753−2.不審船の沈没について



日本海域へ北朝鮮のスパイ船が横行している。この問題を検討しよ
う。    Fより

小泉首相の対応がいいですね。北朝鮮でも中国でも、不審船の方が
悪いのですから、この排除は日本として当然です。法の整備が今ま
で軟弱な日本ができなかっただけです。世界の常識と大きく逸脱し
ているのですから。また、朝日新聞あたりが騒ぐのでしょうが、
世界の非常識を主張することになるのでしょうね。社民党も同様。

中国は自国の船でないと通報してきた。北朝鮮は沈黙。不審船に対
して射撃を行なった巡視船「いなさ」は新型の小型高速巡視船
(180トンクラス)で、99年のスパイ船を逃した教訓から製造
された船です。

もし、北朝鮮の船であれば、厳重に抗議するべきです。一歩間違え
れば、両国の戦争に発展しかねない問題ですから、平和のためにも
スパイ船の横行をしている北朝鮮に言うべきです。

今後、情報探査衛星を打ち上げて、スパイ船の常時監視が可能にな
るため、5・6隻スパイ船を沈没させれば、北朝鮮もできなくなる
でしょうね。恐らく。

北朝鮮関係は破壊的な状況になっている。米国との連動でそうして
いるのでしょうが、一抹の恐ろしさを感じますね。
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不審船を射撃・沈没・東シナ海、海保の2人負傷

不審船(左)を追跡する海上保安庁の巡視船(22日午後2時29分)
=海上保安庁提供〔共同〕 
 東シナ海の日本の排他的経済水域(EEZ)内で22日、国籍不明
の不審船舶が確認され、海上保安庁の巡視船が威嚇射撃をした後に
船体に直接射撃、命中させ、一時停船させた。不審船は強制接舷し
ようとした巡視船に発砲、巡視船が応戦したところ、午後10時13分
ごろ沈没した。銃撃戦で海保の航海長ら2人が負傷したほか、不審船
の乗組員約15人は海上に漂流、多数が行方不明になっているもよう
だ。 
 海保庁は、不審船の行動パターンや船の形状などが朝鮮民主主義
人民共和国(北朝鮮)船とみられる過去の不審船に酷似しているこ
となどから、北朝鮮の工作船の可能性もあるとみている。乗組員が
救助されれば、傷害、漁業法違反容疑(立ち入り検査忌避)などで
取り調べる方針だ。 

 同庁による船体射撃は1953年に旧ソ連のスパイ容疑船を対象にし
た例があるが、国籍不明船には初めてで、相手船が沈没したのも初
のケース。同庁は「不審船からの発砲を受けての正当防衛射撃で、
当然の職務執行。威嚇射撃についても手続き上の問題はない」とし
ている。 
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何をしていた?不審船 なぞ残し沈没(asahi)

 海上保安庁の巡視船と銃撃戦になり沈没した不審船は、朝鮮民主
主義人民共和国(北朝鮮)の船との見方が強まっている。そんな船
が、そこでこの時期、いったい何をしていたのか。海保の射撃は法
律上、妥当だったのか。政府の対応は。
 「99年3月に能登半島沖で確認された不審船舶と同様である可
能性が高いと判断した」

 中谷元・防衛庁長官は22日午後6時の記者会見で防衛官僚が準
備した書面を読み上げた。今回の不審船が北朝鮮の船の可能性を示
唆した。判断の根拠として事前の無線傍受を示唆する防衛庁幹部も
いる。

 だとすると、何をしていたのか。
 鹿児島南部から沖縄諸島にかけての東シナ海は、中国や台湾、朝
鮮半島に近い。密輸や密入国の取引の舞台となるなど「海上犯罪の
多発地域」として知られる。

 中国の海洋事情に詳しい平松茂雄・杏林大教授は「90年代前半
には中国・台湾と日本を結ぶ覚せい剤や銃器密売。その後も犯罪組
織による密航者受け渡しの現場となってきた」という。
 ただ、冬の東シナ海は厳しい荒海となる。「時期を考えると特別
な事情があったに違いない」と平松教授は話す。
 推測に過ぎないが、防衛庁や警察庁の担当者は「工作員の交代や
覚せい剤の密輸などが考えられる」という。

 宮崎沖では85年、不審船が巡視船の追跡を振り切ったことがあ
る。98年には日本の暴力団が、東シナ海の公海上で、北朝鮮の工
作船とみられる船から約300キロの覚せい剤を受け取っていた。
 北朝鮮問題専門家の玉城素(もとい)・現代コリア研究所理事長
は「北朝鮮の工作員には毎年末、党に越冬資金を納める習慣があり
、覚せい剤などの洋上取引に来たとも考えられる」という。

 99年3月、能登半島沖で北朝鮮のものとみられる不審船2隻が
領海を侵犯。海保と海上自衛隊の艦艇が追跡したが、北北西、朝鮮
半島の方向へ逃げた。2隻とも100トンほどの大きさで、今回の
不審船と特徴が似ている。

