> 夫婦別姓であればこそ、両者のアイデンティティーが保て、離婚
>時のリスク回避ができます。 

 ここは最も議論のあるところです。家族という共同体自体のアイ
デンティティを重要視するのか、それとも家族構成員それぞれのア
イデンティティを重要視するのか、という考えの違いがあると思い
ます。 

> また、男性側にとっても苗字を我が子に継がせたくない場合の
>メリットがあります。 
> 自身が苗字によって偏見を受けてきた負のイメージがあった場合、 
> 自分自身は、終生それを甘受するが、 
> 子供には、同じ苦悩を与えたくないという選択ができます。 

これは女性も同じでしょう。なぜ男性の場合のみを考えられるので
しょうか。 

> 新婚夫婦が独立して新居を構え住宅ローンを払い続け、子供を大
>学にまでやり、一方、嫁と共に夫の両親の面倒を見るという現在の
>家庭スタイルは、財か名のある名門名家でないかぎり、これからの
>時代は多くの国民は期待できないでしょう。 

 そうでしょうか。これからは夫と妻の両方の両親の面倒を見なけ
ればならない時代が、すでに始まっています。 

> 女性だけに結婚したら、夫と姑に従い貧しくても美しい昔のスタ
>イルに戻れとは言えないでしょう。 

 貝原益軒の女大学ですね。こんな古臭いことを言う人は、現在で
はかなり特殊ではないかと思います。 

> 日本も昔は、奈良・平安時代は、貴族階層は婿入り婚だったとい
>うことです。 
> 名のある優秀な男子を自家に招き入れるという形です。、 
> 一方、庶民階層は、母系家族で父親というのは存在せず、母親が
>代々子供を育てたそうです。 
> 男性は、他家の女性には、愛情表現だけで、それとは別に自家の
>姉妹の子育てをします。 

 これは高群逸枝の研究ですが、現在の歴史学では否定されていま
す。一部の女性解放論者には今だ語り継がれている歴史像です。 

> 江戸時代には、庶民階層は、江戸の男性の人口比が高かったので
>、女性の立場が強かったそうです。 
> 男性が女性に頼み込んで嫁に来てもらうという形だそうです。 
> 一度嫁に行って離縁しても、家事ができる女性はなお、男性から
>人気があったそうです。 

 私も長年歴史研究をしてきましたが、このようなことを言う人は
見たことがありません。時代考証をしていない時代劇ではあり得る
話ですが。 

> 将来のことを見据えれば、夫婦別姓というのは、社会の変化の趨
>勢に合致したものとなると考えます。 

 韓国や中国では、古来夫婦別姓です。貴論の考える夫婦別姓と比較
されたらいかがでしょうか。 
==============================
Re:夫婦別姓について考える        としほ   
   
 辻本様、はじめまして。レスポンスありがとうございます。 
私も自分の考えは稚拙に過ぎるかなとも思いました。 
しかし、夫婦別姓に反対の立場をとる主張があまりにも固定概念的
だと感じましたので、拙論で申し訳ありませんが、自身の意見を述
べさせてもらいました。 

> 離別には生別と死別があります。しかし貴論では生別の場合のみ
>を想定されています。また生別の場合、再婚する可能性が高いもの
>です。 
>いろんな場合が現実にありますので、夫婦別姓が本当にメリットの
>あるものかどうか、ご検討をお願いします。 

若年・中年あたりでの離婚では、生別が多いと思われます。 
再婚の場合、姓の選択性がないと、相手側に学齢以上の子供がいた
場合、苗字が変ることによる子供のアイデンティティに配慮して事
実婚をとるケースもあると思います。 
離婚を想定した場合、別姓を選択し、子供が母と同一姓であれば、
現状の多くのケースに救いとなると思います。 

>果たして嫁の両親が女性の別姓を希望するものかどうか、また子供
>が母親の姓を継承することを求めるのかどうか。かなりの特殊事例
>ではないかと思います。 

離婚率の増加、経済基盤の変化という現実を考えれば、私は合理的
な方に世の趨勢は流れると考えます。 

>先述しましたように、離婚だけでなく死別時や再婚、再々婚時のリ
>スクも考慮すべきでしょう。 

若年・中年あたりでの死別については、今や社会保障が充実してお
り、また周囲の理解も同情的なものです。 
むしろ、昨今の結婚・離婚事情というのが、当人同士の感情優先で
す。当人の主体的意志での、再婚、再々婚というのがめずらしくな
くなってきているので、女性と連れ子の苗字が頻繁に変ることのな
いよう考慮すべきです。 

