756−1. 「南亜の同志」に関連して(続き)



長谷様

私のつたない文を読んで頂き有難うございます。ここのMLは皆さん
教養レベルが高そうで、幾分引け目を感じながら寄稿いたしました。
空中給油の件は非常に具体的、現実的な方法だと思います。

> 尖閣諸島などは極端な話、欲しいところにくれてやっていいので
> は?。果たして領有を固持するだけの価値があるのでしょうか?

反対の立場で何故欲しがるのでしょう?

> 結局、船を船で追い掛けるというのは非効率なのです。レーダー
> や衛星の無い時代ならしょうがありませんが、今はもっと良い
> テクノロジーがあります。偵察衛星を打ち上げてこれで監視、
> 追い返すのは航空機、という連係プレーが一番金がかからず効率
> 的です。従って海上保安庁よりも自衛隊の力が必要でしょう。
>

即刻撃沈ならそれでよいが、その前に停戦命令が必要だし、もし停
戦したら臨検も必要なので、航空機では無理ではないでしょうか?
”停戦命令を出したが従わないので撃沈した”と国際社会に対して
説明すれば一件落着になります。

> また私が「近隣諸国」と書いているのは中朝だけではなく他の国
> をも意識した書き方です。日本の動向を注視しているのは中朝だけ
> ではありません。中国が口を出したときには、他のアジアの国々
> も口には出さないだけで苦々しく思っているのです

他のアジア諸国は"中国、朝鮮に対して"苦々しく思っているのです。

福井直冶
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 コスモスです。長谷さんへ。

 ありがとうございます、この調子で、落ち着いて実りの多い議論
と、情報交換を心がけましょう。

 私も自衛隊の弾薬量の少なさにやきもきしているのですが、これ
ばかりはどんどん情報公開して、日本国民にこの危険な状況を知っ
ていただく方が、良い方向に修正がきくように思うのです。まして
や長谷さんの仰るとおり、周辺諸国から懸念を受けているのであれ
ば、情報公開は必要不可欠でしょう。

そして、飯塚さんへ。
 情報不足の中での、さまざまな議論というのは、これは非戦闘員
の国民である私達には仕方の無いことでしょう。そして正しい軍事
知識が少ないからこそ、そこから出てくる言葉には、中止すべき重
要な問題点が散見することもままあります。杞憂のような国民の心
配こそ、世相を読む上では必要不可欠なものですし。

 とりあえず、詳しい軍事情報をお持ちの方は、遠慮なくどんどん
解説してくださると助かります。そして軍事知識が無いからといっ
て、二の足を踏まれることはありません。最初はみんな知らないの
が当たり前ですから。その御投稿から、詳しい方が投稿されるきっ
かけになってくれるなら、それこそ実りのある議論ではありません
か。
・・・・・しかし、こういうことは掲示板で行うべきかと、一人つ
ぶやいてみたりなんかして。
==============================
飯塚様

レス有難うございます。このテーマで盛り上がっているようで、実
のある議論が出来そうで楽しみです。

> >今後は同様の場面では素直に撃沈できます。
>
> 前後の内容から何かを参照していっておられるようですが、
> 「撃沈」させて何か解決するのでしょうか?

参照はしておりませんが、2000年3月の北朝鮮スパイ船の領海
侵犯事件の件です。
撃沈すると国際秩序が解決します。
領海侵犯を受けて、そのまま見過ごすほうが国際関係上異常です。
よって領海侵犯船の撃沈は当然です。それが国際間の秩序なのです
から。侵犯船を領海内で捕らえきれず、公海まで追いかけていって
撃沈してよいかについては、勉強不足で検討をしておりませんが、
合法だろうと考えております。

> 公海上で他国の艦船を沈めれば、非難されるのはこちらですし、
> ただでさえ神経質になっている諸外国の神経を逆なでするとは思
>いませんか?
>
> 私はあちこちでこういう防衛問題での議論はなにやら感覚や感情
>で議論されているようで、心配です。我々は職業軍人ではないので
>戦闘行為には関わることはないにせよ、
> 相手が悪いからといって、撃沈だの撃墜だの安易に発言するのは
>、少々危険かなと思います。
>
> 我々はアメリカ人ではないのですから・・・(本音です)。

