「サイバー経済学」小島寛之著の紹介をしよう。 Tより インターネットでの取引では、情報操作やリスクが付きまとうため 、どうすればリスクを回避していくかが大きな問題になっている。 この方法として、ベイズ推定が有効であるようだ。 サイバー金融での魔物は、デリバティブ市場であろう。「買う権利」 「売る権利」の売買により、実体の無い取引が大きな部分を占める ようになっている。この取引に勝つためには「不確かさ」を測定す る方法が必要になるのです。 「不確かさ」には二面性がある。1つが、未来に起きるできごとゆ えの「不確かさ」であり、もう1つは情報の不足ゆえの「不確かさ」 である。よって、それを推し量る方法にも2つの立場がある。実験 的に計測される「頻度」から推測する客観的な推論と、人間の思い 込み、憶測、信念などを背景とした主観的な推論である。後者を 土台にしたものが、ベイズ流の推測理論なのです。 ネットワークテクノロジーとして、最重要のものは「ノイズの制御」 であろう。価値のないジャンク情報からいかに価値のある情報を、 取り出すかである。このような時に、ベイズテクノトロジーが有効 になる。 ベイズ法則とは、別名「逆確率」とも呼ばれる。「逆確率」とは、 結果から原因を逆推理する法則のこと。そして、ベイズ法則は、人 の「思い込み」が情報によって変化する様子を表現している。 1組の夫婦がいて、今子供3人、すべて男の子だとすると、次の子 供が女の子である確率はどうであろうか?? ヘイズ確率であると、20%になる。どうしてかは、本でご確認く ださい。しかし、客観的には50%になる。 ヘイズのよさは、1つの結果が起こると、その情報を取り込んだ「 当座の推定値」というのを算出できること。 2つには、たくさんの試行を観測した後に、ヘイズ推定が真実の数 値を探し当てること。 3つ目が、逐次合理性。 このようなヘイズ法則を知って、このサイバー社会に対処した物で すね。