>男性側が受け入れるかどうかは、人それぞれでしょう。また女性側
>も人それぞれでしょう。そう一概には言えるものではないと思います。 

ここで、別姓反対を主張される人々の思い描くような結婚、家庭像
が将来に渡って日本で保証できる基盤があるのかということを問い
たいです。 

まず、経済界が理想の夫、家庭の父親像をまかないきれないと悲鳴
をあげてるように感じます。 
企業が終身雇用、年功序列が維持できなければ、夫の収入が右肩上
がりになることはありません。 
労組側も雇用確保を優先させれば、ワークシェアリングなどで、早
い時期に一定の労働賃金に収束することをうけざるをえないと思い
ます。 
つまり、夫側の経済的な主導での家庭像というのは、将来、保証さ
れないということです。 

男性側の自分1人で妻や子を養うから、夫側の父母を将来、介護し
てほしいという一方的な期待が希薄になれば、男性側の主導での苗
字を選択するよう主張できません。 

フェミニズムからの男女同権は、女性の労働の価値上昇により男性
と同等な水準になり、それを前提として同等権利を求めてきたので
しょう。 
そのため、その主張からの夫婦別姓は、それを当人が実践しなけれ
ば、今は他人事として多くの指示を受けていないのだと思います。 
しかし、今回、私が主張するのは、男性の労働の価値下落により、
女性と同等な水準になり、その前提からのものです。 
これは、他人事ではなく予測できる事と思います。 

ここで貧しい過去の歴史や他国の状況と異なるのは、成熟した経済
環境と少子化により、男子・女子ともに独身時は高い経済生活水準
を保っているのです。 

よって、結婚して新世帯を作っても、子供が小さい時は、いいが、
大きくなると夫と妻の収入だけでは、やっていけない、或は夫が定
職を持ってないという状況になりえます。 
この時、おのずと新しい家庭像を摸索せねばならないでしょう。 

一人っ子同士の結婚なら、夫の姑と同居したがらない妻は子供とと
もに嫁側の実家に同居するという選択肢があると思います。 
一方、夫側も妻側の両親からの干渉を嫌い、別居するのを望むでし
ょう。結果、別居結婚、結婚しても母子が実家に住み続けるという
定常化した母系家族が増加すれば、やはり、苗字についても選択で
きるよう、以降結婚を考える者から、求められると思います。 

将来の経済的不安、現在の少子化、離婚、それによる母子家庭の増
加というデータを考慮し、結婚に際しては、現時点と異なり、将来
、嫁及び、嫁の実家の影響力が格段に強くなっていると考えます。 

>戸籍法上は、男性が女性の苗字を名乗るのはことは婿養子ではあり
>ません。結婚したら男性か女性かどちらかの名前にしなさい、とい
>うのが法律です。それ以上でも以下でもありません。 

現行では、結婚して男性が、女性の苗字を名乗るのはことは、婿養
子を意味します。 
男性の今までの苗字へのこだわり以上に、経済・社会的に女性側の
家庭環境を全て受け入れる心づもりが前提にあります。 
それなくして、男性が女性の苗字を結婚により変えるには、男性側
に抵抗感があります。 
それこそ仕事を持つ女性の主張を今度は男性が言う羽目になります。 

>ここは最も議論のあるところです。家族という共同体自体のアイデ
>ンティティを重要視するのか、それとも家族構成員それぞれのアイ
>デンティティを重要視するのか、という考えの違いがあると思いま
>す。 

結婚・家族というものの価値観自体が人それぞれ多様化していると
思います。多くの選択的余地がある方がよいと思います。 

昨今の児童虐待などのニュースを見て心が痛みながら思うのは、
あの若い夫婦の両親は何をやっていたのだろうかということです。 
結婚しても母子が同姓なら、このような時、何の気遣いもなく、
女性は母親側の実家に母子ともに或は、子供だけでも避難できます。 
また、その両親も夫側に対し、強い立場で子供を保護できます。 