自衛隊、海上保安庁等、直接戦闘行為を行うべき立場の方々は、
いざ発砲という状況で何を頼りに判断を下せますか?法律は当然で
すが、国民の支持というものは不要なのですか?我々は直接戦闘行
為に関われないからこそ、状況を想定して、平時に議論を進めなけ
ればならないと思います。
飯塚様がいわれる"危険"とは何でしょう?

現在の日本の対応は、”相手の非に付け入って自国の国益を守る”
という、国としての基本をはずしているのです。
大義名分さえ整えば、自国の利益を100%追求するというアメリ
カの態度には日本はむしろ見習うべきではありませんか?

> もしご存じないようでしたら、(株)ジャパン・ミリタリー・レビ
>ュー社の月刊「軍事研究」誌2001年4・5月号を参照されるとい
>いでしょう。また、このRMAについては現在議論が活発になされて
>いるので、大型書店で参考書籍を見つけることは容易です。
> また、離島の防衛問題に関する文章は同じく月刊「軍事研究」誌
>の2001年4・5・6号に掲載されています。
> こういう雑誌や書籍で予備知識を備えて議論された方がより有意
>義な議論ができると思いますので、是非。

参考図書のご紹介有難うございます。さっそく入手致します。

福井直冶
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長谷です。

福井さん、お返事有り難うございます。

> 空中給油の件は非常に具体的、現実的な方法だと思います。

もう一つ、進攻距離を稼ぐ手段としては航空母艦でしょうが、
こちらは諸外国の反発もさることながら、建造に期間が掛かりす
ぎるのと、使われる予算が多すぎることなど、難問が大きすぎて
無理かと思われます。

> > 尖閣諸島などは極端な話、欲しいところにくれてやっていいので
> > は?。果たして領有を固持するだけの価値があるのでしょうか?
> 
> 反対の立場で何故欲しがるのでしょう?

ご質問の意味が良く飲み込めません。

私見では不要では、と書いたつもりでしたが、何処かに必要と書き
ましたでしょうか?

日本の世論?としては日本には少ない資源が幾らかでも欲しいと
いうことと理解しておりますが、その他に何か理由があるという
ことでしたら不見識ですので具体的に御教授くださいませんか。

> 即刻撃沈ならそれでよいが、その前に停戦命令が必要だし、もし
>停戦したら臨検も必要なので、航空機では無理ではないでしょう
>か?

航空機でも水上機というものがあります。プロペラ機にフロート
を付けて、比較的波の穏やかな海面、または湖沼に着水できます。

対艦船監視をするならば、ジェット戦闘機などの高速な飛行機は
向いていませんが、海上にも降りることができる水上機なら適し、
臨検も可能でしょう。

もっとも海が荒れていると降りることはできませんから、船との
連携も結局は必要になるかもしれません。

ヘリコプターという手もあるのですが、ヘリコプターは燃料を他
の飛行機よりも喰うのにスピードが出ないという特徴があり、
現場上空での滞空時間に問題が有ります。ヘリコプターは母艦と
なる艦船が必要になり、高速船監視のような任務には向いていな
いでしょう。

水上機は、日本のような地理条件では民生でも有効だと思います。
離島などに飛ばしていたYS-11に代わって小型や中型のジェット
機を降ろすためには、狭い土地に2,000〜3,000メートルの滑走路
を整備しなければなりません(YS-11なら1,000m強あれば十分です)
が、水上機なら滑走路は不要です。
大人数は運べませんが、離島には一度に50人も運べれば沢山です。

問題は、滑走路が整備出来無い場所へのYS-11の代替で使われて
いるフォッカー50やサーブ340といった機体の値段よりはかなり
高価になるだろうということです。この点、航空会社が負担でき
るものと考えるかどうかです。

