734−1.環境と人口



          環境と人口ー01年11月ー
                      Domoto  
10月29日〜11月9日にモロッコで開催されたCOP7・マラ
ケシュ会議で、京都議定書の運用ルールを定めた法的文書が採択さ
れた。中国、インドなどの途上国の参加問題とリンクされている
アメリカは議定書に不参加であった。インドの97年のデータが手
もとにないが、1997年において議定書不参加のアメリカ、中国
、インド(96年)3国でのCO2排出量は世界の42%を占める
(米24%、中14%、印4%)。日本は5%。

米エネルギー省が11月9日に発表したアメリカの2000年の
CO2排出量は前年比3.1%増と96年以来の大幅な増加であった
。温室効果ガス全体では同2.5%増で10年前の90年に比べる
と13.6%増加した。また「世界の工場」中国のCO2排出量も
現在大幅に増加していると思われる。
  
日本政府は批准手続きのための準備作業を始めたが、世界一の省エ
ネルギーの努力をしてきた日本企業にとって、この条約に批准する
ことがどれだけ厳しいことになるのかが、下記の経団連のホームペ
ージから判ると思う。
http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2001/043.html

日本企業が中国やアメリカとの経済競争に耐えていけるだけの国力
が、いまの日本にあるだろうか。
11月は国連人口基金から、2001年の世界人口白書が発表され
た。世界人口は今年8月現在で61億人となった。開発途上国を
中心に毎年7700万人ずつ増えている。国連の2050年までの
世界人口の予測には、目安として3つの予測値がある。高位予測
110億、中位予測90億、低位の予測値は2040年に75億で
ピークに達し、その後は減少に転じるというものだ。この低位の
予測値は夫婦一組に子供二人という出生率へ世界全体が迅速に移っ
ていくと仮定した場合だ。

人口安定化の有力な対策は、途上国での女性の教育水準を向上させ
、出生率を下げることだといわれる。途上国での女性の教育水準を
向上させるには、男女の地位の平等の確立はもちろん、やはり子供
たちが安心して学校へ行き勉強できるために、貧困問題の解決が重
要になってくる。その国の民族的な文化の問題も考えなければいけ
ないが、世界全体が一定の経済力を維持し続けられるような新しい
世界経済のあり方が課題となってくるのではないだろうか。私は
人口問題は結局は経済の問題になってくると思う。

11月に発表された2001年世界人口白書によると、「人口増加
に伴ない、世界の総消費支出額は70年の10.2兆ドルから95
年の21.7兆ドルへと倍増。このため、水不足や水質汚濁、土壌
劣化が進んでいる。水の使用量は過去70年間で6倍に増加し、水
問題に悩む国は00年に31カ国5億800万」。
(01年11月7日毎日)
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白鳥です。
議論に値しない反論ですが、お聞きください。

ここで語られる人口増加はどのような生活状態を位置した意味あい
なのでしょう。そして経済問題はいかような生活レベルでの評価な
のでしょう。私(白鳥事務所)の申すところの人権としての人口問
題や経済危機管理は未だに世界の発表するところの数値には至って
いないのですがおかしいですね。

CO2の問題について、現在の人口が激減したとしても中国(少子化
政索を行なった)でも4〜5年先には自家用車の価格激安政索を行
い10倍以上が利用されることになりそうです。人口問題などではな
いのです。便利さを追求したことへの代償なのではないでしょうか。

回るおすし屋さんに大喜びする家族もいれば、一万円のステーキを
「美味しくない(食欲が湧かない)」と言って、残してゴミとして
しまう人間(人種)がいることに問題点を置き換えて欲しいと思っ
ています。

自然環境を壊すだけ壊してから自然からの「富」が要求に値しない。
そんなの人間の身勝手だったと気づいて下さいと申し上げているの
です。

地球温暖化(エルニーニョ現象)も元はといえば人間の作り出した
副産物ではないでしょうか。最後の責任をどこ(誰)に持っていこ
うかと考えながら、地球を壊すことばかり考えている世界政府に荷
担しないで下さい。貴方のような頭脳明晰な方こそ本当の地球環境
維持に対して取り組んで欲しいのです。

今地球に埋められる原子力発電所の不要な使用済み核燃料だって
火山のマグマが同地区に及べば原子力爆弾を一極集中で投下した
ことと同じ結果が生じるのだと気づいてくれませんか。

埋蔵区から何キロメートル離れていたら安心だなんて言っていられ
ますか。日本の終局はそこまで来ているのです。地球を怒らせるな。
私はそう言い続けます。

ちょっと興奮しましたが、貴方のような方に味方になっていただき
たい。
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白鳥さん
>回るおすし屋さんに大喜びする家族もいれば、一万円のステーキ
>を「美味しくない(食欲が湧かない)」と言って、残してゴミと
>してしまう人間(人種)がいることに問題点を置き換えて欲しい
>と思っています。

このことは大切な視点だと思っています。この視点は南北問題を考
える時には不可欠になってくると思います。
私が経済を重視するのは、いまの日本経済が悪過ぎるからです。

ご意見ありがとうございました。
どうもと
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白鳥です。一つの意見としてお聞きください。
一部断言的な言い方についてはお許しください。

地球環境は大事であるということに異論を挟む人は一人もいないで
しょう。
ですが、この地球環境問題を短絡的に人口増加問題と絡めて論ずる
ことには若干の抵抗があります。

同じ分量の資源を消費する人間が増えていけば、それだけ資源は多
めになくなるのは事実だし、廃棄するものが多くなるのも事実です。

ですが、アフリカに「棲む」部族と、日本やアメリカに「住む」部
族では、「満足」のいく消費に違いがあります。このことに対して
目を瞑ったままの論議は文明国の国民の身勝手と言ってよいのでは
ないでしょうか?

アフリカの部族もちゃんと「生きて」生活をしています。日本や
アメリカの国民も、「ちゃんと」ではないにせよ、生きて生活をし
ています。さて、母なる「地球自身」にとってどちらが親孝行な息
子娘たちなのでしょうか?
このことをみんなで考えてみないといけないと思います。

以前、俳人の黛まどかさんが、私が棲む高岡に来られて講演を聴き
ました。パンツ二着と僅かな品だけを持ってリュックを下げて一ヶ
月間の巡礼の旅をしてきたそうです。それで彼女は、「人間はリュ
ックサック一つだけでも人間は生きられるんだ」と思ったそうです。
そいうことを気づかせてくれるので、「旅はいい」と言っておられ
ました。

現代は、わが国などでは、ほとんどの文明の利器が出回ってしまっ
ています。今は様々な電化製品等の「機能」そのものが欲しいわけ
ではなく、それをバージョンアップしたいだけなのです。

車にしても「走る」のが機能です。でも「より良く、より速く」走
りたいと願うから、どうしても環境をどんどん汚すことになってし
まうのですね。
同じ機能を持つ製品は一つあれば足りるものでも、ついつい面倒く
さいからと二つ三つと買い揃えてしまうのですね。一階に一つ、二
階に一つ、という具合に。


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