今のまま、家族という共同体自体のアイデンティティを重要視する
と、その経済基盤が崩壊しているのですから、男女とも精神的負担
に耐え切れず、家庭内暴力による悲惨な状況を増加させるだけです。 

それぞれが多様なスタイルで、家族構成員それぞれのアイデンティ
ティを維持しつつ、可能な家族スタイルを摸索していくというのが
、将来の現実的な流れになると思います。 

>これは女性も同じでしょう。なぜ男性の場合のみを考えられるので
>しょうか。 

女性の場合、嫁に行くという前提があり、結婚したら自身の苗字が変
えられると早くから誰もが思います。 
選択的夫婦別姓でも、従来どおり母子とも夫の姓を名乗るのを選択す
ればよいです。一方、現行法で男性が婿養子でもないのに結婚により
自己の一存で妻の苗字に変えたなら、自身が一族から蔑視されます。 

>そうでしょうか。これからは夫と妻の両方の両親の面倒を見なければ
>ならない時代が、すでに始まっています。 

両方の両親の面倒を見るのは女性に負担がかかりすぎると思います。 
従来は、女子の一人っ子の場合、両親は他家に嫁にやるものと早く
から老後は自分達で何とかするという心づもりがあります。 
それがこれからは、夫婦別姓により男子の一人っ子の親の方にもそ
の覚悟がシフトするのです。 

>貝原益軒の女大学ですね。こんな古臭いことを言う人は、現在では
>かなり特殊ではないかと思います。 

経済的に恵まれて育った状況を考えて、将来の高齢化社会を考える
べきです。しかし、"長男の嫁"という言葉は、まだ人々の心の奥底
には染みていて、女性にばかり精神的な負担を強いることがまだあ
るのではないかと自分は危惧します。 
夫婦別姓により、それを回避できる期待があります。 

>これは高群逸枝の研究ですが、現在の歴史学では否定されています
>。一部の女性解放論者には今だ語り継がれている歴史像です。 

これは、浅学にて失礼しました。 

>私も長年歴史研究をしてきましたが、このようなことを言う人は見
>たことがありません。時代考証をしていない時代劇ではあり得る話
>ですが。 

これも、浅学にて失礼しました。 
ただ、江戸時代と三行半というキーワードでインターネット検索す
ると出てくるのですが。 
歴史学者の事情に詳しくありませんので、どの主張者が一部の女性
解放論者なのかわかりませんでした。 

>韓国や中国では、古来夫婦別姓です。貴論の考える夫婦別姓と比較
>されたらいかがでしょうか。 

ここなんですが、韓国や中国の事情と、日本の夫婦別姓の事情とは
全く歴史背景がことなります。 
先進的な北欧や米国の婚姻事情とデータを比較するのなら、まだわ
かりますが、夫婦別姓に反対の主張から韓国や中国の男尊女卑的歴
史背景からの例を出すのは、全く的外れと思います。 
日本の夫婦別姓の主張はフェミニズムや自己確立など経済的豊かさ
が背景にあります。 
韓国や中国の夫婦別姓が、フェミニズムや、少子化、日本経済のよ
うな繁栄・変革があったとは考えられません。 
==============================
Re:夫婦別姓について考える          辻本  
   
  としほ様、ありがとうございました。 
 貴論の考え方が分かりました。現状分析や将来の見通し、および
見解に私とはかなりの相違があるようです。 
ところで明確な間違いがありますので、これだけを指摘させていた
だきます。 

> 現行では、結婚して男性が、女性の苗字を名乗るのはことは、婿
>養子を意味します。 

 戸籍法では、婚姻届の提出により戸籍筆頭人が女性になる場合(
男性が女性の苗字に変えることになります)、それは婿養子ではあ
りません。婿養子になるためには、さらに女性の両親と養子縁組の
届出が必要となります。 
 戸籍筆頭人を男性にするか女性にするかは本人どうしで決めるべ
きもので、法律上に男女差別はありません。男性の名前を変えるの
を「婿養子」と勘違いしている社会一般の方が問題で、法律の理念
が周知されていない例だと思います。 

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