国土交通省にあっては、滑走路や空港を建設しないで桟橋を建設
することになります。試算してみないと何とも言えませんが、
費用も工期も空港の建設よりずっと少なくて済むでしょう。
しかし大きな公共工事を落として経済を持たせている仕組みの
日本で、このような大胆な政策転換は出来無いかもしれません。

> 他のアジア諸国は"中国、朝鮮に対して"苦々しく思っているのです。

そのように指摘されている書籍などありましたら、ご教示くだされ
ば幸いです。

私見ですが、アジア諸国は中朝を警戒すると同時に、日本をも同じ
ように警戒していることを忘れてはいけないと思います。

こんな笑えない話が有ります。レバノンでまだ内戦が盛んだった
1,970年頃、ドルーズ派の兵士に「貴方は何故戦うのですか?」と
インタビューしたところ、「60年代に私の村に対してキリスト教徒
が行った残虐行為に復讐するためだ」と言ったそうです。
その60年代とは10年前のことですね?と尋ねると、いや、1,860年
代のことだ、というのです。

このように、やられた方は100年経っても、世代を越えて記憶を
受け継いでいきます。日本が中朝をはじめアジア諸国に侵略して
から60年。これがもう忘れ去られた過去としてしまったのは日本
人だけではあるまいか。

長谷
==============================
 長谷さんへ。
 僭越ながら、横井さんの代わりに反論させていただきます。

> > > 尖閣諸島などは極端な話、欲しいところにくれてやっていいので
> > > は?。果たして領有を固持するだけの価値があるのでしょうか?
> >
> > 反対の立場で何故欲しがるのでしょう?
>
> ご質問の意味が良く飲み込めません。
>
> 私見では不要では、と書いたつもりでしたが、何処かに必要と書き
> ましたでしょうか?
>
> 日本の世論?としては日本には少ない資源が幾らかでも欲しいと
> いうことと理解しておりますが、その他に何か理由があるという
> ことでしたら不見識ですので具体的に御教授くださいませんか。

 「欲しがる」という言葉でオブラートに包んでおられますが、これ
ははっきり言って「侵略の意図」なんですよね。

 なんだか軍事知識に深く興味を抱いておられるようですが、その
反面、こうした外交のイロハについては疎いように見受けられます
。それとも恣意的ですか?

> > 他のアジア諸国は"中国、朝鮮に対して"苦々しく思っているのです。
>
> そのように指摘されている書籍などありましたら、ご教示くだされ
> ば幸いです。

 このコラムでも今までに投稿されたものがあります、御自分で過去
ログを片っ端から読んでみてください。

> 私見ですが、アジア諸国は中朝を警戒すると同時に、日本をも同じ
> ように警戒していることを忘れてはいけないと思います。
>
> こんな笑えない話が有ります。レバノンでまだ内戦が盛んだった
> 1,970年頃、ドルーズ派の兵士に「貴方は何故戦うのですか?」と
> インタビューしたところ、「60年代に私の村に対してキリスト教徒
> が行った残虐行為に復讐するためだ」と言ったそうです。
> その60年代とは10年前のことですね?と尋ねると、いや、1,860年
> 代のことだ、というのです。
>
> このように、やられた方は100年経っても、世代を越えて記憶を
> 受け継いでいきます。日本が中朝をはじめアジア諸国に侵略して
> から60年。これがもう忘れ去られた過去としてしまったのは日本
> 人だけではあるまいか。

 根本的な質問をしますが、この時代錯誤のドルーズの兵士に、
長谷さんは共感しておられるのですか? 日本の侵略の過去を批判
するために、この例を引用されるのであれば見当違いもいいところ
です。
「 他のアジア諸国は"中国、朝鮮に対して"苦々しく思っているので
す」という言葉に反論するために、ドルーズ兵士、日本の謝罪を持
ち出すのは議論の飛躍です。そもそも長谷さんは他国が中国・朝鮮
を苦々しく思っている事例を御存じない。まずそれを勉強してから
反論するようにしなければならないでしょう。
==============================
コスモスさん

> 「欲しがる」という言葉でオブラートに包んでおられますが、
>これははっきり言って「侵略の意図」なんですよね。

そうですね。
私には、コスモスさんのおっしゃることも良くわかりません。
侵略が正しいとでもおっしゃっているのでしょうか?