 だが、99年の不審船と比べての相違もある。
 海自の哨戒機P3Cが今回の不審船を見つけたとき、中国の経済
水域に向けて西に進んでいた。なぜ、中国側へ向かおうとしたのか。

 防衛庁と公安関係者の分析はこうだ。
 日本で目的を終えた不審船が、偽装のために中国側に入り、そこ
から北上して朝鮮半島へ向かおうとしたのではないか。
 今回の不審船はP3Cに発見されてから12時間余りで90キロ
しか移動していない。約4ノット(時速約7キロ)の計算だ。巡視
船から逃げようとした時も最高で約15ノット(約28キロ)だっ
た。99年時の不審船は30ノットを超える高速で艦艇を振り切っ
た。

 22日正午。現場海域は北西約17メートルの風、うねり4メー
トルと報告された。「不審船は右前方から強い風と波を受け、しけ
の中を走った」と海事専門家は言う。いくら高速を出そうとしても
、スクリューが空回りする状況だった。「高性能のエンジンを積ん
でも、逆風の中ではこれが精いっぱいだ」と、海自幹部もみる。
(22:51)  
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浦神サイトからの転載(詳しく知りたい方はそちらで)
北朝鮮の不審船に対応する高速特殊巡視船
ジャイロと連動するリモコン式の20ミリ機関砲
これが高速特殊巡視船の新兵器と新戦術!

 2001年2月と3月に、新潟、金沢、舞鶴の海上保安庁部に、
3隻の高速特殊巡視船が配備した。これは2年前の不審船事件で、
海上自衛隊も海上保安庁も不審船を拿捕・連行できなかった教訓で
生まれた新型の特殊巡視船である。

 まず速力は、3基のウォータージェットを搭載して、40ノット
(時速74キロ)を越えるスピードを出す。これは不審船が逃走し
たした際に、35ノットの猛スピードで逃げた速度を上回る速度で
ある。

 この高速特殊巡視船は不審船を発見したら、直ちにウォータージ
ェットの高速性能で追跡を開始する。その間に、何度もスピーカー
や船舶無線で不審船に停船命令をくり返す。むろんこの間に、不審
船の前方や上空に向けて20ミリ機関砲の威嚇射撃を行うだろう。
しかし海上警備行動では、相手が武器を使って攻撃をしなければ、
こちらから先に武器を使用しての攻撃はできない。(武器の使用は
正当防衛に限定されている)

 次に行う行動(戦術)は、不審船の船尾などに体当たりを食らわ
すのである。不審船の舵や船体の一部を体当たりで破壊し、不審船
の速度を落としたり、バランスを崩して操船が出来ないようにする
のだ。それでも停船命令に従わないなら、不審船の速度が停まるま
で何度も体当たりを食らわす。それが出来るように、高速特殊巡視
船の船体は硬い鋼鈑に作られている。また高速特殊巡視船は操舵室
が防弾構造となっている。

 ここで不審船が反撃してきたと想定する。武器は機関銃かせいぜ
いRPG7などの携帯式の対戦車ミサイルやロケット程度である。
これらの攻撃で仮に巡視船が損傷を受けても、巡視船船体は内部を
細かく区切り、厚い隔壁で浸水が広がらないようにダメージコント
ロールが施されている。対戦車榴弾程度の爆風にも耐える構造であ
る。

 そこで20ミリ機関砲の射撃である。冬の日本海は海が荒れる。
その海面を双方が30ノットを越えるスピ―ドで高速航行している
。互いの船は波間を飛ぶように航行し、左右前後に大きく揺れるだ
ろう。とても精密な射撃などできるわけがない。そこでジャイロの
登場である。巡視船の機関砲の照準は操舵室の射撃装置で行う。
夜間でも赤外線カメラが捕らえた不審船の画像の1点に照準線を合
わせロックオンする。このロックオン状態でジャイロと射統コンピ
ューターが作動を始める。双方の船の揺れやスピード、それに加速
度をジャイロが計測し、20ミリ機関砲を自動制御して弾道をコン
トロールするのだ。これはちょうど戦闘機がドッグファイトのとき
に、敵機に機関砲の照準をロックオンするのと同じだ。双方の戦闘
機が激しく機動していても、機関砲の照準装置でロックオンされる
と、機関砲弾は敵機に命中するように弾道を計算して発射される。
この原理にもジャイロが使われる。

 すなわち不審船が攻撃をすれば、どのように海が荒れていても、
直ちに20ミリ機関砲で正確な射撃が可能である。最も効果がある
のは船尾の舵を破壊することだが、船首部分を破壊してスピードを
落さすのも効果がある。むろん不審船の乗組員が甲板に出て、対戦
車ロケットをこちらに向かって構えれば、その射手を銃撃すること
は正当防衛で対処できる。ジャイロを応用した射撃統制装置と20
ミリ機関砲で、この高速特殊巡視船は不審船への対応が可能になっ
た。

 この間の行動は、すべて高速特殊巡視船のビデオカメラで撮影し
、たとえ不審船が自爆してもその映像を公開して文句は言わせない
。これが私が推測した高速特殊巡視船の新兵器と新戦術である。
(2001年 5月7日) 


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