740−1.南亜の同志



秋好です。
733-1の「死してなお残すもの」を読んで、その矛盾に満ちた迷論
に堪らず、一文いたします---題して、”南亜の同志”です。
 
まず、結論から言いますと、白鳥さんの考え方は「今の日本では空
理空論」と書いてますが、これは「今の全世界では---」の間違い
です。「ガンジーが20世紀最大のリーダー」と思っておられるよう
ですが、彼の後輩たちは武装中立論を採り、今や核武装までしてい
るのですよ。
 
 彼の無抵抗主義を国策にしている国家が、彼の母国を含めて、
世界のどこにあるでしょう?彼を見本にしたキングは大統領でも、
外交官でさえなく、国内の社会運動家の一人に過ぎませんね。
 
 この黒人牧師が無抵抗を採用したのは、抵抗する力が無かっただ
けのこと。彼の公民権運動が成果をあげたのは、ケネデイ兄弟の理
想主義が権力を以って支援したからでしょう。
 
 「軍事力を背景にしない外交は無効」といい、「旧社会党の非武
装中立論は現実無視の自己満足」と批判しながら、侵略されても軍
事力に頼らず、世界が助けてくれる筈---とは? 旧社会党とどこが
違うのか?
 
 ガンジーが非暴力を採用したのは、当時の英軍が強大で、武力で
はとても太刀打ちできない、という現実的な判断からです。
 非力な植民地インド人にできたのは、英国製品の不買運動などで
しかない、と彼は判断してインドの大衆に糸車を回して見せたので
す---衣服を自給して、英国産をボイコットする為に!
 
 しかし、独立戦争の志士:ボースは「そんなことで、英国が手を
引くはずがない」と考え、日本軍が独立を支援してくれる聞いて
亡命先のドイツから日本に飛んできたのです。そして、東條に会っ
て確約を取り、シンガポールで自由インド(仮政府)を樹立。その
インド国民軍は日本軍とともに、ビルマ(現ミャンマー)から祖国
へ向かったのだ。
 
 無論、日本が敗れたので、英国は国民軍を反逆罪で軍事裁判にか
け---2年ほど弾圧を続けた。その間、何万のインド人が英国の銃火
に倒れたことか!
 
富山という一地方から、元気な発信にはいつも感心してましたが、
一文の中での矛盾だけはご勘弁願いたい、と敢えて申しあげました。
なお、初めて投稿された純さんの簡潔な一文には感銘を受けました。
 
核武装されたのは残念ですが、インドは東京裁判でのパール判事
(日本指導部無罪論)以来、南アジアの同志、と考えて参りました。
 インド系アメリカ人が来訪された時、その親日ぶりに驚いた事が
あり、「初投稿の純さん」の感想には全く共感しました。
また、いろいろご教示願いたい、と思います。   以上   
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ガンジーの話。
私は賛成しかねる。あまりにも理想論で現実的に思えない。
あえて言えば危険思想としか思えない。そんなこと言うなら貴方が
断食でもしたら?こんな馬鹿げた話はない。
スイスはどうか?最強の軍隊を持っても平和でいるではないか。
時代が違う、この情報社会前世紀の話をしても始まらない。
私個人は安全保障などに頼らず自国は自国で守るべきだと思う。
近隣諸国が何を言おうと。そんなことはかまわない。
他国の外相になめられた発言されるのも。そもそも他国が恐れる軍
備がないからだ。
この他国を頼りに生きて来た、付けが来たと思わなくてはならない。
発言相当反発があると思うが、あえて問題提起する。アメリカに依
存し平和呆けの日本、政治家も経済界も皆呆けている。自社の経営
不振の誰も責任を持たず。
相変わらず銀行は多数の行員を使い、無駄な人件費を払い、国を頼
りバブルの責任も取らない。怪しからん。少しの借金の返済は容赦
なくし、大きい借金は補填する。
山岡 兼三   ロスから
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阿部@イジャペルです。
 秋好さん、読み違えています。
>  1. 第9条あればこそ、日本は半世紀、平和を謳歌できた。

ではなくて、
1. 『第9条があっても』日本は半世紀、平和を謳歌できた。
です。勿論、その背景には、ご指摘の通り、韓国・米国・自衛隊の
力が働いていました。しかしそれは、本気で第9条を遵守して日本
の平和を確保しようとしなかった事の顕れとも思えます。そこを本
気で考えるべきではないか、というのが私の問いかけです。

 多分、皆さんご承知でしょうが、戦争で『戦って勝つ』のは下策
で、上策は『戦わずして勝つ』事です。初めから上策を実現できれ
ば軍備は不要ですよね。それを目指した議論をする方が、生産的な
んじゃないかと思うのです。『矛を以って矛を収めさせる方法』を
考えている内は辿りつけない答だとは思いますが、首の上について
いるのを鉄兜掛けじゃない方法で使えば、幾らでも出て来るものだ
と思うのですが。

 スイスが武装中立国だという話は、勿論知っています。が、極端
な話『あの国に攻め込んだらヤバイ』と思わせることができれば、
武装すらも必要ありませんよね。そう思わせるだけなら、スイスよ
り低コストな方法が幾らでもあると思いますよ。

 大体、戦争をすれば国力が浪費される事は自明の理だと思うので
すが、何でそんなに戦争をしたがるんですか?。経済発展の為とい
うのなら、他の国に戦って貰えば済む事でしょ?。只でさえ戦争好
きな世界最強の軍隊を持った国が同盟を結んで日本を守ってくれて
いるというのに、わざわざ自分で戦争に行く理由を拵えようなんて
愚の骨頂だと思いますよ。憲法第9条の改正を叫ぶ人は、ホントに
冷静に日本の国益を考えているのでしょうか?。一度、考え直して
欲しいものです。

 日本の国益を最優先に据えて見れば、憲法第9条も自衛隊も方便
に過ぎなかったという事が、誰にでも判ると思うのですが…。その
辺のレトリックが自衛隊設立の根底にあって、解り難くなっている
のでしょう。それを理解できない人が『自衛隊は違憲だ』と騒いで
いまるのでしょうが、政府解釈によれば自衛隊は合憲です。まぁ、
『国益に適うんだったら違憲でも認めちゃえばイイジャン』、と私
の中の無節操な部分は思っていたりもするんですけど。

それではまた。                                    阿部 靖志


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