> この時代錯誤のドルーズの兵士に、長谷さんは共感して
> おられるのですか?

共感しているのではありません。

時代錯誤とは思っていないです。その一言でトラブルが片づけら
れるなら...と考えさせられます。

>  このコラムでも今までに投稿されたものがあります、御自分
>で過去ログを片っ端から読んでみてください。

> まずそれを勉強してから反論するようにしなければならないで
>しょう。

おっしゃる通りだと思います。拙い知識で反論したのが不味かった
ようです。出直します。
長谷
==============================
福井です

今日、来年の予算要求に空中給油機が乗せられたとのニュースがあ
りました。実現すると良いですね。

>>> 尖閣諸島などは極端な話、欲しいところにくれてやっていいので
>>> は?。果たして領有を固持するだけの価値があるのでしょうか?
>>
>> 反対の立場で何故欲しがるのでしょう?
>
> ご質問の意味が良く飲み込めません。
>
> 私見では不要では、と書いたつもりでしたが、何処かに必要と書き
> ましたでしょうか?
>

言葉足らずでした。反対の立場(中国)と書くべきでした。
中国としては、先ず、国威の発揚、経済水域拡大、石油の可能性、
軍事基地用地(特に台湾向け)等々、無限の価値があります。
国際関係上、一方の当事国に価値のある物件を譲るのは相応の反対
給付が必要と思います。(個人の人間関係でも同じですが)

>
> 航空機でも水上機というものがあります。プロペラ機にフロート
> を付けて、比較的波の穏やかな海面、または湖沼に着水できます。
> 水上機は、日本のような地理条件では民生でも有効だと思います。
> 離島などに飛ばしていたYS-11に代わって小型や中型のジェット
> 機を降ろすためには、狭い土地に2,000〜3,000メートルの滑走路
> を整備しなければなりません(YS-11なら1,000m強あれば十分です)
> が、水上機なら滑走路は不要です。
> 大人数は運べませんが、離島には一度に50人も運べれば沢山です。
>
> 問題は、滑走路が整備出来無い場所へのYS-11の代替で使われて
> いるフォッカー50やサーブ340といった機体の値段よりはかなり
> 高価になるだろうということです。この点、航空会社が負担でき
> るものと考えるかどうかです。
>
> 国土交通省にあっては、滑走路や空港を建設しないで桟橋を建設
> することになります。試算してみないと何とも言えませんが、
> 費用も工期も空港の建設よりずっと少なくて済むでしょう。
> しかし大きな公共工事を落として経済を持たせている仕組みの
> 日本で、このような大胆な政策転換は出来無いかもしれません。
>

水上機の活用は私も賛成です。ただ、領海侵犯船は当然武装してい
ると思うので、その対策が難しいですね。

>> 他のアジア諸国は"中国、朝鮮に対して"苦々しく思っているのです。
>
> そのように指摘されている書籍などありましたら、ご教示くだされ
> ば幸いです。
>

村山トンちゃんが首相だった時、例によって教科書問題とうで、
アジア土下座行脚に回り、マレーシアでマハティール首相に、"サン
フランシスコ条約締結は終わっているのに日本はいつまで内政干渉
に対して卑屈な態度を続けるのか"と諭されました。
中国は南沙、西沙、中沙諸島に関してフィリピン、ベトナムと争っ
ていますが、軍事施設を現地に設置し、常駐し実効支配しています。

> 私見ですが、アジア諸国は中朝を警戒すると同時に、日本をも同じ
> ように警戒していることを忘れてはいけないと思います。
> このように、やられた方は100年経っても、世代を越えて記憶を
> 受け継いでいきます。日本が中朝をはじめアジア諸国に侵略して
> から60年。これがもう忘れ去られた過去としてしまったのは日本
> 人だけではあるまいか。
>

