732−2.ケインズ学説の限界について



ケインズ学説に限界があるように感じる。それを考察しよう。F

どうも、ケインズの魔法は国家投資が、その投資により、民間の投
資を呼ぶ込んだ時は経済が拡大して、供給増を引き起こして国家経
済をどんどん拡大させるが、民間投資を呼び込まない時は社会効率
を悪化させて、経済を疲弊させるためケインズの失敗に、なると考
えられる。

たとえば、米国のTVAのように、あまりケインズの魔法が効かな
い場合があった。これはTVAではその後に民間投資を引き起こさ
ないためではなかったか???

ヒットラーが行ったドイツのアウトバーンの建設等は、そのことに
より、民間需要を拡大させているし、戦後の日本拡大期の投資は、
民間需要を拡大したために、倍倍ゲームになったのです。このため
国家投資後の需要拡大が起こる投資が、ケインズ経済を成り立たせ
る条件なのである。

このケインズ経済の条件を考えると、戦争はいい投資になる。戦争
で破壊するのは、都市の設備やインフラであり、戦後の需要を作り
出すことになる。勿論、だれかが、その資金を出す必要があるが、
戦後の復興で経済は拡大する。この例が第2次世界大戦後のマーシ
ャルプランである。この成功があるため、、米国は戦争を各所で起
こし、その戦後支援を日本等に任せ、世界経済の需要を増やそうと
しているような気がする。もちろん、米国がその復興の工事も取ろ
うとしている。戦争はいい商売であると言うことである。
戦争の消耗財と使用兵器で需要を創造し、その戦争後、再度復興の
工事で需要を創造できる。

米国の兵員の被害が少ないとなれば、世論もOK。後はどう世論を
誘導するかになる。ローマ法王までも、米国の行動を批判できない
のですから、米国は世界覇権を確実に手中にしている。確実な証拠
もなしに、戦争ができる。国連も機能しない。

イラクや北朝鮮は、米国との戦争を準備する必要がありそうだ。
この不景気になることを、見越して米国は世界的な無法・不良国家
を作っていたような気もする。この準備があるため、国連には戦争
防止の機能がない。そして、この米国景気対策のおこぼれを日本も
貰うのである。景気対策として、それが現代ケインズ主義なのであ
ろう。

この世界で民間投資を拡大できるケインズの魔法ができる国家は
中国しかない。この中国の魔法もしかし、2008年のオリンピッ
クまでであろうと思う。元の切り上げが起これば、それで中国の
競争力はなくなる。中国版プラザ合意がいつかを読む必要がある。


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