ロシアに不可侵条約違反の火事場強盗で北方領土を分捕られている
事も忘れるべきでは有りません。
国家を名乗るときは、侵略されるのは誰のせいでもなく自国の責任
とするのが当然と思います。当時の日本は自国防衛上の行動で合法
です。
もし日本の侵略を非難するならそれ以上に何百年も植民地化し膨大
な搾取によって富を築き上げた英国、フランス、オランダ、、スペ
イン等を真っ先に責めてからにして欲しいのです。
ちなみに、その何百年の支配国を日本軍が半年あまりで追い払った
のを見て、アジア各国は独立に思い至ったので、私は日本軍を誇り
に思うことはあっても卑下することはありません。

福井直冶
==============================
長谷です。

福井さん、丁寧なお返事に感謝しております。

> 言葉足らずでした。反対の立場(中国)と書くべきでした。

それならば、良くわかります。

> 水上機の活用は私も賛成です。ただ、領海侵犯船は当然武装して
>いると思うので、その対策が難しいですね。

飛行機全般においては、機関銃を付ける位置を色々と工夫できます。
このような任務であれば下向きに斜めに付けるとかですね。
これを以って、威嚇できるようにすることは可能と思います。

基本的には威嚇できればいいので、機関銃でなくとも収束型の光線
を照射するとか、色々考えられると思います。

撃沈が目的ならば、やはり対艦ミサイルでしょうか...。
そこまでする必要は無いかと思うのですが、情勢によっては必要に
なるでしょうか...

> マレーシアでマハティール首相に、"サンフランシスコ条約締結は
>終わっているのに日本はいつまで内政干渉に対して卑屈な態度を続
>けるのか"と諭されました。

はい、良く覚えております。

確かに、発言の意図をよく考えますと、苦々しく思っているのでは、
とも読み取れますね。不見識でした。

> ロシアに不可侵条約違反の火事場強盗で北方領土を分捕られてい
>る事も忘れるべきでは有りません。

確かにそうですね。

ある一方だけの立場で物事を考えると、考え方が偏り易いようです。
福井さんのご指摘で、改めて考えることができました。ありがとう
ございます。

長谷
==============================
(Fのコメント)
この議論が、実現した。北朝鮮のスパイ船でしょうね。もし、中国
の漁船であれば、中国政府は直ぐに対応してきますから、そして
もし、北朝鮮スパイ船であれば、抗議はないでしょうね。日本に
対してスパイしていることを認めることになるため。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
不審船を射撃・沈没・東シナ海、海保の2人負傷

不審船(左)を追跡する海上保安庁の巡視船(22日午後2時29分)
=海上保安庁提供〔共同〕 
 東シナ海の日本の排他的経済水域(EEZ)内で22日、国籍不明
の不審船舶が確認され、海上保安庁の巡視船が威嚇射撃をした後に
船体に直接射撃、命中させ、一時停船させた。不審船は強制接舷し
ようとした巡視船に発砲、巡視船が応戦したところ、午後10時13分
ごろ沈没した。銃撃戦で海保の航海長ら2人が負傷したほか、不審船
の乗組員約15人は海上に漂流、多数が行方不明になっているもようだ。 
 海保庁は、不審船の行動パターンや船の形状などが朝鮮民主主義
人民共和国(北朝鮮)船とみられる過去の不審船に酷似しているこ
となどから、北朝鮮の工作船の可能性もあるとみている。乗組員が
救助されれば、傷害、漁業法違反容疑(立ち入り検査忌避)などで
取り調べる方針だ。 

 同庁による船体射撃は1953年に旧ソ連のスパイ容疑船を対象にし
た例があるが、国籍不明船には初めてで、相手船が沈没したのも初
のケース。同庁は「不審船からの発砲を受けての正当防衛射撃で、
当然の職務執行。威嚇射撃についても手続き上の問題はない」とし
ている。  


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